北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

食料自給率1000%の十勝の「凶作」

今年初めて北海道を直撃した台風7号から始まって、

IMG_212610日間の間に、

台風11号と、台風9号と、

間髪入れずに、

北海道上空を通過していった。

IMG_2128台風が1年に3回も北海道に上陸するのは、

観測史上も非常に稀なことらしい。

北海道がこれだけ台風に好かれると、

土砂災害はもちろんのこと

IMG_2131農作物にとって

良いわけがない。

昨日の十勝毎日新聞の一面は

JAなどの農業団体が

気象災害の対策本部を立ち上げた

IMG_2135と報じていた。

十勝の農業団体が

このようなことをするのは

冷害だった1993年以来

ということは、24年ぶり 

という大災害によって

十勝地方の農作物が凶作になる恐れが出てきたということだ。 

十勝地方は我が国指折りの

大農業地帯である。

日本の食料の大供給基地である。

十勝地方の食料自給率は

カロリーベースで1000%を軽く越えると言われていて

それを我々十勝の人間は

自慢の種のひとつにしている。

1000%以上の自給率ということは

収穫した農作物の9割以上を

十勝以外の地域へ運んで消費していることになる。

十勝に住む人の9倍以上の他所の人たちが

十勝で収穫される農産物に頼って生活していることになる。

日本中、あるいは外国も含めて

十勝の農産物に頼って生活している人たちには

とても心配すべき事態になったと言えるだろう。 

天気予報は今日からまた雨が降るという予報のようだ

天気図を見ると

日本の南海上にずっと停滞していた

大型の台風10号の進路が

北東の方向を向き始めたようだ。 


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再び台風直撃か、と思いきや

台風7号の直撃を受けてから、

まだ1週間も経っていないのに、

北海道の十勝地方はまた、

台風の直撃を受けるのか!?

と、昨日の夕方は不安げに空を見上げていたのだが、

どうやらそれは回避できたらしい。

1611-00今は8月22日の早朝、

家の外は静かで

雨風の音は一切ない。

今度の台風11号は

襟裳岬には上陸せず

その東の海上を

釧路方面へ向かっていったようだ。

今度は釧路地方を直撃だ。

気象庁の台風情報を確認すると 

釧路に上陸し

そこから根室方面を北上して

網走からオホーツク海へ出たようだ。

今回の台風は十勝地方のわが町に

被害はもたらさなかったが

隣の釧路地方

さらに根室、網走地方の

雨風の害が心配だ。

なんとか無事であることを祈るしかない。

それに加えて

IR-FL_P3-600mまたまた今度は

台風9号がやって来た! 

情報を見ると

早くも関東地方に上陸をする模様。

気象衛星の写真を見ると

先にやってきた11号よりも

雲の渦巻きがずっと大きくて強い台風のようだ 。

今度は直撃は避けられたようだが

直撃を受ける関東、東海地方に

雨風の被害がないことを 

祈るしかない。 


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台風直撃!

日本にやってくる台風の進路は、

必ずと言っていいほど「く」の字型のカーブを描いて北上してくるので、

日本列島に上陸する台風のほとんどは、

まず、本州のどこかに上陸し、

いったん勢力を弱めてから北海道に再上陸する、

というパターンが多い。

ところが、昨日やってきた台風7号は、

関東地方に上陸するかと思っていたら、

房総沖で進路を変えて、福島沖、三陸海岸沿いを北上し、

狙い定めたように、襟裳岬を直撃した。

その後日高山脈南部から十勝平野を通り

オホーツク地方へ達したところで温帯低気圧に変わった。

IMG_5943私はその晩

ちょうど当直の夜間当番だった。

17日の夕方から

風雨が急に激しくなり 

普段とは明らかに違う、生ぬるい南東の風と雨が

事務所の駐車場にある私の診療車にうちつけるようになった。

IMG_5949事務所の窓や玄関のドアも

いつもとは違う隙間風によって変な音を立てるようになっていた。

東を向いている玄関のドアの隙間から

横殴りの雨が吹き込んでフロアーに水が侵入してきた。

モップでしばらく拭いていたがとても追いつかないので

そのまま諦めて二階に上がったら

二階のフロアーも同じように雨水が侵入していた。

これはやばいかなと思っていたら

風雨はその後数時間で、すーっとおさまり 

薄雲から夜空がのぞく程度になった。

台風はどうやら、速いスピードで

十勝地方を駆け抜けていったらしい。

その晩、夜中の往診依頼は

幸いなことに一軒もなかった。

IMG_5951翌朝は

青空が見えていた。

往診を何軒か持って

いつものように町内を巡っていると

あちらこちらに

IMG_5953台風の爪痕が残っていた。

土砂の流出や小さな崖崩れが

いつも通る道の様相を少し変えていた。

往診先の牧場では

大きな木が倒れていているところがあった。

よく見ると小さな木も結構倒れていた。

IMG_5955同僚の獣医師の往診には

倒れた木の下敷きになって

死んだ牛の検案が一軒あったようだ。

畑の作物では

台風に一番影響を受けやすい作物は

背の高いトウモロコシである。

その中でも、台風にやられ易いのが

牛の飼料に使われるデントコーンである。

往診途中のデントコーン畑を見ると

IMG_5960ほとんどの畑で倒伏が見られた。

デントコーンが倒伏すると

刈り取りに手間と燃料が多くかかるばかりでなく

深く刈り取らなければならないので

土や石ころが混入し

コーンサイレージの品質が低下してしまう。

台風の仕業だからどうしようもないことだが

刈り取りをする時期までに

もうこれ以上の倒伏がないように祈るしかない。

IMG_5952すべての往診を終えて

事務所に帰ってきて

カルテを書き終え

汚れた玄関を掃除して

車を片付けようと

車庫の方をふと見ると

なんと

車庫の裏の松の木が

IMG_5962一本倒れていた。

朝は気が付かなかったのだが

事務所の裏という身近なところでも

木が倒されていたのだった。

この松の木が

もし

車庫の向こうの道路側へ倒れていたら

電線を切断して停電していたかもしれないし

もし

車庫のある手前側へ倒れてきていたら

車庫と車がぐしゃりとつぶされていたかもしれない

危ないところだった・・・


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育成和牛の起立不能(5)

