北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

農水相インタビュー(3)

「自由貿易の推進はやむを得ない」

と発言する農水相は、

「今こそ輸出に力を」

と、盛んに仰っている。

では実際に、

農産物の貿易はどのくらい行われているのかだろうか。

IMG_4056農水省の統計を見ると

2016年の農産物の

輸出実績は

4億5千5百3十万円

輸出相手国は香港が1位、台湾が2位、アメリカが3位。

輸入実績は

58億2千7百3十万円

輸入相手国はアメリカが1位、中国が2位、オーストラリアが3位。

IMG_4055となっている。

品目別に見ると

輸出の1位は「ホタテ貝」。(水産物も統計に入っている)

輸入の1位は「豚肉」。

IMG_4054私の気になっている「牛肉」はどうかというと

輸出では10位にランクインしており

輸出量は2千55トン

輸入では5位にランクインしており

輸入量は52万5千6百94トン

となっている。

7152C5FE-4931-43B9-BA22-0A92C8F110B2「牛肉」で見ると

輸出量は輸入量の約250分の1

となっている。

農水層が言うような

「国内需要が減っている」

のならば

この輸入牛肉の量を減らせば良いだろうと思うのだが・・・

ともあれ

農産物の自由貿易の実態は

牛肉だけを見ても

これだけの輸入過剰が見てとれる。

さらに我が国の

牛肉の生産量は

ここ5年間

前年比がことごとくマイナスである。

IMG_4050日本の牛肉の生産力

すなわち

日本の牛の畜産の生産力

が低下しているのだ。

この状況の中で

農水相は

輸入に歯止めをかけぬままに

「輸出に力を入れよう」

などと言っている。

日本の畜産に

そんな余力があるとは

到底思えないのだが・・・


(この記事続く)

農水相インタビュー(2)

「人口減少で国産農産物の国内需要が先細る中」、

「農産物の輸出に力を入れるべきだ」、

と農水相はインタビューで言ったそうだ。

だが、

国内需要の実態は、

「人口の減少」というよりは、

「輸入の増加」によって、

国内の農産物が輸入品の価格に負けて、

国産品の消費が伸びずに

需要が先細る

というのが本当のところである。

普通に考えれば、

国内の農産物の需要が減ったのであれば、

減った分の農産物の輸入を減らせば、

それで事足りるはずである。

農産物の輸入を減らせば、

我が国の食料の自給率は変わらず

自給率はむしろ向上する可能性がある。

「食料自給率の向上」は、

農林水産省の重要課題であったはずだ。

IMG_4027ところが

農水相は

「日本全体の将来を考えると、自由貿易の推進はやむを得ない。」

と言い

「貿易自由化を前進させながら、国内農業の競争力を高める政策が求められる。」

と言っている。

その政策の一環として

農産物の輸出の推進

という政策が

苦しまぎれに出てきたようである。

IMG_4028「食料自給率の向上」は

一体どこへ行ってしまったのだろう。

国産の農産物を海外に高く売り

外国産の農産物を安く買って

お金を回しつつ

日本国民を養おうというのが

農政の方針のようだ。

重要課題であった

「食料自給率の向上」

とは全く逆行する政策になっている。

IMG_4044このような農政では

食の安全への不安が拭えないばかりか

気候風土に根差した日本の農業の

様々な価値を

ニーズに応えるという商業的価値のみに矮小化して

農業を衰退させてしまうだろう。

農水相は

日本の農業の実態をどこまでご存知なのか

非常に疑わしい発言である。

IMG_4057かつて農水省が唱えていた

「地産地消」

という言葉も

一体どこへ行ってしまったのだろうか。

農水相は

十勝のナガイモや枝豆を引き合いに出して

輸出に力を入れよと言うが

ナガイモや枝豆は

毎日食べるような農産物ではない。

それよりももっと重要な

我々が毎日食べる農産物である

十勝の小麦(麺類・パン)、大豆(味噌・醤油)、乳製品などの生産基盤が

自由貿易によって危うくなっている

という問題に

もっと正面から

立ち向かってほしいものである。


(この記事続く)



