北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

腹壁ヘルニアか?と思われた1例

フリーバーンで多頭数の酪農家、

▲フアームで治療を依頼された牛の中の1頭は、

IMG_4319写真の様に、

腹部が異常に膨らんだ外見をしていた。

まず第一印象としては、

腹壁ヘルニアを疑った。

続いて、

可能性のある原因として、

乳静脈の破裂、

それによる腹部の大血腫なども疑った。

IMG_4320食欲はあり

起立するのにもそれほど問題ない様なので

この様な腹部の異常な膨らみを

「治療」してくれと言われても

正直言って

なす術がないのだった。

しばらく様子を見ていたが

その約1週間後に

起立不能になり

あっという間に死亡してしまった。

IMG_4321死亡したら詳しく解剖をして

膨らんだ大きな腹部が一体何だったかを

確認しようと思っていたのだが

この牧場で死亡する牛達は

普段、詳しく解剖できない業者が取りに来て

死亡した牛達を処理をしてしまうので

解剖をするタイミングを逸してしまった。

貴重な症例になりそうだったので

生前の写真を撮っておいたのだが

肝心な剖検所見を得ることができず

尻切れトンボになってしまった。

そこで、せめて

これをお読みの獣医師の皆さん

あるいは酪農家の皆さんに

こんな牛を見たことがあるかを

質問しておこうと思う。

生前の写真だけで判断するしかないのだが

いかがだろうか?


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マルちゃんVSペヤング(4)

北海道内のインスタント焼きそば市場において、

あいもかわらず、

性懲りの無い闘いが繰り広げられている。

マルちゃん「やきそば弁当」の強固な牙城へ、

ペヤング「ソースやきそば」がしつこく攻め続けている。

物好きな私にとっては

目が離せない

熱い戦いである。

ペヤング側の地味ながらも

ねちこい攻めを振り返って見ると

その先陣は

2年前の

衝撃的な「納豆やきそば」
に始まり

その半年後には

「基本バージョン」の

大手スーパー店頭での大量売り込み

さらに

数ヶ月前に見られた

前代未聞の「カレー+納豆バージョン」


そして

巨大なペヤング「ソースやきそば」の

「超大盛」バージョン

が現われたのは半年前のことだった。

その後しばらく

鳴りを潜めていたと思ったら

先日

ニューバージョンを近所のコンビニで発見してしまった。

その名は、ペヤング「海老」やきそば。

IMG_4506海老の大好きな日本人の

心をくすぐる

新しい焼きそばである。

さっそく衝動買いをして

その日のうち食べてみた。

IMG_4507下味がソース味ではなく

あっさりとした塩味で

強い海老の風味が 

麺全体を包んでいる。

一口食べてみると

IMG_4508・・・

これは何だろう(笑)

ちょっとポイントを外された様な

不思議な風味である。

焼そばはソース味だという固定観念が崩されてゆく。

IMG_4510舌触りはインスタント焼そばなのに

香りが強い割に姿の小さい子海老の「かやく」と

シンプルすぎるほどの塩味。

これは全く新しい体験と言わざるを得ない味だ。

海老と塩

IMG_4511その2点だけで攻めて来る

分かり易すぎる味。

噛んで含んで呑み込んで

完食する頃に感じたのは

美味いか不味いかということよりも

こうしてペヤングは飽くなき挑戦をしているのだ

という強い意志と

チャレンジ精神だけが

後味として

いつまでも残る

実にアグレッシブな焼そばなのだった。


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1日に2度の子宮脱整復

「追加で1頭診て欲しいんだけど・・・流産みたいなんだよね・・・」

往診先ではよくある追加の診療だった。

酪農家の〆さんの、

乾乳にしたばかりというその牛の陰部に手を入れた。

 「ああ、これはもう胎児が産道に来てる、出すしかないね。」

私は胎児の足を2本掴んで、

そこに産科ロープを付けて、

ゆっくりとけん引した。

予定日より約2ヶ月早い流産胎児は

すんなりと頭を出して

そのまま引き出された。

と、その後

胎盤が出てきたと思ったら

それに引き続いて

子宮が裏返って

ズルズルと出てきてしまった。 

「あらら・・・、子宮脱だ。」

胎児を引っ張り出した私は

そのまま

今度は子宮脱整復術へと

治療を切り替えて

半分以上脱出した子宮を押し戻し

車から整復棒を持って来て

それで子宮の反転を直し

ビューナー針で外陰部を巾着縫合した。

「流産した牛が、そのまま子宮脱になるなんて、珍しいね。」

「引っ張りすぎたんでないのかい・・・?」

「いや、そんなことないって(笑)、普通に引っ張っただけだよ。」

「こんなこともあるんだな・・・。」

この日はとても良い天気だった。

過去の私の経験を思い出しても

2ヶ月早い流産の牛が

そのまま子宮脱になり

それを治療したという記憶はなかった。

これはとても珍しいことではなかろうか・・・

写真に撮っておけばよかった・・・

診療帰りの車の中で

私はそう思いながら

写真を撮らなかったことを悔やんだ。

それにしても

子宮脱星を支配する子宮脱大魔王は

突然現れて攻撃を仕掛けてくるから

怖いなと思った。

そして

その日の夕方

時間は午後4時を回った頃

事務所に電話がかかって来た。

「⁂さんの牛が子宮脱だそうです・・・誰か行ってもらえますか?」

今日の夜当番の獣医師は

すでに別の家の難産に向かっているところだった。

「じゃあ俺、行きます。」

⁂さんは和牛の生産農家で

往診の依頼は滅多に来ないところだった。

そんなところでよりにもよって子宮脱。

そして私は今日

午前中にも子宮脱整復をしたばかりだった。

子宮脱星の大魔王は

本当に何をしてくるか解らない・・・

IMG_4538⁂さんの牛は

牛舎で仔牛を産んだ後

そのまま立てずに子宮脱になっていた。

「まず、牛の腰にハンガーを掛けて吊り上げるから。」

⁂さんにリフトを運転してもらって

IMG_4540私は持参したハンガーを牛の腰に装着した。

「もう1人、手伝ってくれる人いるかな?」

「今、うちのやつ呼んだからすぐ来るよ。」

「じゃあ、ぬるま湯をバケツに2杯汲んで来て。」

私はそう言いながら

カッパを着て手袋を履いて

IMG_4543子宮脱整復のスタイルになった。

狭い牛舎の中に小型リフトを入れてもらい

ハンガーをゆっくりと吊り上げた。

奥さんがやって来たので

持参した整復用の板を

⁂さんと2人で持ってもらい

IMG_4544その板の上に

脱出している子宮を乗せた。

親牛の怒責はそれほど強くはなかったが

何度か押し戻されそうになりながらも

子宮を腹腔内に戻し入れ

さらに子宮脱整復棒を挿入し

IMG_4545子宮の反転を取り除いた。

子宮脱整復棒は

本日2度目の出番だった。

その後ビューナー針で

外陰部を巾着縫合した。

IMG_4547ビーューナー針も

本日2度目の出番だった。

その後

牛を吊っていたハンガーをゆっくりと下ろした。

この牛は初産で

⁂さんが昼間畑に行っている間に

誰の介助もなく自力で産んでいたという。

やや衰弱している親牛の採血と

若干の補液をし

仔牛にも栄養剤の注射をして

私はようやく

帰路に着いた。

暗い夜道には星が瞬き始めていた。

そのどこかに

大魔王の支配する子宮脱星も

不気味に輝いているのだろう・・・

翌々日

血液検査の結果が来た。

血中カルシウム濃度は

9.2 m/dl  

・・・正常値だった。

「子宮脱の牛は低カルシウムになっている」

という私の仮説は

あっさりと否定された。

子宮脱大魔王の

笑い声が

聞こえて来た様な気がした・・・


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鈴木牛後さんの角川俳句賞受賞作(3)