今回の記事の(1)〜(4)で、

神経麻痺の育成和牛の起立不能症を、

2ヶ月以上もに渡って治療し、

なんとか助けようと頑張った様子を書いてきた。

IMG_5802飼主の○さんは、毎日毎日

この立てない牛を

一生懸命に介護して

本当に頭の下がる思いだった。

私たち獣医師もその熱意を感じて

粘り強く治療に当たったのだった。

しかし

結局治癒させる事ができず、

廃用にして殺処分としてしまい、

飼主の○さんも我々獣医師も

大変悔しい思いをしたのだった。

ただ

ここに及んで

ちょっと冷めた目で

冷静に考えてみると

これだけ頑張って育成和牛の治療に励む事ができたという

その背景には

肉用牛の市場価格の高騰、という事情があったのは

間違いのない事だろうと思う。

もし治癒させることができたならば

共済廃用の保険金などよりも

はるかに高い金額で牛を売る事が出来るからだ。 

先日の北海道新聞の記事によれば

十勝産の肉用牛の価格はもう4年連続で過去最高を更新しているらしい。 

どうしてそんな事になっているかというと

肉用牛は依然として全国的に不足しているからなのだそうだ。

特に本州の肉用牛の生産が落ち込んでいるらしい。

肉用牛が全国的に不足している中で

十勝の肉用牛の生産はそれほど減ってはいないので

今や十勝の肉用牛の市場価格が高騰し続けているのだそうだ。

IMG_5899





その煽(あお)りを受けているのが

乳用牛のホルスタインである。

今や多くのホルスタインのメスのお腹の中には

ホルスタインではなく和牛やF1が受胎している。

ホルスタインの親からホルスタインの子牛を取るよりも

和牛やF1の子牛を取ったほうが断然高く売れるからだ。

そんな状況が長く続けば

ホルスタインの後継牛が不足してくるのは当然で

今や、日本全国で不足しているのは

肉用牛の和牛やF1ばかりではなく

乳用牛のホルスタインも不足し始めているのだ。

日本全国牛不足・・・である。

本州の肉用牛生産者や酪農家は

廃業に歯止めがかからないらしい。

牛の畜産家の戸数は、他の農業と同じく

急速に減っているらしい。

日本全国農業者不足・・・である。

さらに、戸数の減少に伴って

残った畜産家の規模の拡大化が進み

牛の多頭飼育化が進む。

政府はこういう多頭飼育化を推奨している・・・のである。

牛の多頭飼育化が進めば

牛1頭1頭に対する人の監視力が低下し

牛の健康状態は悪くなってくることは

以前に私は何度も書いている。

牛1頭1頭に対する人の監視力が低下し

牛の健康状態が悪化すれば

牛は早く死ぬようになり

牛の廃用も増える、すなわち

牛の寿命が短くなる。

牛の寿命が縮まれば

牛の数はますます減ってゆく。

牛の数が減れば

牛の価格はますます高騰する。

これから

日本の牛はどうなってしまうのだろう・・・

(このシリーズ終わり)


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育成和牛の起立不能(4)

78日という日数が経過していた、

育成和牛の起立不能症。

治療を開始してから42診目の朝、

飼主の○さんが重い口を開いた。

IMG_5801「あの・・・」

「・・・。」

「昨日までは、尻尾を持ちあげて手伝ってやると立ったんだけど、今日はもうそれをやっても・・・」

「どうやっても、立てなくなっちゃいましたか。」 

「うん・・・」 

「そうですか。」 

「立つことさえできれば、水や餌のところへ行っていたんだけど・・・」

「立てないんじゃ、行けないですよね。」

「だんだん、食わなくなってきたんだよね・・・」

「そうですか。」

「水もあんまり飲まなくなっちゃって・・・」 

「そうですか。」

「もう、ちよっとこれは・・・」

IMG_5802「・・・うーん、そうですね。」

「・・・。」

「・・・諦めますか?・・・。」 

「うん・・・そうしてもらえるかな・・・」 

 42回も診療に通っていると

飼主の○さん夫婦はもちろんのこと

我々獣医師の方も

この牛に情が移っていて

この牛の廃用処分決定を下すのは

とても辛いものがある。

しかしここまで来て

好転せずに、むしろ少しづつ

症状が悪化をしているのであれば

致し方ないのだった。

IMG_5800「やるだけやったから・・・」

と○さん。

「頑張ったんだけどね・・・」

と奥さん。

「じゃあ、連合会に電話して、廃用の認定してもらいますね。」

回復に向けての治療という方針から

頭の中を180度切り替えて

廃用すなわち殺処分という方針へ向けて

私は粛々と手続きを始めた。

病名は坐骨神経麻痺。

この牛は治療の間ずっと食欲旺盛だった。

それを飼主の○さん夫婦はずっとサポートし介護していた。

最後は、食欲が落ちてきたといっても

それは内臓に疾患があったわけではなく

足腰が立てなくて食べに行けないだけだった。

最後まで鼻は濡れ

目は普通に輝いていた。

合掌

・・・

ちなみに、この牛の

筋肉の損傷を示すと言われるCK値は 

初診時は 1520  U/L

終診時は 983  U/L

数値だけ見た限りでは

筋肉の悪化はしていなかったようだ。

(この記事もう少し続く)