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農水相インタビュー(1)

十勝毎日新聞の社長が東京へ出向き、

斎藤農水相とのインタビューをした記事が、

昨日の勝毎に大きく取り上げられていた。 

1面の見出しばかりではなく、

12面と13面にまで及ぶ記事だった。

その内容は、

日本の農水相が十勝の農業に対して、

大きな期待を寄せていることが解るもので、

それはとても有り難いことであると思う。

IMG_4021しかし

農水相が十勝の農業に寄せている

「期待」

の内容が

どうも気がかりだ。

記事の写真をクリックして

読んでいただければ解るが 

IMG_4024記事のいたるところに

「輸出」

の文字が踊っている。

農水相は十勝の農業に対して

「輸出産業としての期待」

を抱いていることが強調されている。

かつての十勝の農業の位置付けは

IMG_4023「日本の食糧基地」

だった。

それが変化してこれからは

「輸出食糧基地 」

と言っているような印象を受ける。

内容をもう少し見て見ると

「国内の農産物需要の減少を補うために『輸出が必要』と繰り返し強調した。」

とある。

そして

「国内の農産物の需要の減少」

した理由として

「人口の減少」

を挙げている。

だが

これは本当にそうなのだろうか?

日本人の人口減少は確かにある。

それによる農産物の需要の減少も

確かに少しはあるだろう。

しかし

「国内農産物の需要の減少」

の最も大きな理由は

「日本の人口の減少」

などではなく

「外国農産物の輸入」

であり

外国農産物の輸入が増えているから

「国内農産物の需要が減少」するのである。

外国産の安い農産物に

国産の高い農産物が負けるから

国内需要は外国産に食われて

「国内農産物の需要が減少」するのである。

日本の食糧自給率は

相も変わらず下がる一方である。

農水相のこの記事での発言は

国内の農産物の消費場所を

国内から外国へと移す狙いがあるようだ。

これは、何だか

おかしくはないだろうか?

国内の農産物の自給ができている国ならば

国民の食糧が自国の農産物で賄えている国であれば

その余力で農産物を輸出するというのは

納得できる行為である。

しかし

農産物の自給のままならない国が

農産物の輸入が増え続ける状態のまま

農産物の「輸出」に力を入れよ

と農水相が言っている。

外国から安い農産物を買って国民を養い

日本国内で作った農産物は外国で消費させる。

こんな農業を

十勝の農業に「期待」して

はたして良いのだろうか?


(この記事続く)



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ふらりと気軽に、ばんえい競馬♪

一昨日の土曜日の午後、

ぽっかりと暇ができたので、

飲み友達のH田さんを誘って、

ばん馬を数レース観戦することにした。 

帯広市近郊に住んでいると、

IMG_4019暇ができたら、

ふらりと気軽にばん馬に行けるのは、

馬好きの私としては、

大変ありがたいことである♪

夏の夕暮れのナイター競馬場は暑さも和らぎ 

じつに気持ちの良い空気が漂っていた。

競馬新聞とビールを片手に

IMG_4001しばしの予想。

H田さんの姿は

スキンヘッドでアロハシャツ・・・

まるで◯◯◯な勢力の人たちだ・・・

和やかな競馬場の雰囲気から

ちょっと浮いてたかなー(笑)