引き続き、

牛後さんの受賞作の残りの18句を鑑賞させて頂く。

IMG_4532読み進んで行くと

身近などんな物にでも詩情を汲み取って

それを俳句にしてしまう力に驚いてしまう。

感銘を受けるばかりではなく

とても勉強になる作品群だ。


 牛糞を蹴ればほこんと春の土

野に排泄されてそのまま天日に晒され続けた牛糞は、発酵し乾燥してほこほこになっている。放牧地にはそんなた牛糞が沢山あって、自然に春の土に還ってゆく。きわめて合理的な農法である。


 横臥せる牛みな午の目をして春

午前午後の「午」の字は「ひる」とも読む。のどかな昼の牛の目を詠んでいるが、この字は十二支の「うま」とも読む。牛の目なのにウマの目?という機知に富んだ一句。


   草青むはやさに歩む牧支度

北海道の草は雪解を待っていたかのように、一気に青くなって来る。その速さに遅れないように放牧の準備をする作者の、心はやる足取りが見えるようだ。


 菜の花に畑いちまいの膨らみぬ

畑作農家ではキカラシという黄色い菜の花の一種を咲かせて、それを鋤き込んで緑肥とすることがある。道北の畑にもそんな畑があったのだろう。


 それぞれの青を雲雀と風と牛

雲雀が鳴き始めると春もいよいよ本番。空をあえて青と表現して、印象鮮明。


 牧場を山と呼びたる夏の雪

北海道では五月になって雪が降るのは珍しいことではなく、暦の上では夏であるから夏の雪である。五月に雪化粧をするような牧場は山と呼ぶにふさわしく、実際そう呼んでいる地域は沢山ある。


 星の鳴る夜空だ遅霜は来るか

五月下旬に遅霜が降ると、畑作物の芽がことごとくダメージを受ける。放射冷却現象が起こる快晴の夜空の星があたかも鳴るように怖ろしく輝いているというのだ。


 牛糞の苦さを漱ぐリラの風

牛を扱っていると牛糞を浴びて口の中に入ってしまい口を漱ぐ羽目になることがある、私もよく経験する。リラの咲く頃の牛糞は、牛が食べる青草の成分の色素が濃く、味もえぐいのだ。糞ばかりではなく尿もまたしかり。


 発情の牛たからかに牛の朱夏

牛の発情は1年中見られるが、放牧酪農の場合は、青草の豊富な五月頃に仔牛が生まれるように調整する所が多いで、発情と種付け(授精)はその約9カ月前の「夏の暑い盛り」に「交り」が集中する。


   電気鞭音なく振るふ青葉騒

電気鞭を使うとビチッと微かな電気音がするのだが、音なく振るうというのは使うマネだけをして牛にいうことをきかせているだろうか、青葉の騒ぐ風の中で牛を追う作者。


 遠くばかり見て夏草を踏む仕事

さらに牧場で牛を追う作者は、遠くにいる牛やその周囲の状況まで、観察の眼を緩めない。放牧酪農家の重要な仕事。


 美味き草不味き草あり草を刈る

採草地の場所や刈る時期や収穫日の天気によって、牧草の味は毎年色々変わるようだ。それが美味しいか不味いかは牛の食べっぷりで判り、食べた牛の泌乳量に反映し、作者の収入に直結する。


 トラクターに乗りたる火蛾の死しても跳ね

農機に乗る仕事の合間でさえも、貪欲に詩情を拾い続ける作者の、句集「暖色」には「震へる機械震へてのぼる秋の蜘蛛」というのもある。


 我が足を蹄と思ふ草いきれ

時には、牛と自分が全く同じ生物であるように感じる時があるのだろう。牛飼いならではの感覚だと思う。


 蝦夷梅雨の馬具は革へと戻りたき

牛革で造られた馬具が、湿気で緩んで元の革のようになったのを、こんな擬人法で表現する力に驚かされしてまう。


 炎天にくわわと山羊の糞小山

これも作者の耳の鋭さと擬音表現力が見事、山羊の声はメェーばかりではないのだ。


 干草の深さを猫の眠りけり

牛舎は猫のオアシスだ、獲物の鼠や雀もたくさんいるし、良い香りの暖かな寝床もたくさんある。


 糞踏みしタイヤの炎ゆる黒びかり

牛糞堆肥をトラクターで混ぜ返しているのだろうか。糞尿の句は受賞作50句中に5句もあり、1割が糞尿の句で角川俳句賞とは凄い。家畜の糞尿が全国区になった思うと嬉しくなってくる、畜産万才。


以上

私なりに一通りの鑑賞をさせて頂いた。

酪農家の牛後さんが詠む俳句は

とても身近な題材なので

すいすいととても楽しく味わうことが出来た。

しかし、何度も良く読んでいると

身近な題材の楽しさばかりではなかった。

牛後さんの

何でも詩にしてしまう感受性と

その詩情を多彩な表現で

色々な俳句に仕上げてしまう力に

驚愕してしまった。

これはもう

「天才!」

としか言いようがない

と思った。

牛後さんこのたびは

誠におめでとうございます!