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育成和牛の起立不能(3)

「立てるようになっていたあの牛なんだけど、また立てなくなってしまって・・・」

そんな電話が○さんからかかってきたのは、

その牛が治癒したと判断して治療を中止してから

19日が経過した日の朝だった。

往診してみると、

立つ気持ちはあるのだが、

起立することができない。

「市場の日だったんだけど、帰ってきて見たら、背中が汚れてて立てなくなって・・・」

「他の牛に乗られたんですかね。」

「一緒にしたんで、きっとそうなんでないかな・・・」 

「それまでは、隔離してたんですか。」 

「うん・・しばらくそうしてたんだけど・・・」

「弱いから、やられちやったんですかね。」

「うん・・・元の場所に戻すのが早かったのか・・・」

「手伝ってやれば立てるんですか。」

「そう、尻尾を持ってやればね・・・でも前足が踏ん張れなくなってて・・・」 

「右の前足、ちょっと曲がってますね。」 

「そう。そこが踏ん張らなくて、コロッと転けてしまって・・・」

「うーん。また電気針やってみますか。」

「それで良くなるのであれば・・・」

「やってみないと判らないけど、ここまできたら、頑張ってやってみましょうか。」

「はい・・・お願いします・・・」

IMG_5728かくして、再びこの牛の電新針治療が始まった。

毎日、天平ー百会、左右気門、20分

27診目から32診目まで通電。

尻尾を持ち上げる介助をすればなんとか立てる。

しかし

右前肢の踏ん張りが、うまく利かないので

33診目の電針治療からは

IMG_5732左右気門の経穴から

右肩関節周囲の経穴へ変更して20分通電した。

また、このころから

体の腕節や飛節や大腿部に

褥創ができ始めたので 

IMG_5733感染症を恐れて

抗生物質(ペニシリン)と解熱鎮痛剤(スルピリン)の併用を始めた。

そして、37診目 。

「右の前肢は、踏ん張りが効くようになってきたみたい・・・」

「そうですか。」

「でも、やっぱり後肢が上がらないんで・・・」

「尻尾を持って、手伝わないと立ないですか。」

「そうなんだよね・・・」

そこで、 38診目からは

再び、通電する経穴を天平ー百会、左右気門、へ戻し

20分通電を続けることにした。

抗生物質し解熱鎮痛剤は相変わらず毎日継続投与した。

そして

IMG_579942診目・・・

治療を開始してから

実に

78日という日数が経過していた。

「あの・・・」

「どうしました・・・?」


(この記事続く)



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育成和牛の起立不能(2)

前回の記事の起立不能の和牛は、

昨年の7月15日生まれだった。

初診は今年の4月26日で、

不慮の事故で起立不能となった。

生後約8ヶ月齢での出来事だった。

補液や消炎鎮痛剤や神経賦活剤といった薬剤による内科治療を、

10診続けたが効果はほとんど見られなかった。

11診目から治療方針を変えて

理学療法、すなわち経穴への針治療に切り替えた。

IMG_5428経穴に刺入した針にパルスの通電を施し

それを毎日20分程度続けた。

経穴に刺入した電針の通電治療を始めて

1週間目の17診療日に

なんとなく自力での起立意欲の高まりと

後肢の筋力の回復が明らかになり

翌日の18診目には

飼主の⚪︎さんが少し尻尾を持ち上げて介護すると

IMG_5431立ち上がる様になった。

こうなると、⚪︎さんの介護の意欲も当然高まってくる。

それからは毎日、起立補助と

歩行の訓練が開始された。

毎日、経穴への電針治療を続けながら

IMG_5694起立介助を施し続けていると

牛の起立時間は少しずつ伸びていった。

後肢の球節にナックルは残るものの

起立姿勢も改善し

とうとう自力で立てるようになった。

歩様も、蹌踉ながら一歩一歩進む様になった。

IMG_5520自力でなんとか水場と飼槽へ

たどり着ける様になったところで

一旦治療を中止して

様子を見ることにした。

様子を見ることにした日は、6月3日。

IMG_5696初診からじつに1ヶ月以上経過していたのだった。

今回の症例は

四肢の神経麻痺の起立不能症に対して

経穴への電針治療の効果を確認できた症例と言える。

それから約20日間 

畜主の⚪︎さんからは何の連絡もなく

この育成和牛は

めでたく治癒となった・・・

と・・・

思われたのだが・・・


(この記事続く) 


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育成和牛の起立不能(1)