IMG_4020さて

本日のメインレースの10Rは

第1回とかちえぞまつ特別。

ぐりぐりの本命馬は

3番キンメダル

IMG_40202だった。

パドックでこの馬の状態を見ると

艶があって気合十分。

馬体重は1101キロ、すなわち1トン以上の素晴らしい体格。

私はいつもの馬券作戦として

今日の天候と馬場の水分に着目した。

晴れ、水分は0.5%・・・

これは乾燥している。

乾燥しているということは

馬橇を曳く時の摩擦が大きくなり

ばん馬では重たい馬場ということになる。

したがって

今日はスピードの勝負ではなく

パワーの勝負になるはずだ。

パワーの勝負ということは

IMG_4007体重の重い馬が有利で

四肢の太い馬が有利で

蹄の大きな牡馬が有利になる。

つまりデカくて重い馬が有利になる。

そこで

私が対抗に選んだ馬は

2番ニシキエーカン(馬体重1151キロ・9才牡)と

9番カイシンゲキ(馬体重1143キロ・7才牡)。

このレースで最も体重の重い馬と

2番目に体重の重い、この2頭が

勝負に絡んでくるだろう

という読みである。

IMG_40032あらためて

パドックを見たとき

私はちょっとした異変に気付いた。

大本命馬の

3番キンメダルに、騎手が乗っていないのだ。

パドックの巡回が終わりに近づくと

IMG_4006普通はすべての馬に

騎手がまたがって

厩務員の曳き綱を外して

発馬ゲートまで移動してゆくのだが

3番キンメダルには、騎手が乗らず

しかも

厩務員が左右に2人も付いたままで

発馬ゲートまで移動してゆくのだった。

こんな光景を見るのは初めてだった。

ばん馬の騎手はレース中は

ソリに乗っているから

馬の背中に乗る必要はないが

パドックでは普通、背中に乗る。

ところが

騎手が背中に乗らない馬・・・

騎手を背中に乗せたがらない馬・・・

これはきっと、気性が荒いクセ馬に違いない・・・

と私は思った。

そんなクセ馬が大本命とは・・・

私はかなり気になったが

IMG_4008結局は3番キンメダルを絡めて

普段通りの予想で馬券を買った。

フアンファーレが鳴り

ゲートが開いた。

第二障害を真っ先に超えたのは

5番カゲホウトウだった。

先行逃げ切りが得意と新聞に書いてあった。

本命の3番キンメダルも逃げ切り脚質のはずだったが

馬群に沈んでそれっきり。

しかし

対抗馬に推した9番カイシンゲキ2番ニシキエーカン

IMG_4010障害を越えてやってきた。

5番カゲホウトウが粘る

そこに10番セイコークイン

砂煙をあげて猛然と差してきた。

ゴール前では9番カイシンゲキが頭1つリード

2着争いは微妙な団子状態となった。

レースが終わり

電光掲示板に注目してしばらくすると

結果が映し出された。

IMG_40111着9番カイシンゲキ

2着10番セイコークイン

3着5番カゲホウトウ

で決まり

馬券を買っていた2番ニシキエーカンは4着・・・

IMG_4016私がワイドで望みを託した

◆辞という馬券は

僅かの差で

紙切れとなってしまった・・・

それにしても

本命の3番キンメダル

どうしちやったの?(笑)