(この記事終わり)
 

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鈴木牛後さんの角川俳句賞受賞作(2)

引き続き、

IMG_4532鈴木牛後さんの受賞作を鑑賞したい。

読んでいると、

その面白さにどんどん引き込まれるのだが、

その内になんだか、

鈴木牧場へ往診に行っているような気分になってきた(笑)。


 飴包む手を包むぼつこ手袋

ぼっこ手袋とは親指だけ離れたいわゆるミトン。飴を包む手というとと子供の手を想起して可愛らしい。


 ちやりぢやりとタイヤチェーンの鳴る初荷

酪農家の初荷は生乳である。正月に集乳車がチェーンを鳴らし手やってくる雪深い地帯なのだ。「ちゃりぢゃり」という擬音効果に脱帽。 


 ああ言へばかう言はれたる三日かな

ご夫婦の会話だろう。酪農家夫婦の仕事中のちょっとした言争い にはよく遭遇するが、なにかと忙しい正月は、特に奥さんのストレスが大きいだろう。


 牛の尾を引き摺るやうに寒波来る

立っている牛の尻尾は体高より短いので、引き摺られることは無い。強い寒気の風が牛の尾に当たって、それを引き摺るように吹いているのだろうか。 それとも寝ている牛の尾なのだろうか。


 心臓の胸に囚はれたる寒夜

寒中の朝夕の仕事は、手足の先が冷え切って、口も凍れて回らなくなって来る。不思議な表現だが、そんな状態を的確に描いているように思えてくる。 


 牛産むを待てば我が家の冬灯

私の拙句「牛産むと二十三夜を灯しをり」と読み比べてほしい、と思った一句。 


 雪の汽車吹雪の汽車とすれちがふ

宗谷本線の上下線がすれ違う。作者はどちらの汽車に乗っていたのだろうか、それとも外に立って汽車の待ち合わせとすれ違いを眺めているのだろうか。 


 大寒やキハ四〇にあづける背

暖かいディーゼル気動車の椅子に腰かけて、しばし仕事を忘れて背もたれに身をあずけた。具体的な「キハ四〇」が効いている。 


 農道をひたひた歩き春遠し

冬でも昼間の気温の上昇で、農道のアイスバーンには水たまりができる。その上をひたひたと歩いていると一瞬春を感じるが、実はまだ遠く、夜にはすぐバリバリに凍れてしまう。


 節分の牛舎へ雪の小さき階

家と牛舎までの間に僅かな段差があるのだろう。雪のない時は滑らないので、あえて階段にする必要はないほどの段差も、節分のころはツルツルの斜面になるので、雪を踏みつけて小さな階段を作っているのだ。


 仔牛の寒衣脱がせ裸と思ふ春

仔牛に着せる防寒着は、カーフジャケットという製品があるが、手作りのどてらを着せている家もある。それを脱がせた時に春を感じるのは、仔牛を育てている人ならではの感覚。


 杭打って山の眠りを覚ましけり

放牧酪農を実践している作者の、牧柵を整備する逞しい姿が見えてくる。まさに大地に杭を下ろし、山を呼び覚まし、牛を放つ。


 涅槃雪牛の舐めゐる牛の尿

喉が乾くのに水にありつけない牛は、泥や尿をすすって飲む事がある。牛乳の九割以上は水、牛に水分は欠かせない。この句の牛はまだ舐める程度で済んでいる。


 母胎めく雪解朧に包まるる

雪解靄(ゆきげもや)というよりも雪解朧(ゆきげおぼろ)と言ったほうが、スケールも奥行きも俄然大きくなる。それがあたかも母胎の様だという詩情。


 まひるまや陽炎を吐く牛の口

陽炎は地面から立ち上るのだが、牛の口から吐く息もそうなるとは知らなかった。よほど観察していないと分からないだろう。それとも比喩なのだろうか。


 雪解風蝶の欠片を翅と呼び

冬に死んだ凍蝶の欠片が残っていて、雪解風によって雪の上に見えてきたのだろうか。今年の蝶が出てくるにはまだ早い雪解の頃の風である。


 牛死せり片眼は蒲公英に触れて

死んだ牛の片眼に絞った表現が素晴らしい。最近はコンクリートやゴムマット等の上で死ぬ牛が多いので、蒲公英の上で死ねる牛は幸せな牛である。


 土筆野や起筆のやうに楡一樹

雪がすっかり消えた大地に土筆がびっしりと生えている。大きな楡も遠くに眺めると、それもまた大きな筆のように見えるのだ。


(この記事続く)


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鈴木牛後さんの角川俳句賞受賞作(1)

下川町の酪農家で俳人の、

IMG_4532鈴木牛後さんが、

第64回の角川俳句賞を受賞した。

あらためて「おめでとうございます」!

牛後さんは今や押しも押されぬ全国区の俳人であるが、

この受賞を契機にますますご活躍されることを期待している。

嬉しいことに

牛後さんが俳句を始めたきっかけとなったのは

当ブログであるらしい。

これは大変光栄なこと。

そこで私は牛後さんへのお祝いの意味も含めて

その受賞作を当ブログ上で鑑賞させてもらうことにした。

全国の俳人の方々ばかりではなく

当ブログを読んでくれる畜産関係者の皆さんや

畜産学部や獣医学部などで酪農を学んでいる学生の方々にも

ぜひ牛後さんの俳句を読んでいただきたい。

俳句という文芸の鑑賞としてばかりではなく

酪農や獣医関係の学術論文などを読むのとは

また少し違った勉強(!)

もできるのではないかと思う。



 角焼きを了へて冷えゆく牛と我

若い♀の育成牛の角切り(除角)作業は、最後に止血のための焼きごて当てて終わる。熱い作業であり、牛も嫌がって興奮して、しばらくは人間不信になる牛もいる、飼い主にとってはつらい仕事。


 仔牛待つ二百十日の外陰部

牛の妊娠期間はおよそ280日であるが、二百十日という秋の季題(立春から210日ころは災害厄日とされる)に掛けて詠んでいる。「外陰部」という用語が読み手の目を惹く。


 牛の乳みな揺れてゐる芒かな

放牧している牛が一斉に歩いて、乳が揺れている。秋風に芒(すすき)の穂も揺れている。


 秋晴の定位置にあるトラクター

どの農家さんもトラクターはいつもの位置に置いているようだ。仕事への気合が感じられる。


 秋黴雨犬小屋は木に繋がれて

秋の長雨は秋黴雨(あきついり)と呼ばれる。犬小屋は動かないように木に繋がれているが、そこに住む犬は放し飼いなのかもしれないが、ここ数日は長雨で小屋に入ってじっとしている。


 牛の名は女優の名前ゑのこ草

「ゑのこ草」は「猫じゃらし」とも言われる草。ホルスタインはカタカナの名前がついているので外国の女優の名かもしれない。オードリーとかキャサリンなどの名前が思い浮かんだが、いろいろ想像できる。


 秋草の靡くや牛に食はれつつ

放牧酪農ならではの風景。秋風に靡(なび)く草を食べている牛たちは、概ね健康であろう。


 紙擦れの音は子規忌のラジオより

ラジオから聴こえてくる紙の音が、この句を読んでいると、まるで正岡子規が病床で紙をめくっている音のように聴こえてくる。


 指を待つアンプル月光の棚に

おそらく繁殖関係の薬のアンプル剤ではないかと思う、月光に光っている姿は排卵促進剤を想像させる。
「指を待つ」という表現がうまいと思った。

 
 初雁や大曲りして天塩川

その年に初めて北方から渡ってくる雁、道北の雄大な風景が見える大きな一句。


 牧牛の自由は霧の柵の中

放牧している牛の自由は柵の中に限られた自由である。霧の濃くなる時期には、霧がさらに牛の自由を奪うのだろう。飼い主ならではの牛への思いが感じられる。


 初雪は失せたり歩み来し跡も

初雪に残された足跡がその日には消えてしまったということだけを詠んでいるのに、足跡とは言わず「歩み来し跡」と言ったことで、初心が遠のいた人生を振り返る気持ちが込められているようにも読める。