初診時(第1病日)、

稟告、「昨日、除角をした後、転倒した。その後起立するも、後肢の運びが悪く跛行を示していた。 本日朝、立てなくなった。」

上診時、起立不能。

T38.5  P90  R 20、食欲不振、起立意思あるも立てず。

筋炎および神経麻痺を疑い、

リンゲル等補液、ビタミンV1剤、解熱鎮痛剤、副腎質ホルモン剤、などを投与。

 第2診目

起立不能。吊起するも崩壊する。食欲は回復傾向。

リンゲル、ビタミンB1、解熱鎮痛剤投与。 

第3診目

起立不能。吊起するも後肢に力が入らず。食欲あり。 

リンゲル、ビタミンB1、解熱鎮痛剤投与。 

第4診目

起立不能。吊起するも後肢に力が入らず。食欲あり。 

リンゲル、ビタミンB1、解熱鎮痛剤投与。 

第5診目

起立不能。起立意思あるも、這いずり回るのみ。食欲あり。 

ビタミンB1、解熱鎮痛剤投与。 

第6診目

起立不能。後肢麻痺。食欲あり。 

ビタミンB1、解熱鎮痛剤、投与。 

第7目〜10診目

起立不能。症状変わらず。 

ビタミンB1、解熱鎮痛剤、投与。 

第11診目

IMG_5427起立不能。症状変わらず。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)を開始する。

ビタミンB1、解熱鎮痛剤、投与。

第12診目〜17診目

IMG_5429
起立不能。症状変わらず。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)。



第18診目

IMG_5430起立不能も

畜主の介助により後肢を踏ん張るようになる。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)。 

第19診目

IMG_5431畜主の介助によって起立したとのこと。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)。 



第20診目

畜主の介助によって起立。両後肢ナックル。歩行不可。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)。 

第21診目〜24診目

IMG_5519畜主の介助によって起立。両後肢ナックル。

歩行不可も、起立時間延長する。 

電針治療(天平ー百会ー左右気門、20分通電)。 

第25診目

往診時、自力で起立。歩行は困難。経過観察。


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十勝にカブトムシが・・・

3日前くらいから、

十勝地方の気候が、

ぐっと湿っぽくなったように思う。

「紙が、しっとり、してますよね・・・(笑)」 

同僚のS獣医師も、

その違いに気づいていたようだ。

カッパを着て、

繁殖の診療をすると、

いままでにないほどの汗が、

額から溢れ出てくるようになった。

明らかに、湿度が上昇している。

空には雨雲が立ち込め

青空がほとんど見えない。

そんな日がここ3日程続いており

今後もさらにジメジメした日が数日続くらしい。

IMG_5879往診から事務所に戻って

長靴を洗っていると

かたわらに、なんと

カブトムシがいた!