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難産胎児の誤嚥性肺炎

「和牛の難産で側頭位、昼から帝王切開。」

昨夜の当直だったK獣医師から、

そんな連絡を受けていた。

IMG_3965午後から手術室で待機していると、

△さんの牛が運ばれて来た。

「ちょっと手を入れてみるかい?」

「はい。」

胎児を探ってみると

側頭位だったという胎児の頭部の

眼窩と鼻梁を簡単に触れることができ

それを掴んで

押し引きしていると

胎児の頭部がこちら向きに変わり

失位を整復することができた。

「直りましたよ。」

「そうかい!、じゃあそのまま牽引しよう。」

二人の獣医師と△さんの3人で

胎児を経膣で

簡単に引き出すことができた。

「お、まだ生きてるよ。」

「心臓は動いてますね。」

「でも、呼吸がない・・・」

私とK獣医師は

直ちに子牛の蘇生に取り掛かった。

K獣医師が人工呼吸をしている間に

私はジモルホラミン(呼吸刺激剤)を投与。

さらに人工呼吸を繰り返し

子牛はようやく自発呼吸を始めた。

IMG_3963「なんとか助かった!」

親牛を手術室へ運ぶと決めた時点から

約6時間が経過していた。 

側頭位ということで

胎児は死亡している可能性が高かったが

この胎児の場合は

生きていたので

自発的に首を動かし

手術室に連れてこられる間に

胎位が直ったのだと思われた。

IMG_3964「生きててよかったですね。」

飼主の△さんも

喜んで親子を荷台に運び入れ

めでたく帰路に着いた。

ところが

それから3日後

「子牛の様子がおかしくなった・・・」

という連絡が入り

この子牛が

誤嚥性肺炎を引き起こしていることが判明。

高熱と呼吸の速迫が続いた。

それから毎日

点滴と抗生物質の投与を繰り返し

懸命な看病を続けた。

しかし

この子牛は

とうとう

生後9日目に

死亡してしまった。

残念な症例になってしまった。


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乳牛の過敏(アレルギー)症

「牛の顔が腫れて来た・・・」

そんな往診依頼の電話が来た。

酪農家の♭さんの、

その牛の顔を見ると、

両目が開けられないほどに、

IMG_3831眼瞼が腫れていた。

良く見ると、

眼瞼ばかりではなく、

鼻腔や外陰部などにも、

充血と熱性の浮腫があった。

外傷は全く見当たらない。

これは何かの過敏(アレルギー)反応の結果であることは間違いなかった。

IMG_3827頻度はあまり高くはないが

牛ではたまに

過敏反応による体表の軟部組織の

充血と浮腫が起こり

それが顔に出て

治療を依頼されることがある。

IMG_3828「何か変なものを食ったんでしょうかね・・・」

「・・・かもしれないねー」

「カビてるサイレージかな・・・」

「・・・それならまず下痢するかなー」

「何か虫にでも刺されたんでしょうかね・・・」

「・・・どうなんだろうねー」

IMG_3832「ハチとかアブとかかな・・・」

「・・・まぁこういうのは夏に多い気もするけどねー」

「あまりヤバそうな虫は飛んでないですけどね・・・」

「・・・山の中でもないしねー」

「やっぱり何か変なもの食ったんですかね・・・」

「・・・うーん、でも何でこの牛だけこうなるのかなー」

「こいつだけ過敏なんですかね・・・」

「・・・まぁ、そういうことになるのかなー」

飼主さんとの話は

だいたい何時も

堂々巡りになり

ちやんとした診断や

原因の究明は

できぬままになる。

一体、何がどのように

牛の体を刺激して

それがどのような仕組みで

このような過敏反応を起こすのだろう?