 短日や並びし牛の背なの波

日が短くなる夕刻には、牛が搾乳のために牛舎へ戻ろうと並んでいる。夕日を浴びて並ぶ牛の背が波のように見えるというのだ。


 ストーブを消せばききゅんと縮む闇

どんなストーブなのかわからないが、それを消すことで温まっていた部屋が冷え始める。「ききゅん」というオノマトペ(擬態語)によって寒い北国の夜の感じが伝わってくる。



(この記事続く)

 

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難産・双子の方程式

「⌘さんで難産なんですけと、行ってもらえますか?」

先日の往診の途中、事務所から追加の電話だった。

「了解。」 

「予定より早いお産で、逆子のようなんだけど、足が曲がっているそうです。」 

「了解。」 

私はそれを聞いて、

このお産はきっと双子だろう、

と想像した。

逆子で足が曲がっている

というのは

すなわち「臀位」のことで

お尻が産道を塞いでいて

2本の後肢の先端は母体の奥へ向いている。

そういう難産が双子だったのを

私は何度も経験している。

胎児が子宮の中で窮屈な格好をしているのだ。

さらに

「予定日よりも早い」お産

というのも

双子である可能性を高めている。

胎児が大きくなって子宮に入りきらなくなり

予定日まで持たないで出てきてしまうのだ。

双子であることの条件が整っているのである。

私の頭の中では

「臀位」+「予定日前」= 「双子」

という方程式が成立した。

⌘さんに到着して

手を入れて見ると 

産道に尻尾があった。

その胎児のお尻をまず強く押す。

さらに右手で飛節を強く押して

そのまま左手を入れて探ると

後肢の蹄に触れた。

左手でその蹄を握り

子宮壁に引っかからないようにしておいて

右手で何度も胎児のお尻を押す。

さらに右手で飛節も押す。

すると左手でつかんでいた後肢の蹄が

クルッと反転してこちらを向く。

1本整復したら

同じ要領で2本目を整復する。

「これで普通の逆子になったから、ロープを付けて・・・」 

胎児が逆子(尾位)で娩出された。

「きっともう1ぴき入ってるはずだから・・・」 

「双子かい?」

「こういう時はだいたい双子なんだよ・・・」 

私はそう言って

再び産道に手を入れた。

ところが

胎児を触ることができない

「おかしいな・・・」

「居ないかい?」

「居ないわけがないんだが・・・」 

私は手に触れている胎盤を握って

その胎盤を引っぱって 

胎盤の一部を娩出させたあと

もう一度手を深く挿入して

子宮の中を探った。

手の先に

胎児の飛節のようなところがコツンとあたった。

「あー居たよ、やっぱり・・・」 

「そうかい。」

私はさらに胎盤を引きつけながら

2頭目の胎児の飛節をつかんで引き寄せた。

胎児の2本の蹄がこちらを向いてきたので

その2本の肢にロープをかけて

⌘さんに引いてもらった。

ところがなかなか胎児が産道に乗って来ない。

「おかしいな、ちよっと待って・・・」

「・・・」

「あ、これは、1本前肢だ・・・」

「・・・?」

ロープをかけた胎児の

後肢のつもりだった2本のうちの1本には

腕節(前肢の手根関節部)があった。

私はその肢のロープを外し

その奥にあるもう1本の後肢に付け替えて

⌘さんに引いてもらった。

胎児の後肢が産道に乗って来た。

「そのまま引いて・・・」

2頭目の胎児が娩出された。

IMG_4487胎児は2頭とも生きていた。

1頭目は♂2頭目は♀のフリーマーチンだった。

「♂♀だったね・・・」

「でも生きててよかったわ。」

「やっぱり双子だった・・・」

「もう1ぴき入ってないかい?(笑)」

IMG_4488 2「そうか!・・・」

私は念のため

また子宮の中へ手を入れて

胎児を探った。

子宮の中には

胎児はもういなかった。


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リンゴの木に!?

往診先の酪農家△さんの、

牛舎の南側は日当たりが良いので、

数年前にリンゴの木が植えられた。 

その木はすくすくと育ち、

見上げるほどの大きさになっていた。

 先日その木をふと見ると、

大きな黄色い実が生っていた。

IMG_4471「生ったんだよ(笑)・・・」 

「おー、すごい。でも黄色!?」 

「リンゴだと思った?・・・」 

「じゃ、無いの?」 

「わかる?・・・」 

IMG_4472「え?・・・何だこれは。」

「何でしょう・・・(笑)」 

「黄色い!?」 

「ハローウィンだから・・・」 

近づいてよく見ると

その生り物は

ミニカボチャだった。

IMG_4471 2「カボチャかい!」

「そう(笑)」 

「カボチャの木かい !」 

「リンゴはまだなかなか生らないしね・・・」

「本当に木に生ってるみたいだ(笑)」

よくよく見ないと

どうやって付けたのか

全くわからなかった。

「よくやるね、こんなこと(笑)」

「暇だったもんだから、こんなことばっかりやってるよ・・・(笑)」

酪農家△さんは

主な仕事を息子に譲り

 自適な生活を送っている。

今年のコーンや牧草の畑仕事も

IMG_4474ひと通り終わり

良い天気が続いても

特にする事が無かったようだ。

酪農家が

天気の良い日に

暇になるというのは

良いことだと思った♪


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2頭の起立不能牛の比較

同じΔ農場で、

2頭の産後起立不能症を診療した。

この2頭の牛の耳標番号は1つ違い、

すなわちΔ牧場で続けて生まれた2頭だった。

生年月日はそれぞれ

A牛は、平成25年4月30日

B牛は、平成25年4月15日

誕生日が15日違いの牛同志だ。

この2頭の牛は、生まれてから

ほぼ同じ環境で哺育され

ほぼ同じ環境で育成され

ほぼ同じ環境で受胎して

ほぼ同じ環境で分娩し

ほぼ同じ環境で搾乳され

ほぼ同じ環境で再び受胎して

搾乳牛としての生活を続けていた牛同志である。

2頭の牛が先日

ほぼ同じ時期に分娩した。

A牛は平成30年10月5日分娩

B牛は平成30年10月12日分娩

488FE51B-B9F3-4CD3-925E-AAEBF0A58180両方ともお産の直後に起立不能になった。

どちらの牛も

初診の獣医は私だった。

A牛は

翌日に起立可能となり

そのまま普通の搾乳牛群に戻った。

ところが

B牛は

翌日も立つことができず

その後5日間治療を続けたが

結局立つことができず廃用となった。

両者の運命を分けたものは何か?