IMG_5880この辺りは夏になると

よくクワガタが出てくるが

この日はクワガタではなくカブトムシだった。

カブトムシが出てきたのは初めての事だった。

「珍しいですね・・・」

「カブトムシって、十勝にはいなかったんじゃないの?」

十勝地方の生態系も

温暖化の影響なのか

平均湿度の変化なのか

変わってきたのかもしれない。

道東方面に在住の方で

野生のカブトムシを見る人は

それほどいないのではないか、と思われるが

最近は、きっと増えているに違いない。

「カブトムシといえば、夏休みの匂いですよね・・・」

「匂い?(笑)、そっかー、そう言われれば、カブトムシの匂いってあるね。」

「懐かしい匂いですよね・・・」

「たしかに、なつかしいね。」

S獣医師は面白い事を言う。

「カブトムシの匂いと、コオロギの匂いと、スズムシの匂い・・・」

「え?、コオロギとスズムシも?」

「みんな違うんですよ、匂いが・・・」

「ほんとに?、俺はそこまではわかんないなー」

「嗅ぎ分けられるんですよ・・・」

「ほんとに?、すごいね、それは。」

「私、変な子だったんです・・・(笑)」

「いや、すごいよ、それは。」


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ニコイチ去勢・普及順調♪

先日、オホーツクNOSAIの同僚のT獣医師から、

「あの、牛の去勢に使う捻転棒、分けてくれないか?」



という問い合わせがあった。

「それならね、今は帯広のMPアグロさんが取り扱ってくれているから。」

 「そうなん?」

「うん。俺はそれを売る資格持っていないから、俺からはもう売れないんだ。」

「わかった。聞いてみるわ。」

「よろしく。ぜひ使ってみてね。」 

こういう問い合わせが、

最近ぼちぼち来るようになった。

また、先日の和牛と馬の共進会の会場で

ブログをきっかけに知り合ったF獣医師から

「このあいだ、日高のH先生のところへ行った時、去勢を見せてもらったんです。

「そうですか。どうしてました?」

「そしたら、あの、ニコイチ捻転棒使われてました。

「そうですか。それはありがたい。」

「なんかもう、普通に使われている感じでしたよ。」

「それはよかった、嬉しいですね。」

「電動で回すよりも、加減ができるそうですね。」

「そうなんですよ。」

こういう話を聞かされると

ますます嬉しくなる。

牛にとどまらず

馬の去勢にも

このニコイチ捻転棒は

重宝しているらしい。

また、先日

S別地区のNOSAIの先輩獣医師からも電話があり

IMG_4073「安田君、あのねじり棒っていうのあるでしょ。」

「はい。」

「あの棒を1つ欲しいって言う人がいるんだけど、ある?」

「ウチには今はないですけど、帯広のMPアグロさんに問い合わせれば、売ってくれますよ。」

「あ、そうなの。わかった、聞いてみる。」

「よろしくお願いします。」

わずか半月足らずの間に

ニコイチ去勢の捻転棒の話や

その棒についての問い合わせが

全く別のところから

3件もあったというのは

この去勢方法が

順調に普及しつつあることを物語っているようで

嬉しくてたまらないのだった。

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「俳都」松山市の俳句ポスト

松山市役所から、

IMG_5870こんな郵便物が届いていた。

「松山観光俳句ポスト入選句集・第47巻」

というものだった。

はて、

最近は松山の方へ投句した憶えはないなぁ・・・

IMG_5871と思いつつ

冊子をめくってみると

松山市が取りまとめている俳句ポストに投句された俳句のうちの

昨年度の、特選句と入選句が掲載されていた。

それを見て私ははじめて

IMG_5872去年の四月に

東京の根岸の子規庵へ行った時

そこに設置してあった俳句ポストに

何句か投句をしたことを思い出した。

そして、その中の一句

IMG_5873 ひとひらの花子規庵に舞ひ込めり    豆作

が入選していたことを思い出した。

さらに、この入選については

去年の6月頃に

松山市役所から通知が届いていて

IMG_5877その時、記念品も頂いていたこと

を思い出した。

記念品まで頂いていたので

もうそれでおしまいかと思いきや

それから1年以上も経って

このような立派な入選句集が送られてくるとは

IMG_5878なんと手厚い扱いを受けたのだろう、と

感激してしまった。

入選句集をさらによく読んでみると

各地に設置してある俳句ポストの写真と

過去に投句された俳句の数と

IMG_5875過去に投句された投句者の数が

細かいデーターになって掲載されていた。

松山市の観光課が展開しているこの俳句ポストは

なんと、昭和44年から

毎年4回づつ、開函され続け

IMG_5874今年は47年目で、277回目の開函に当たっていた。

その投句の数は、毎年数千句を数え

その投句者も、毎年数千人を数えている。

約半世紀近くもの間

俳句ポストにこれだけの俳句が投句され続けていることは

IMG_5876なかなかできることではなく、素晴らしいことだと思った。

それは、俳句ポストに投句された俳句を大切に扱い

投句者がすでに忘れている頃になっても

投句者のことを忘れずにいてくれる

松山市の方々の姿勢と俳句を愛する気持ちの

賜物であろうと思った。

さすがは

「俳都」松山市は、ちがうな!