いつもよく解らぬままである。

しかし

治療法はといえば

単純明快で

抗ヒスタミン剤の投与

それだけでよかった。

翌日には

顔の腫れもすっかり引いて

食欲もめでたく回復し

元の牛になったという連絡をもらった。

こういう往診は

いつもこのような流れで

大事に至らず終わるので

記憶にも記録にも

とどまりづらい。

せめて

出た症状の写真を撮り

この場にUPしておくことにした。


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遠藤誠一のこと

「安田さん。ボクは、ノーベル賞を取りますよ!」

コンパの席で隣に座った遠藤が、

IMG_3841真面目な顔をして、

私にそう言った。

その言葉は

今でも忘れられない。

オウム真理教幹部の、

先日死刑になった遠藤誠一は、

帯広畜産大学の獣医学科で、

IMG_3840私の1年後輩だった。

私は微生物学研究室に所属し

遠藤は公衆衛生学研究室に所属していた。

両研究室は、隣同士で仲が良く

忘年会やコンパを合同ですることが多かったので

私は遠藤とは何度か一緒に酒を飲んだことがあった。

彼は体がとても華奢で小さく 

ちょっと見は、まるで小学6年生のような雰囲気があった。

コンパが終わって、数人で

大学キャンパスの隣にある遠藤の住んでいる下宿屋に流れ

そこでまた遠藤も交えて二次会をしたことがあった。 

酒があまり飲めない遠藤は

終始目立つこともなくその場にいた。

遠藤と交わした会話はほとんど憶えていないが

その日、私は酔っ払って

その下宿屋の遠藤の部屋まで行ったのを憶えている。

遠藤誠一の部屋の中はとてもシンプルで

勉強机と備え付けのタンスと本棚があるばかりの

非常にあっさりとした印象の部屋だった。

趣味やポスターなどで壁を飾ることもなく

ちよっとシンプルすぎるほど普通の勉強部屋だった。 

ただ一つだけ印象に残っているのは

本棚にある雑誌だった。

遠藤の本棚には

「Big Tommorow (ビッグ・トゥモロー)」 という雑誌が

創刊号からズラーっと並んでいた。

1つの本棚に

この雑誌だけが

几帳面に並んでいたのを

私はよく憶えている。

私の記憶の中の遠藤誠一は

とても純粋で、幼い

青年というよりは

少年、だった。

その後彼は

帯広畜大の大学院から

京都大のウイルス研究所へ出向き

そこへ通っている間に

オウム真理教にスカウトされたのは

マスコミの報じている通りである。 

その後、数年経って

私は遠藤誠一という名前を

オウム真理党の党員として

衆議院議員選挙の千葉3区の

立候補者名簿の中に見つけた。

そして、その数年後に

地下鉄サリン事件が起こった。 

IMG_3842




この北海道新聞の

コラムにある通り 

オウム真理教によって引き起こされた

この事件を

風化させてはならない。


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鉄道馬車をひく馬たち

先日の俳句イベントで、

吟行した北海道開拓の森には、

鉄道馬車が走っていた。

この日私は、

開拓の森の農村部から回り、

鉄道馬車の終点付近へ出た。

ちょうどその時、

馬車が発車をする時間だったので、

馬車に乗り込んで

最初の入り口地点まで戻ることにした。

鉄道馬車に乗るのは初めてで

IMG_3934思ったほど揺れることもなく

大変良い乗り心地だった。

周囲の開拓時代の建物を見物しながら

進んで行くと

途中で線路が二股に分かれ

そのうちに進行方向から

もう一台の馬車がやって来た。

この鉄道馬車は二台あったのだ。

馬車が二台あれば

馬も二頭いる。

私の乗っている馬車の馬は

大変大人しく落ち着いていて

歩きもゆっくりだった。

IMG_3938それに対して

対向車の馬車をひく馬は

チャカチャカと早足で歩き

頭をフリフリ舌はペロペロと

いまいち落ち着きのない元気そうな馬だった。

一緒に吟行した俳人の方と

この馬たちはいったい何才くらいなのかと

馬の年齢の話になった。

私が乗った馬車の馬は落ち着いていたので

きっと年寄りだろう・・・

対向車の馬は落ち着きがなかったので

きっと若い馬だろう・・・

そう思って

馬の世話をしている馭者さんに尋ねたところ

私の乗った馬車馬は6才

後者はなんと20才

なのだそうだ。

馬の20才はもう高齢と言って良い。

が、そちらの馬の方が

落ち着きがなくて元気が良いのだった。

「そうなんですか、年齢よりも性格なんですかね・・・?」

「そうみたいだね。」

馭者さんは、笑って

そう答えてくれた。


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突然の帰省

90歳同志で、

老老介護状態の、

実家の父と母。

先日の朝、

父から突然の電話がかかってきた。

母が転んで大腿骨を骨折し

入院したと言う。

いつも頼りにしている兄は、

たまたまアメリカに居て、

すぐには帰って来られない。

残る息子は私一人。

私は急遽午後の飛行機で

実家の静岡へ向かった。

IMG_3959テレビの報道の通り

暑い!(◎_◎;)。

昭和一と桁生まれの父は

母に面倒を見てもらうことが多かったから

母が倒れたというのはちょっと大変だ。

父が倒れた方がまだマシだった・・・

などと言ったら親不孝者だろうか。

IMG_3947ケアマネージャーさんから

今後の父の生活の説明を受け

時間の許す限り

私なりにできるだけのことをして帰ろう

と思ったが

IMG_3948実家のどこに何があるやらよくわからず

結局

病院に居る母の指示を受けながらの

にわか老人支援をした。

洗濯物を実家で干すのは

IMG_3950何十年ぶりだったろうか。

暑いうえにヤブ蚊が多く

足に10箇所以上の痒みができた(笑)