その最大の理由は

前回の分娩からの日数にあった。

A牛の前産は、平成29年9月2日

分娩間隔は、398日

B牛の前産は、平成28年8月21日

分娩間隔は、779日

約2倍の開きがあった。

623B87D2-AA8E-4BC2-8A41-D9737A603E92これだけの開きがあると

A牛とB牛の体型(ボディコンディション)は大きく違っていた。

どちらがオーバーコンディションだったかは言うまでもないだろう。

2枚の写真はいずれもA牛。

B牛の写真を撮っておけばよかったのだが・・・

ちなみに

血液検査において

差が見られた項目を書いておこうと思う。

A牛

Ca 3.5 、 NEFA 0.59 、Glu 124 、GOT 78

B牛

Ca 7.3 、 NEFA 1.38、Glu 76 、GOT 112

だった。

当然の結果

と言えるだろう。


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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第16回「とかち文化まつり」inとかちプラザ

今年もまた、

10月17日〜21日までの5日間、

とかちブラザにて、

NPOとかち文化会議主催の、

「とかち文化まつり」が開催される。 

文芸部に所属する私も、

作品を1点出品した。

毎年同じようなことを言っているが

この「とかち文化まつり」は、

展示を見ることはもちろん面白いが、

気軽に出品して参加出来ることが最大の魅力である。 

まさに「参加することに意義がある」お祭りなのだ。 

参加することによって

文芸部門ばかりではなく

書道や写真や美術やその他色々のジャンルの人たちとの出会いがあり

色々な刺激を受けることができる。

その刺激こそに意義があり

それが新たな繋がりとなって 

自分にプラスの効果をもたらせてくれるのだ。

IMG_4451今回の出品には

私よりも若い俳人仲間の

金野克典さんと

吉岡簫子さんも

去年に引き続き、参加してくれた事がとても嬉しい。

お時間のある方は是非とかちプラザに足を運んでいただきたいが

その1部を簡単に紹介しておこうと思う。 

IMG_4441私の出した作品は


 牛産むと二十三夜を灯しをり   豆作


また

私と仕事もよく一緒になる

町職員の金野克典さんの作品は

道東旅吟6句で

その中の1句は


     麦秋やばんえいのしななね馬の鈴音なお高し   克典


IMG_4442また

私と同じ柏林・ホトトギスの

吉岡簫子さんは

ふくらはぎを題材に詠んだ4句

その中の1句は


     隆々とねぶた仕込みのふくらはぎ   簫子


私よりも若い俳人の方々が

同じ場所に参加してくれるというのは

とても嬉しく

また心強く感じるのである。

IMG_4443さらに

去年から

コラボレーション展示会でご一緒させてもらっている

書家の八重柏冬雷先生の

 「花鳥風月」

をはじめ

IMG_4448白石翠生さんの

 松浦武四郎が詠んだ短歌

あるいは

高橋玄禅さんの

 松浦武四郎が詠んだ漢詩

IMG_4446あるいは

写真家の古川こずえさんや

アートの阿部安伸さんらの作品も

同じ会場に展示されていて

この展示会場は

自分の作品を展示するばかりではなく

皆さんの作品を鑑賞できるという

これまたとても楽しい時間が

始まったのである。

「とかち文化まつり」は

見物することも面白いけれども

やはり何と言っても

自分の作品を出品して

参加すること

そここそ

最大の意義があるという

お祭り気分の

展示会であると

あらためて思うのである。

とかち在住の人なら

誰でもNPOとかち文化会議に参加して

この「とかち文化まつり」に

出品することができるのである。

心ある方は是非

来年からの参加をお勧めしたい。


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天高く「牛馬」肥ゆる秋

「天高く馬肥ゆる秋」という言葉は、

私のような畜産関係者の間では、

まだまだ身近な現実としてある。

しかし、

我が国に飼われている馬が、

これほどに減ってしまうと、

肥えた馬の姿を探すのが大変である。

特に減っているのは農耕馬と言われていた重種馬である。

我が国にはもう農耕馬などは存在しないと言ってよいだろう。

農耕の仕事の合間に生れた「ばんえい競馬」が、

辛うじて北海道の帯広競馬場に残り、

IMG_4040かつての農耕馬が、

ばんえい競走馬として、

辛うじて生きる道(就職先)を与えられている。

かつてはどこの農家にも居た馬が

ばんえい競走用に特化して飼養される様になり

その生産や育成は

ごく一部の農場で細々と行われているにすぎない。

IMG_4365そんなごく一部の農場も

後継者が少なく

多くが廃業してしまった。

「天高く馬肥ゆる秋」

そろそろこの言葉も過去の物になってしまうのではないか

という危機感を感じないでもない今日この頃である。

天高く〇〇肥ゆる秋

肥えるのは

もちろん馬ばかりでは無い。 

先日馬の往診に行った公共牧場には

その何十倍もの数の牛が

妊娠鑑定のために集められていた。

IMG_4366馬に比べて

牛の需要は

全く衰えを見せない。

特にホルスタイン(乳牛)の雌の需要は

かつて無いほど高まっている。

その理由は色々あるのだが

一つだけ挙げておきたいのは

生乳生産の省力化という名の下に

乳牛の雌の

酪農場における

過酷な労働がある。

公共牧場の広々とした放牧地に

のんびりと草を食んでいる牛たちの

IMG_4366幸せな姿は

多分ここで終わる。

彼女たちは下牧した後

しばらくして子牛を産み

その後

搾乳牛としての過酷な労働者となる。

労働環境のよい酪農家で飼われれば

彼女たちは長生きをして

天寿を全うすることもあるが

労働環境の悪い酪農家で飼われれば

彼女たちは疲れ果てて

おどろくほどの短命でこの世を去る。

乳牛の「使い捨て」である。

その結果、乳牛の数は減り

需要に追いつかぬ「負のスパイラル」となる。

最近

そんな労働環境の悪い酪農家が増えている様な気がしてならないのは

きっと私だけではないだろう。

彼女たちの労働環境の悪化に

歯止めをかけることは

農業軽視の我が国の経済状況の中では

なかなか難しい。

彼女たちにはもちろん

「労働基準法」

も、存在しない。


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「牛の足音」冨田美穂さんの木版画展

かねてから生で見たいと思っていた牛の木版画を、

とうとう見る機会に恵まれた。

冨田美穂さんという版画家による、

「牛の足音」という牛の木版画の展示会が、

十勝管内鹿追町の神田日勝記念美術館で開催されているのだ。

神田日勝という伝説的な画家と、

冨田美穂という新進気鋭の版画家との、

牛というテーマでつながった展示会である。