と思った。


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誇るべき、日本の牛、日本の馬。

音更町の家畜共進会場で、

IMG_5849第47回十勝総合畜産共進会、

肉用牛の部、種馬の部、

が開催された。

私はこの日たまたま休日をもらっていたので、

前夜の激励会と、

当日の審査会を、

ゆっくりと拝見させてもらった。

ここで出品される肉用牛は全て、

黒毛和種である。

褐毛和種(いわゆる赤牛)の部も設けられているが、

やはり、日本全国的に

黒毛の需要が圧倒的に多いようだ。

その黒毛和種の

肉用牛としての改良レベルを

十勝全体で高め

上位に選ばれた牛たちは

さらに全道(全北海道)大会、全国大会へと

コマを進めることになる。

黒毛和種の生産は、世界の中でも

言うまでもく日本が最も盛んである。

IMG_5847他国の追随を許さぬ

世界のトップレベルの

誇るべき「日本の牛」の畜産と言うことができる。

ここが、実に

酪農業界のホルスタインの生産とは違うところ

であると思う。

同様に

馬の部に出品される馬たちは

全て、農用馬と呼ばれる重種馬である。

重種馬の生産目的は

もちろん、ばんえい競馬である。

ばんえい競走用の馬の生産の

改良レベルを

十勝全体で高めるのが

馬の部の共進会の目的である。

今や、日本の重種馬は世界のどこ馬よりも

大きく、太く、逞しくなっている。

それは世界でただ一つの

ばんえい競馬が存在しているからである。

それに供用される馬たちの改良は

言うまでもく日本が最も盛んである。

IMG_5848他国の追随を許さぬ

世界のトップレベルの

誇るべき「日本の馬」の畜産と言うことができる。

ここが、実に

軽種馬業界のサラブレッドの生産とは違うところ

であると思う。


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2016・大タテコン

5年〜7年ごとの不定期に開催される、

帯広畜産大学獣医学科の我が世代の同窓会。

IMG_5824最近はどういうわけか、

いつも、3学年に股がる、

大タテコン形式で行われるようになった。

1学年の同窓生の数は40名程度なので、

IMG_58081学年だけに声をかけたとすれば、

最近は大体半分程度しか集まらない。

しかし、3学年合同のタテコン形式にすると

その3倍の人数が集まることになり

IMG_5810大きく盛り上がる同窓会となる。

そんな理由なのかどうか、定かではないが

いつの間にやら我々の同窓会は

合同大タテコン形式で行われるようになった。

IMG_58123学年同志の仲がとても良いのだ。

そして、我が年代はその真ん中の世代である。

「タテコン」という名称に

そもそも懐かしい響きがある。

IMG_5813学生時代はこのタテコンをはじめ

追いコン、寿司コン、合コン、等々・・・

様々な学生コンパが開かれていたものだ。

卒業以来、約30年が経過しても

IMG_4740タテコンという言葉のもとに

集まった同窓生の方々の気持ちは

すぐに当時の気分に戻って

懐かしくも新鮮な

IMG_4733楽しい盛り上がりを見せてくれる。

それぞれの方々が

それぞれの道で

IMG_4731-1円熟味を増しながら

進んでいる進行形の話を

何の衒いも遠慮もなく

IMG_4736互いに語り合えるのは

このような同窓会以外にはないだろうと思う。

来賓として来られた先生方も

IMG_5814当時は新米教官だった方々ばかりで

教官というよりも

研究室の先輩というノリで

ずっと付き合って飲んでおられた。

総勢53名の大宴会の一次会は瞬く間に終わり

IMG_5816その締めには

やはり

帯広畜産大学逍遥歌〽︎・・・が出た♪

53名の逍遥歌は実に気持ちの良いものだった。

IMG_4749二次会は

そのままカラオケホールへ・・・

ここで歌われる曲も

IMG_4758同世代の懐かしいもの〽︎ばかり・・・

そしてさらに

三次会は

幾部屋にも分かれた部屋飲み・・・

IMG_4752話は尽きることがなく

夜を徹して飲み明かさんばかり・・・

皆さん50半ばから60の

熟年世代にもかかわらず

IMG_4756歳のことなど忘れて

飲み続けているようだった。

中には

IMG_5821それぞれの部屋を

渡り歩いて飲む人もいて

さながら

昔の学園祭の打ち上げのような雰囲気だった・・・

これも3学年合同の

「タテコン」というもののメリットなのかもしれない。


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重種馬の生産意欲の高まり

我が町の馬の繁殖シーズンも、

そろそろ大詰めを迎えている。

我が町の馬の・・・と言うよりも、

我が町を含めた道内の他町村の繁殖牝馬の・・・繁殖シーズン

と言ったほうがいいかもしれない。 

IMG_5804それだけ

我が町の重種の繁殖牝馬は

頭数が減ってしまっているのだ。

しかし

地元の牝馬の数は減っているものの

今年から供用されている

我が町の種牡馬の人気が

なかなかのものだったので

他所の町から種付けにやってくる牝馬が多く

その馬たちの発情鑑定や

IMG_5803不妊治療や

妊娠鑑定などの頭数が 

今年は、久しぶりに多かったように思う。

これはとてもありがたいことだった。

10数年前から

我が町の重種馬の飼養頭数は

恐ろしい勢いで減り続けていて

その歯止めが全くかからず

消滅寸前の様相を呈していた。

IMG_5805それにつれて

私が手がける馬の繁殖の仕事も

当然のように減り続けて

自分の仕事が激減したという虚しさだけに止まらず

重種馬の繁殖の獣医療自体が途絶えてしまうのではないかという不安が

年々増している状況だった。

ところが今年は久しぶりに

そんな不安を払拭できる要素が現れたのだ。

その最も大きな出来事は

やはり

昨年来の重種馬の高値

ということになるのだろう。

重種馬の高値がしばらく続けば

あちこちで生産意欲を高める人が

必ず現れるものである。

生産意欲が高まってくれば

その要求に従って

我々の仕事、すなわち

重種馬の繁殖の獣医療に対する期待も高まってくる。

今年の繁殖シーズンを振り返ると

そんな生産意欲の高まりと

我々の馬の繁殖獣医療に対する期待の高まりが

ほんの僅かであるけれども

感じられるようになった。

そんな期待に応えるために

我々は重種馬の繁殖診療の技術を

しっかりと継承してゆかねばならないと

あらためて思った。

今年はそんな繁殖シーズンだった。

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食料自給率1000%の十勝・・・今年は?

田んぼがほとんど無い、

image十勝地方は畑作王国である。

特に、十勝の中央部では畑作が盛んである。

畑作よりも酪農が盛んなのは、

十勝北部の高原地帯や、

十勝南部の海岸地帯であり、

十勝中央部の肥沃な大地は、

image酪農の牧草地よりも、

畑作地のほうが圧倒的に多い。

十勝の中央に位置するわがM町の診療区域も

その例外ではなく

ばりばりの畑作地帯である。

image毎年この時期になると

あらゆる畑作物が

一気呵成に成育してくる。

土の見えていた畑の畝が

生長した作物によって

あっという間に隠されて

さまざまな作物の葉の色に染まった

巨大なパッチワークのような大地となる。

まさに万緑。

この十勝の畑作物の勢いを毎年見る度に

私はとても豊かな気持ちになる。

十勝の食糧自給率1000%を実感する一瞬である。

こんな大地に暮らしていれば

飢え死にする事はないだろうと思う。

imageしかし

そうは言っても

農業は天候に左右されるという宿命にある。

今年の我が町の畑をよく見て歩いていると

なんとなく

いつものような勢いが感じられない部分が見える。

image6月の2週間以上にわたる低温高湿度の影が見える。

ジャガイモの花がいつもより少ない気がする。

ビートの畝の土が葉に隠れていない部分が多い気がする。

豆の生育が遅く雑草が多いような気がする。

さらに

先日の烈しい雷雨と雹(ひょう)は

image我が町でもっとも肥沃な

十勝川沿いの畑作地帯を襲った。

小麦の大規模な倒伏があちこちに見られる。

ジャガイモの畝が泥流に崩れているところがある。

豆の葉が破れて土をかぶっているところが多く見られる。

私は今年の畑は、いつもより元気がないと感じている。

image「なんか、今年は、よくないんじゃないの?」

「・・・どーだかな。」

畑作と肉牛兼業のЭさんの父さんはそう言った。

「このあいだの大雨と雹もすごかったし。小麦がだいぶ倒れているね。」

「・・・あっちのほうはひどいって言ってたな。」

image「この辺はそれ程でもないみたいだけど。この辺は去年もよかったでしょ。」

「・・・いや、この辺も機械を入れてみないとわからんよ。」

「豆の葉も小さいし、ビートの畝もまだ見えてるし。」

「・・・まぁ、いつでも蒔けば取れるってもんじゃない。何年もやってたら、そんなもんだ。」

「なるほど・・・。」

「・・・若い衆らは、それをまだ、よくわかってないんだ。」

imageベテランの畑屋さんの父さんは

静観の構えだ。

長年のキャリアを感じる

重みのある言葉だった。

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どこの牛馬の肉なのか?