母は毎日こんな所で洗濯物を干して居るのか・・・

そんな思いが胸をついた。

翌々日の昨日は

朝早く静岡を発ち

IMG_3960午後からの

札幌の会議に出席。

札幌は涼しいだろう

と期待したが

思ったほど涼しくなく

蒸し暑かった。

IMG_3962夕方の汽車で

帯広に帰ってきた。

帯広もこの日は

蒸し暑い日だったようだ。

いやはや

突然の

トンボ帰りの

慌ただしい週末だった。



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開拓時代の牛。

白黒写真の牛たちは、

IMG_3916北海道開拓時代の牛。

大正から昭和初期に、

撮影された牛である。

先日の俳句イベントの2日目は、

新札幌からほど近い、

IMG_39152北海道開拓の森での吟行だった。

あいにくの天気で人はまばらだったが、

ゆっくりと静かに場内を回ることができた。

さて

この写真の中の牛たちを

もう一度よく見ていただきたい。

IMG_3916牛舎の中に繋がれて

並んでいる写真だ。

牛たちの足元などをよく見ていただきたい。

牛がとても

キレイである。

IMG_3911開拓時代の

どこの牛舎の牛かははっきりしないが

牛がとても

キレイである。

きっと毎日

IMG_3918牛舎から放牧地へ出され

朝と夕方の搾乳の時に帰ってきて

並んで餌を食べている時の写真であろう。

現代の牛たちの足元を思い浮かべてほしい。

今の牛たちは

IMG_3916この写真の牛たちほど

キレイだろうか?

開拓時代と同じくらいキレイに

牛を飼っているところももちろんあるだろう。

しかし

私が毎日往診にゆく酪農家の牛の

多くがキタナい牛たちである。

不衛生でキタナい牛が

病気になって

我々は毎日毎日

往診に呼ばれるのである。

IMG_3050現代の牛たちは

開拓時代の牛と比べて

随分キタナくなってしまったようだ。

IMG_1909特に

フリーストールで

過密に飼われている牛たちは

キタナい牛たちが多い

また

繋がれていても

外へ出されることなく

朝から晩まで繋がれっぱなしの牛たちは

キタナい牛たちが多い。

開拓時代から

現代へと

酪農技術は進歩したと言われるが

それは本当だろうか?

1頭あたりの乳量は確かに増えただろう。

しかし

かつてはキレイに飼われていた牛たちが

キタナく飼われるようにになってしまった

現代の酪農は

牛たちにとって

進歩と言えるのだろうか?