7007B159-58DF-4628-896C-AAB1C9C43BD8会場に入ると

まずは冨田美穂さんの

等身大のホルスタインの木版画が

目の前に待ち構えていて

初めからその迫力に圧倒された。

普通の絵画でさえ

これだけのリアリティーがあれば圧倒されるわけだが

それがなんと木版画であるということで

7AD696B9-7901-44D6-81A7-A1004594FE88さらにその驚きは大きくなる。

木版画であるということは

この大きな実寸大の牛の原画を用いて

何頭も何頭も印刷することが可能なのであろう。

詳しいことは版画の素人なのでわからないが

こんな大きな牛の版画が

何頭も何頭も作品として世の中に出現すると考えると

こんなことは未だかつて無い

驚異的なことだと思う。

そんな牛の版画を量産し続けている

冨田美穂さんというアーティストのすごいパワーを

いきなり最初の版画を見た時から

ドーンと感じてしまった。

その横奥にはさらに別の牛の

これまた等身大の牛の版画があり

その流れに合わせるように

今度は神田日勝の牛や馬の絵が

並べられていた。

そこから順路に従って見てゆくと

神田日勝の作品が多く並べられているコーナーを通り

二階へと続く階段のところから

再び冨田美穂さん版画のコーナーに戻ってゆく。

場内は撮影禁止だったので

それらの作品をカメラに収めることはできなかったが

神田日勝の牛馬の絵に負けない

冨田美穂さんの牛の版画の迫力が

場内にみなぎっていた。

階段を上がってゆくと

牛の版画は小さいサイズのものとなり

階段を登りきったところには

今度ははがきサイズの牛の絵がぎっしりと並んでいるコーナーがあった。

それは冨田美穂さんが

酪農場の従業員として働きながら

毎日一枚ずつ牛の絵を書いていたという

「一日一牛」のコーナーだった。

作品は小さくても

一枚一枚に牛への愛情が感じられ

それが日記の代わりとして

毎日毎日描かれていたものだということを知ると

そこでまた新たな感動がこみあげて来るのだった。

前半の木版画の圧倒的なパワーと

後半の絵と版画に込められた牛への愛情と

それに加えて絵と版画に対する

冨田美穂さんの強い情熱を感じた。

すべての作品を見終わったとき

私は得も言われぬ感動に包まれていた。

感動冷めやらぬままに

私は最初の大きな牛のところへ再び歩み寄り

牛の体に顔を近づけて

その緻密な皮膚と斑紋の描かれている筆跡

というか、版画であるから

彫刻刀による彫り跡

というべきものを観察した。

すると驚いたことに

すべての毛の一本一本が

同じような長さで彫られ

黒い斑紋の部分はその密度が低く

白い斑紋の部分ではその密度が高く

黒と白の部分それぞれに

皮膚の皺や血管の走りや筋肉のもの上がりによる

微妙な濃淡が描かれているのだった。

この緻密な彫り跡が

牛全体の本物感(リアリティー)をつくりあげているのだった。

それを見て私は

再々度の感動に襲われてしまった。

私は木版画には全然詳しくないが

生の木版画を見ることでこんなに強く感動したことは未だかつてなかった。

私は最後に

この大きな牛の

耳に描かれている個体識別番号を

BCD0399B-4229-4DF6-A996-6E270BCB690Cメモ帳に記した。

「0497503886」

帰宅してから

この識別番号をインターネットの検索で調べてみたら

この牛はオホーツク地方の小清水町の酪農家で

2006.10.1.に生まれ

乳牛として

約10年間飼養され

2015.9.13.に同牧場で死亡した牛だった。

冨田美穂さんはこの牛と多くの時間を共有し

この牛の木版画作品を創作し

その作品に

この牛の命を

永遠に吹き込むことに

成功したのである。


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ロバ(驢馬)の難産 (3)

残念な結果になってしまったロバ(驢馬)の難産だったが、

我々農業共済組合(NOSAI)の獣医師にとっては、

珍しい症例だと思ったので、

あえて記事にしてみた。

BlogPaint血液検査も一応しておいたので

ロバの難産後の血液所見も

ここに貼り付けておく。

ロバはポニーと大きさがほぼ同じであり、

ロバの診療はポニーの診療をするようなイメージでやれば、

それほど間違うことは無いと思われる。

使う薬品の量なども

ほぼポニーの診療に準ずればよいと思われる。

ただ

ここで問題なのは 

ポニーは共済の保険診療ができるのだが

ロバは共済の保険診療ができない

という事である。

ボニーは馬なので共済保険に加入できるが

ロバは馬とは見なされず

したがって

ロバの診療については

保険の効かない非加入畜の診療料金を

飼主に請求しなければならない。

実は

これがべらぼうな金額設定になっている。

共済保険に加入していない動物

すなわち、非加入畜の診療料金の設定は

我が組合では大きく分けて3つに分類されている。

すなわち

「小」動物・・・犬や猫など

「中」動物・・・羊や山羊など

「大」動物・・・牛や馬など

BlogPaintだが、これが

実はべらぼうな金額設定になっている。

ざっと比較すると

保険加入畜の料金を1とすれば

非加入畜「小」は、その約2倍

非加入畜「中」は、その約3倍

非加入畜「大」は、その役5倍

の診療費が請求される設定になっている。

もし

保険に加入していないポニーの診療があったら

ポニーは馬なので

「大」動物という料金設定の中で、診療費が計算される。

ポニーは成馬でも体重が100キロ程度の小さな体な馬なのだが

馬であるという事で

サラブレッドや重種馬と同じ診療料金が掛かり

ちょっとべらぼうな診療料金になってしまう。

だからポニーを飼う畜主は

自分のボニーを共済保険に加入して

何かあったときにべらぼうな診療費を払わずに済むようにしている。

では

ロバの飼い主はどうかというと

ポニーのように保険に加入することが・・・できない。

農業共済保険の対象としてロバは馬とは見なされないのである。

ところが

今回のように

ロバが病気になり

共済の獣医師の診療を受けなければならなくなった時は

診療料金はボニーに準じた計算方法

すなわち、非加入畜「大」が適用されて

べらぼうな診療費がかかってしまうことになる。

IMG_3241ロバは

保険の対象としては馬と見なされず、保険に加入できないのに

診療費を計算する時は馬のような「大」動物と見なされて

べらぼうな金額の診療費が請求される

これは

何かおかしくないだろうか?

ポニーであれば保険に加入すればいいが

IMG_3240ロバにはそれができないのである。

ロバに何かがあった時には

まったく何の保障も無い

無保険診療を受ける他は無いのである。

今の診療料金体制は

見直すべきではないだろうか。

ロバの診療を経験して

そんなことを思った

今回の症例だった。


(この記事終わり)


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ロバ(驢馬)の難産 (2)