牛肉が原料の「コンビーフ」と、

馬肉と牛肉が原料の「ニューコンミート」、

IMG_5736どちらもパッケージを新しく変えて、

スーパーマーケットの棚に並び、

月間お買い得商品になっていた。

「スマートカップ」という新しいパッケージなのだそうだ。

あの昔懐かしい独特のアルミ缶の

缶の裾をコキコキと巻き上げてゆく缶詰から

とうとうモデルチェンジしたのだ。

「コンビーフ」と「ニューコンミート」の味の差は

ちゃんと食べ比べたことがないので、

私はまだよくわからないが、

どちらもまぁ似たようなものではないかな、と私は思っている。

「ニューコンミート」と「コンビーフ」との味の差を

ちゃんと説明できる人に、私はまだ出会ったことがないし 

「俺は絶対にコンビーフだっ!」 、とか

逆に、「絶対にニューコンミートの方がうまい!」とか

両者の味の差にこだわっている人にも

私はまだ出会ったことがない。 

そんな商品で

この価格差。

コンビーフはニューコンミートよりも50%も高い。

驚くほどの価格差ではないか。

要は原材料。

コンビーフやニューコンミートの原材料になる

牛肉と

馬肉と

その原料価格の差が現われていると考えてよいと思う。

いったい

どんな牛肉がコンビーフになり

どんな馬肉がニューコンミートになるのだろう。

牛はホルスタインなのか和牛なのか

国産牛肉なのか輸入牛肉なのか

馬はサラブレッドなのか重種馬なのか小型馬なのか

国産馬肉なのか輸入馬肉なのか

どなたかご存知の方がいたら

教えていただきたい。


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舌切り仔牛

おとぎ話の「舌切り雀(したきりすずめ)」は、

自分の怪我を治してくれたお爺さんの家の、

障子を張り替えるために使う糊(のり)のご飯粒を食べてしまう。

それを知った欲深いお婆さん(お爺さんの妻)の怒りを買い

お婆さんに鋏で舌を切られてしまい、

家から追い出されてしまう。

IMG_5417さて、今回

私が今から2ヶ月ほど前に診た「舌切り仔牛(したきりこうし)」の場合は、

酪農家のФ牧場の牛舎で今まさに生まれようとしていた。

キツいお産だったらしく、産道に頭が進入してしばらく止まっていたらしい。

その時、鼻先と舌を、膣の外へ覗かせたところを

運悪く、牛舎で餌を狙っている狡猾なキツネに見つかり

IMG_5415そのキツネに舌の先を食いちぎられてしまったのだ。

ここで

おとぎ話の「舌切り雀」の場合は

家を追い出された後

仲間たちと合流して普通に暮らしたことになっている。

舌を切断されたままで

普通に食事が出来たのか心配だが

どうやら問題なく

普通に採食ができていたようである。

では

今回の「舌切り仔牛」の場合は

どうなのだろう。

「・・・どうなんですか?」

Ф牧場のスタッフのK君が私に質問してきた。

「どうなんだろうね・・・。」

私も、じつはちゃんと答える自信がなかった。

「・・・ダメですか?」

「前任地のメガファームの仔牛がやっぱり舌を食いちぎられて、こんなだったのを診たことあるけど・・・」

「・・・どうでしたか?」

「その時は、うまくミルクが飲めないし、手間がかかるからって、「獣害」で廃用にしたはず・・・」

「・・・かわいそっすね。」

「うん・・・。」

「・・・この仔牛、バケツでやっておくと、いつのまにかなくなってるんで、飲んでるようなんですよ。」

「そうなんだ。それなら、なんとか自力でミルクのがぶ飲みして、育ってくれるかもね・・・。」

IMG_5700「・・・そっすね。」

この仔牛をよくみると

舌べらだけではなく

右耳の先端もちぎれてなくなっている。

狡猾なキツネの仕業に違いなかった。

それから約半月後

この「舌切り子牛」はミルクを難なく飲み干し

その隣にあるバケツ入りのスターター(仔牛用配合飼料)も

IMG_5416細かいところは食い残してしまうが

与えた分だけ、なんとか食べているようだった。

さらにその約1ヵ月後

「あの、舌切れた仔牛、どうだい?・・・」

「・・・あー、あれですか、普通っすよ。」

「ちょっと見せてくれる?」

「・・・はい。えーっと・・・どこに居たっけかなー」

Ф牧場のスタッフのK君も

例の仔牛がどこのハッチに入れられているか

わからなくなっていた。

という事は、つまり

他の仔牛と比べて、何の見劣りもなく

BlogPaint普通に餌を食べ

普通に育っているようなのだ。

「・・・あー、ここに居ました、これっすね。」

「ちゃんと食べてるかい・・・。」

「・・・大丈夫みたいっすよ、配合もきれいに食べてるみたいだし。」

配合飼料のバケツを覗くと

IMG_5704以前は

隅々に食べ残しがあった飼料が

今ではもう

ほとんど残さずに

きれいに平らげたあとだった。

「うまいこと食べるもんだねぇ・・・。」

「・・・どうやって食ってるんですかね(笑)」

おとぎ話の「舌切り雀」は

のちに

育ててくれた恩人のお爺さんに

宝物の入った小さな行李箱をプレゼントするのだが

今回の

この「舌切り仔牛」は

自分を育ててくれた恩人の

Ф牧場のスタッフのK君に

何をプレゼントしてくれるのだろう


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地元の世界的アスリート

人口2万7千人程度の我が町には、

牛が1万5千頭ほど飼育されている。

そんな、ありふれた、

北海道の一つの町である。

だが

オリンピックイヤーが来ると、いつも思うのは、

世界的アスリートのよく出る町なのではないか、

ということだ。

今年もまた、

往診の途中のN地区の一角に

横断幕が出ていた。

IMG_5738日本一速い女!