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藍生×【itak】合同イベント

素晴らしいイベントだった。

俳句結社「藍生」の全国の集いと、

北海道の俳句集団 【itak】との、

合同イベントが、

7月14日(土)・15日(日)の2日間にわたって行われた。

1日目は

お笑いコンビ・ペナンペパナンペさんの漫才

演歌師・岡大介さんのかんから三線投げ銭ライブ

黒田杏子さん・夏井いつきさん・吉田類さん・橋本善夫さん・五十嵐秀彦さんによる

当日出句の俳句を選評するトークショー 

IMG_3884が行われた。

まさに錚々たるメンバーでのイベントで

集まった人の数は250名以上となった。

かでる2・7の大会議室は満員。

青山酔鳴さんをはじめとする【itak】 のメンバーが

続々と準備を始める中に

私もちゃっかりと入り込んで

少しお手伝いさせていただいた。

我が親愛なる同僚獣医師の頑黒和尚ことH田獣医師が

【itak】の 幹事の1人になっていて

当日の応援を頼まれていたこともあるが

それより何より

夏井いつきさんとその師匠の黒田杏子さんの

生の声を聞きたいというのが大きかった。

IMG_3883内容は盛りだくさんで

この場でそれを書き切ることは

とうてい無理なことだが

俳句を中心としたイベントで

これほど活気のあるイベントは

今まで経験したことがなかった。

五十嵐秀彦さんがことあるごとに言っていた

【itak】は組織ではなく運動である

という意味がまた少し

理解できたような気がした。

完成された組織ではなく

未完成な運動だからこそ

どこまでも動いて動いて

その中に活気が生まれるのだ。

そのことを最もよく理解して

自らを奮い立たせて動きに動いている

青山酔鳴さんの行動力が

とても大きな存在で

その姿を見て

若いスタッフの皆さんをはじめ

私のような者さえ

そこに吸い込まれるように

動いてゆく・・・

これぞ運動体の実現だと私は思った。

1次会場のかでる2・7から

新札幌のホテルエミシアへ

バスで移動し

懇親会が行われた。

この懇親会がまた素晴らしかった。

そのクライマックスは

歌手の豊川容子さんの歌だった。

アイヌ語の子守唄や

叙事詩「ユカラ」は

IMG_3889聞いていると

天地万物の霊や魂が

豊川さんに乗り移って

美しい音色の声を上げているような

不思議な感覚に陥って

心を深く揺さぶられた。

IMG_3893最後は

参加者全員を巻き込んで

熊や兎や鹿になりかわり

みんなで踊りを踊るという

最高潮の盛り上がりで

IMG_3894懇親会が終了した。

「ユカラ」を

じっと聴き入っていた

黒田杏子さんの姿が

とても印象的だった。



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研修医制度

先日、

帯広畜産大学の、

研修医の先生たちと一緒に、

IMG_3845往診に回る機会があった。

大学を卒業して、

その後数年、

色々なところで働いていた獣医師の中で、

再び学問の道をメインに、

IMG_3847進もうとされている、

若き精鋭である。

大学病院における二次診療ばかりではなく

我々のような現場の末端の獣医師の

一次診療の経験を

IMG_3849少しでも積み上げたいという事のようだ。

今回は特に

産業動物の獣医療の中でも

今やなかなか経験することの少なくなった

重種馬の診療を

IMG_3850一緒に経験したいという事だった。

この日はたまたま

午前中に1件(蹄葉炎)

午後から2件(発情鑑定と蹄病)