難産したロバ(驢馬)は、

IMG_4110翌日の往診の時も、

立つことができなかった。

点滴と抗生物質の治療が続けられた。

その翌日の往診の時も、

立つことができなかった。

首を投げ出したままで、

頭を上げることもできなかった。

点滴などの懸命な治療が続いた。

食欲は全くなかった。

その翌日も

親驢馬の症状は変わらなかった。

「・・・助かるんでしょうか・・・」

「頭を上げて、立ってくれればいいんだけど・・・」

「・・・あの・・・それと・・ロバは共済の保険がきかないんですよね・・・」

「そう・・・」

「・・・もう七万円くらいかかっているって聞いたんですけど・・・」

「そうなんだよね・・・」

「・・・症状がよくならないのなら・・・このままずっと治療しても・・・」

「治療代がかさむだけになる・・・」

「・・・ちょっと考えさせてもらえますか・・・」

⌘牧場の奥さんは

⌘さんと相談して

翌日からは点滴治療などを中止して

自分で抗生物質の筋肉注射をしながら

この親驢馬の看病をしたい

という希望を伝えてきた。

獣医による治療をしてやりたいが

この先治癒する見込みの薄い親驢馬の

治療費かかさんでしまう

という現実からの

苦渋の結論だった。

我々獣医師としても

前例のない驢馬の

難産後の治療について

予後を正しく判断できる知識も経験もなかった。

結局

我々は⌘さんに抗生物質を預けて

治療を中止した。

それから5日後

⌘さんの奥さんから連絡が入った。

親驢馬の症状は改善せず

ずっと苦しんでいるようであり

このままではかわいそうなので

楽にさせてやりたい

すなわち

安楽死させてほしい

という連絡だった。

IMG_4129私は⌘牧場へ向かった。

親驢馬は

以前よりも苦しそうな息をしていた。

奥さんが見ていないところで

注射を打ち

親驢馬を旅立たせた。

合掌


(この記事もう少しつづく)


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ロバ(驢馬)の難産(1)

「・・・飼っているロバが立てなくなった。」

という電話が⌘牧場から掛かってきたのは、

先日の昼過ぎだった。

午後からの公共牧場の繁殖健診の前に、

IMG_4030⌘牧場のロバを診に行った。

ロバは写真のようにうずくまり、

なんとも苦しい表情をしていた。

「・・・昨日は普通に立って歩いたんですけど、さっき来たらこんなで・・・」

お腹が大きく膨らんでいる。

急性腹症かとも思ったが

直検をしようとしたら

胎児の肢が産道にあるのを発見した。

「お産の予定日はいつ?」

「・・・それはわからないです・・・」 

⌘牧場のロバたちは

雌雄同じ場所に飼われていて

いつ交配したのかは全くわからない状態であった。 

「普段は勝手に生まれているのね。」 

「・・・はい、そうなんです・・・」

「これはお産で、出なくて苦しいんだよ。」

「・・・そうだったんですか・・・」 

膣内を探ってみると

産道の奥に胎児の頭部も確認出来た。

IMG_4033しかし

前肢も頭部も潤いがなく

既に死亡しているようだった。

「とにかく、このお腹の子を引っ張って出すしかない。」

「・・・はい・・・」 

「粘滑剤作るからバケツにぬるま湯と、胎児を引くロープ持ってきて。」 

「・・・わかりました・・・」 

ロバの難産介助というのは

初めての経験だった。

ただし、これに似た仕事として

ポニーの難産介助はよくやるから

それに準ずればよかった。

しかし

ロバの胎児の頭部は大きかった。

ロバ(驢馬)の体型というのは

ポニーよりも四肢が細く

耳が大きく頭が大きく

四肢の割には胴体が太い。

いま難産している驢馬の胎児も

頭部がようやく出たものの

それから先が

なかなか出てこなかった。

粘滑剤をたっぷり入れて

滑車ロープで牽引するのだが

IMG_4036頭が出てからも

なかなかそれ以上進まず

親驢馬もろ共にロープで引きずられてしまう。

仕方がないので

親驢馬の頭側をもう一本のロープで固定して

胎児の前肢に付けたロープを牽引した。

滑車の強い牽引力をもってしても

IMG_40373人がかりの

キツイ難産だったが

ようやく親驢馬と胎児は

引き裂かれるようにして

なんとか娩出することができた。

産後の親驢馬はもちろん立つことはできず 

呆然と首を投げ出し

空虚になったお腹を晒していた。

IMG_4038既に死亡していた胎児は

毛が抜けて皮が露出している部分もあった。

私は親驢馬に点滴をセットして

明日また治療に来ること告げて

次の往診へ向った。


(この記事つづく) 



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当直三夜連続の帝王切開

夜の当番は、

毎月5回(5夜)のペースで回って来る。

その時の緊急往診の平均件数は、

年間に均せば1夜につき1件〜2件程度であるが、 

実際は、

1件も往診の入らない夜もあれば、

5件以上も来る夜もある。

またその内容も、

子牛の治療ばかりの夜があったり

乳房炎の治療ばかりの夜があったり

難産ばかりの夜があったり

と色々である。

9月に入って

私の夜当番の日は

なぜか急に往診が沢山入るようになっていた。

その内容は

お産がらみの往診ばかりが増えた。

9月11日の夜は

★畜産の難産だった。

初産で過肥の牛の産道が狭く

正常位にもかかわらず

胎児の頭部が産道に乗らず

経膣分娩をあきらめ

T獣医師に電話して助手を頼み

深夜の帝王切開となった。

胎児は既に死亡していた。

過肥でぶくぶくの親牛の術後の体調が心配されたが

若いのが幸いして普通に搾乳しているようだ。

9月17日の夜は

難産が3件もあった。

そのうち最も時間が掛かったのは

また★畜産の牛の難産だった。

従業員の経験が浅く

逆子(尾位)だろうと判断し

前肢を牽引してしまい

側頭位になってしまった難産だった。

頭部が触れないので

即決の帝王切開

従業員君たちを助手にして

手術室で深夜の帝王切開。

胎児は幸いにまだ生きていた。

9月26日の夜は

◉牧場の牛の子宮捻転だった。

用手整復を試みるも駄目で

ローリング法に切り替えると

捻転は整復されたが

胎児の位置が下胎向のまま

分娩予定日を10日以上も過ぎた大きな胎児の

肢が太く

頭部が産道に乗ってこないので

結局、帝王切開で出すことにした。

T獣医師に電話をして助手を頼み

IMG_4324手術室で深夜の帝王切開。

胎児は大きなホル♂だったが

幸いにまだ生きていた。

夜当番で帝王切開をするのは

よくある事だ。

しかし

当番のたびに

三夜続けて帝王切開をしたという記憶はなかった。

これはもしかすると記録的なことなのかもしれない。

しかも、また次の当直の夜に難産が入り

帝王切開することになるかもしれない。

IMG_4322そうなれば

四夜連続となるが

そうならない事を願うのみである。

9月に入り

私は職場から

休日をもらって

俳句大会やら

コラボ展示会やら

遊び呆けていたので

夜当番の時くらいはしっかり仕事をせよ

という

畜産の神様からのお告げなのかもしれない(!?)