陸上短距離の

福島千里さんの

オリンピック応援の横断幕だ♪

圧倒的な強さを誇るアスリートゆえに

横断幕も、その都度何度も使えるように

あまり余計なことが書いてない(笑)

地元の中の地元、N地区の公区の皆さんの

気持ちと苦労がにじみ出るような横断幕だ。

2枚目の写真は

わが町の役場の支所に張られた横断幕。

こちらは新しく立派な、普通のもの。

IMG_5740福島千里さんの他にも

わが町出身のアスリートが

今年もオリンピック出場を決めている。

女子ラグビーの

桑井亜乃さん(初出場♪)と

マウンテンバイクの

山本幸平さんの2名。

山本さんのお父さんは獣医師で私の同僚だった人

北京オリンピックから続いて

今年もリオデジャネイロまで応援に行くのだろう。

実に羨ましい話だ♪

同じ町民として

楽しみなオリンピックになるが

テレビの生中継では

福島さんくらいしか見れないだろうなー


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類似症状の鑑別

《症例1》

稟告「牛舎の通路で滑って転倒し、立てなくなっている。」

体温、心拍数、ともにやや上昇、

d74d5f22食欲不振。

後肢開脚、

蛙様姿勢。

意識は明瞭だが、

起立を促しても反応なく、起立不能。

ハンガーにて吊起するも、起立に至らず。

消炎鎮痛剤などを投与するが、

翌日も、症状に全く変化なし。 

食欲減退、活気なし。

起立不能。

「股関節脱臼」にて予後不良。

使用価値喪失、3号廃用と認定した。 


《症例2》

稟告「牛舎の入口でくつろぎ、立とうとしない。」

体温、心拍数、ともに正常、

IMG_5508食欲旺盛。

後肢開脚、

蛙様姿勢。

意識は明瞭で、

起立を促すまでもなく、自由に起立する。

ハンガーのサイズは合わず、吊起する必要もなし。

消炎鎮痛剤などを投与する必要なし、

翌日も、症状に全く変化なし。 

食欲旺盛、よく吠える。

起立自由。

「股関節の単なる開脚」にて予後良好。

使用価値あり、牛舎の門番と認定した。 


《考察》

症例1の患畜の体重は約650圓任△襪里紡个靴

症例2の患畜の体重は約15圓任△

この体重の差が

同じ症状であるにもかかわらず

予後の良し悪しを決定付けたものと思われた。

また

症例1はホルスタイン

症例2は雑種であり

この種差が

同じ症状であるにもかかわらず

予後の良し悪しを決定付けたと考えられた。

今後

症例をさらに集め

より精緻な比較検討が

必要であると考えられた。


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天気と往診

半月ほどぐずぐずと雨が降り続いた天気が、

ここへきてようやく回復し、

久しぶりに青空と太陽を拝めるようになった。

町内の畜産農家さんたちは、

待ちに待った牧草の収穫を、

一斉に開始している。

シーンと静まり返っていた牧草畑に、

トラクターが入り

あちらこちらで牧草を刈り倒す音が聞こえるようになった。

それと時を同じくするように、

うちの診療所の朝の電話の音は、

鳴りを潜めておとなしくなってきたように思う。

朝の診療の受付時間に

往診の依頼の電話が少なくなってきたのだ。

ということは

朝から持ってゆく往診の件数が少なくなってきた事を意味する。

しかし

朝から持っゆく往診の件数が少なくなったからといって

牛や馬の病気の数が減ったわけではない。

病気の数がそれほど簡単に減るわけがない。

それはただ単に

飼主さんの意識が

牧草の収穫に集中し始めたからである。

こういう日は

夕方や夜に往診の電話が増えるのだ。

早朝から夕方まで、日の高いうちは

ずっと牧草の収穫に集中していた飼主さんが

日が暮れて、牛舎へ戻ってみると

・・・なんだかやっぱり牛の調子がおかしい・・・

ということになって

そこで初めて、往診依頼の電話が鳴ることになる。

牧草収穫のできる良い天気が続くと

診療の受付時間内に来る電話が減り

受付時間外の緊急の電話がよく鳴るようになる。

そんな日々が数日続き

牧草の収穫がひと段落して

再び雨模様の天気になると

また診療の受付時間内に鳴る電話が増え

急ぎの診療ではない繁殖や去勢などの受付が増えてくる。

天気に左右される家畜の診療は

こういう波を繰り返すように思う。

その波の中で

今の一番牧草収穫時期が

最も大きくはっきりと

忙しい波が押し寄せる季節であるようだ。

まさに

猫の手も借りたいほどの忙しさであろう。

しかし実際には

牛舎の猫たちは手を貸してはくれないらしい(笑)

IMG_5642飼主さんのいない牛舎へ往診に行くと

忙しい飼主さんとは裏腹に

猫たちが

ゆっくりとくつろいでいる。

せめて

IMG_5719猫の目でいいから

牛の体調を監視して

早期発見して

我々に教えてくれれば良いのだが

それもしてくれそうにない(笑)

IMG_5673カメラを向けても

猫たちはマイペース

たまに

顔を洗う仕草をするくらいで

にゃんとも、これではどーもにゃらん・・・


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