 

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俳句朗読×トリニテ曲(Dies Irae ・「神々の骨」より)

トーチカをテーマにしたコラボ展示会も、

今日が最終日となった。

職場にわがままを言って連休を頂き、

こんな事ばかりしているのは、

ちょっと申し訳ないのだけれども、

私の中では重要な活動の一つになりつつある

今回のコラボレーションであった。

職場関係の方々にも案内状を送ったら

多くの同僚の獣医師が足を運んでくれたのは

とても嬉しいことだった。

その御礼というほどのことでもないが

私の展示した俳句30句の

朗読の動画を貼り付けておこうと思う。



俳句の朗読自体は全く素人だけれど

BGMに使わせてもらったトリニテさんの曲が素晴らしいので

そのおかげで

私の朗読も少し雰囲気を出せたかなと思っている。

トリニテの曲を使うことを快諾してくれた作曲家のShezooさんには

心から感謝を申し上げたい。

準備から色々と手間がかかった今回の展示会も

いよいよ今日が最終日。

原寸大のトーチカの模型は

作るのも大変だったが

これから壊すのも

また大変な作業になりそう・・・(笑)

職場の同僚の皆さんには誠に申し訳ないけれど

今日もう1日

休みを頂きます・・・m(_ _)m


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第16回大とかち俳句賞全国俳句大会

大とかち俳句賞の大会も、

今年で16回を迎える事になった。

私は確か6回大会頃から参加しているので、

かれこれ10年以上この大会に関わっている。

この大会が始まったきっかけは、

東北海道現代俳句協会の鈴木八駛郎氏が

同人の俳誌「海程」主宰・金子兜太氏へ

選者を依頼して始まったもので 

当時の道外特別選者は

金子兜太、水原春郎、島田一歩、の3名だった。

それに幾人もの道内選者を加え

現代俳句から伝統俳句まで

幅の広い選者による俳句大会だった。

その流れは今でも続いているが

16回を数えるようになると

選者の面々も様変わりをする。

水原春郎氏が2年前に亡くなり

金子兜太氏が今年の2月に亡くなり

島田一歩氏が今年は高齢を理由に選者を辞退された。

また道内の有力選者だった依田明倫氏も昨年の11月に亡くなった。

そのような状況の中で

今年から道外選者が交代し

片山由美子氏と宮坂静生氏になった。

今年の第16回大とかち俳句大会は

そんな大きな転換期を迎えた大会になった。

選者が一新しつつある大会を

さらに盛り上げてくれたのは

当日会場に来て頂いた十勝管外の選者の方々である。

IMG_4290講演をして頂いた辻脇系一氏をはじめ

五十嵐秀彦氏、石川青狼氏、に

それぞれの持ち時間で特選句の講評をしていただき

さらに十勝管内の選者3名も特選句の講評をするという

道内有力俳人6名による

豪華な特選句の句評会が実現した。

それぞれ皆さん方の話は

大変個性豊かで面白く

多くの選者の方々による講評会というものは

これはきっと、今後の

大とかち俳句大会の目玉になってゆくのではないか

という感触があった。

その後は恒例になっている

写真を付けた入賞句の披講と

中屋岳想先生の俳句吟詠が続き

IMG_4291最後に受賞者の表紙様式と

受賞者の新聞掲載用の写真撮影をして

無事に大会を終える事が出来た。

私は司会を担当したのだが

去年よりも1時間長い

充実した大会の進行役を

楽しませていただいた。

とかちプラザの402号室が

ほぼ一杯になるほどの盛況は

久しぶりの事で

参加していただいた全ての皆さんに

心から感謝を申し上げたい。

大会のあとは

有志で打ち上げの夕食。

IMG_4292ここでなんと去年と同じ

サプライズが待っていた。

まさかの誕生日ケーキが出て来て

それを美味しくいただく事が出来た。

私も今日で58歳になりました。

どうもありがとうございました♪


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Freedom of Expression 2018.9.20.〜 in帯広

帯広駅地下1階、

帯広市民ギャラリーにて、

IMG_4278本日9月20日〜25日まで、

コラボ展示会が開催される。

テーマは「トーチカ」、

天井の低い、

地下のギャラリーに、

IMG_4269なんと

実寸大のトーチカ

が 出現する。

前代未聞のその製作に

私も関わっているのだが

IMG_4260何しろ全てが初めてのことばかりなので

試行錯誤を繰り返し

行き当たりばったりの活動である。

しかし

有志が集まって

IMG_4261誰もやったことがないことに挑戦する

というのは

何事にも代えがたいワクワク感があるものだ。

そんなワクワク感の中で

十勝海岸に通い

IMG_4262トーチカの実物に触れて

その感じを俳句に詠み

30句ができた。

その30句の中から

他の参加メンバーの書家の方に

IMG_4273コラボ作品をつくっていただき

それを展示した。

また

先日の地震や停電にもめげず

IMG_4275段ボール箱を集めて

それに色を塗って組み立てて

数日がかりで

実寸大のトーチカを

帯広駅の地下のギャラリーに造り上げた。

IMG_4274「トーチカ」というテーマは

やはり重いものがある。

太平洋戦争が残した負の遺産として

今でもその姿をさらけ出している。

さらけ出しながら

IMG_4272次第に風化し

十勝沿岸の砂浜の中に

少しづつ埋没しつつある。

トーチカ群は

そのままだんだんと海の中へ埋没し続け

IMG_4271将来は全て海の中へ

消えてゆく運命にある。

我々を含め十勝沿岸地方の町村の人々の

記憶の中からも

トーチカはいずれ

IMG_4276消え去ってしまうかも知れない。

各自治体の間にも

トーチカの保存運動などが盛り上がることはなく

むしろこの負の遺産を

お荷物と感じている雰囲気さえある。

IMG_4277そのような雰囲気の中で

大樹町旭浜出身の写真家

古川こずえさんが中心となって

今回のコラボ展示会が開催される。

参加者だけが盛り上がるのではなく

IMG_4258展示を見に来ていただいた方々全てが

この展示会を通して

トーチカというものの存在を

心にとめて

何かを感じていただければと思う。

9月23日の13時30分からは

トーチカの俳句30句の朗読と

トーチカに関するギャラリートークが行われる。

時間をあわせて

来ていただけると嬉しいです!



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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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「牛の乳房炎」のガイドブック

北海道はすっかり秋らしい気候になって来た。

普段なら、

秋の爽やかな空の下で、

夏バテ気味の牛たちの健康は回復し、

日々の往診件数は少なくなり、

獣医師の仕事は時間的に余裕が出来る。

出来た余裕で、

秋の学会シーズンを迎え

新しい勉強に励んだり(学問・読書の秋)

色々なイベントに参加して

自分の趣味に打ち込んだり(芸術・スポーツの秋)

する季節である。

しかし

今年はちよっと勝手が違う。

先日の大地震と

それに伴う大停電によって

牛たちの、特に乳牛たちの健康が

いつものように回復していない。

我が診療地区の乳牛たちは

JA(農協)や出荷先(よつ葉乳業)の

停電に対する防災意識が比較的高かったおかげで

大事に至る事は無かった。

しかし、乳牛の職業病である

乳房炎はなかなか減ってくれない。

そのような中で

麻布大学のK合先生をはじめ

私の身近に居る

乳房炎に詳しい獣医師の方々から

IMG_4263「乳房炎抗菌剤治療ガイドブック」 

という冊子が

紹介されたので

ここに貼り付けることにした。

酪農関係者の方々に目を通していただき

活用して頂いて

乳牛の健康を少しでも取り戻す為に

役立てて欲しいと思う。 


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