重種馬の診療が有ったので

IMG_3853研修医の先生たちは

私の診療車の後に付いて回ることになった。

研修医の先生たちは

さすがに社会人の経験もある方ばかりなので

IMG_3854往診もスムーズだった。

右も左もわからない大学生の実習生を

手取り足取りしながら連れて歩くのも

それなりに面白いけれども

現場の事情をある程度わかっている

IMG_3856研修医の若い先生たちとの仕事は

受ける質問の内容なども鋭くて

とても充実した中身の濃い

仕事ができたように思う。

私としては

IMG_3857特別な事は何もするわけもなく

ただ普段どおりの事をしただけなのだが

それが

研修医の先生たちには

初めてのことが多かった。

IMG_3860これはつまり

いかに重種馬の診療の機会が減ってしまったのか

ということであり

ちょっと寂しい思いもしたが

それはまた有意義な機会を提供できた

IMG_3862という事でもあり

私は複雑な思いだった。

この日の最後の往診先に

たまたまタイミングよく

重種馬の削蹄師のN坂さんがいた。

IMG_3863一連の写真は

全道を股にかけて

重種馬の削蹄している

N坂削蹄師の

削蹄と蹄病治療の技である。

IMG_3866これを

研修医の先生たちに

体験してもらったのは

この日の

予定外の

収穫だったと思う。



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ボロボロな牛たちの涙

牛が涙もろい動物であることは、

あまり知られていない。 

IMG_3766小中学校の授業でも、

大学の講義でも、

そんなことは教えない。

だが

牛が涙を流しているところを

写真に収めようと思えば

いくらでも集めることができる。

IMG_3761牛が涙を流すのは

不本意なことをされた時のようである。

不本意なことをされて

不愉快になったり

恐怖心が湧いたりした時に

涙を流すようである。

牛の涙の写真を撮るためには

頭をロープで縛らないと

動かれてしまってうまく撮れない。

写真に撮る時は

頭をロープで縛らざるを得ない。

IMG_3762牛の涙は

頭をロープで縛ることによって

涙が涙管を逆流して

物理的に涙が溢れ出るだけだ

という説もあるが

鼻先を目より低く縛った時にも

牛は涙を流すので

その説明には無理があると思われる。

IMG_3844先日は

起立不能で

ボロボロになっている牛が

滂沱の涙を流していた。

この牛は

頭をロープで縛っていないが

弱って大人しく

写真のような

滂沱の涙を流していた。



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ボロボロな乳牛たち

チーズやバターやヨーグルトなどに、

IMG_3649加工しない「牛乳」、

すなわち「生乳(せいにゅう)」の需要が、

本州では、

年を追うごとに、

高まっているという。

IMG_3826それを受けて、

北海道内の酪農は、

減産から増産へと、

大きく転換している。

IMG_3826道内から道外への

生乳の移出の量は 

平成15年を境に

グンと上昇し始めた。

本州の酪農家と

北海道の酪農家は

かつては生乳生産で対抗し

南北戦争

などと言われたものだが

それが平成15年に決着がつき

北海道の酪農の勝利に終わった

と言うこともできる。

勝利に歓喜しているわけではないが

北海道の酪農家は今

生乳の買い取り価格の上昇

子牛の価格の上昇

などで景気が良い。

搾乳すればするだけ収入が増え

そのためにお産させた乳牛は

IMG_3050せっせと乳を搾られる。

生まれた方の子牛も

将来の乳牛候補として

飛ぶように売れてゆく。

北海道の酪農家にとって

IMG_3049これは良いことなのだろう。

しかし

それぞれの酪農家を

一軒一軒よく見てみると

IMG_3048一概に良いとは言えない部分がある。

特に

牛の健康管理

という面から眺めてみると

IMG_1909それは顕著である。

搾乳した生乳を

どの酪農家も同じように販売していて

出荷乳量だけを見れば

IMG_1020どの酪農家も同じように見える。

ところが

搾乳する乳牛の

健康状態には

IMG_0940それぞれの酪農家によって

雲泥の差がある。

私は、最近

よく思うことがある。

IMG_0358「ボロボロの牛が増えたなぁ・・・」

北海道の牛たちは

以前よりも

ボロボロになってきているのではなかろうか。

IMG_0357それは

生乳の需要の増加に伴う

増産体制と

密接に関係しているように思われる。



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ばんえい競馬観戦記 2018.7.1.

青山酔鳴氏と三品リッキー氏と私という、

3人の俳句仲間による、

ばんえい競馬観戦が実現した。

実現したといっても

この日は『トリニテ』というバンドの北海道ツアーの、

帯広でのライブが夕方からあり、

それに参加することがメインだったので

それまでの時間つぶし(!?)ということで、

7月1日の第1レースだけを観戦することにしていた。

1日に10レースもある競馬開催で

初っ端の第1レースのみを観戦するという

まさに、1レースだけの「一発勝負」をするという粋な企画である。

帯広競馬場に隣接したレストランで

ゆっくりと食事をし

14時40分発走の第1レースに向けて

私は気持ちを集中させていった。

酔鳴、リッキー、両氏は

私のばんえい競馬についての薀蓄(!?)を

とても素直に聞いてくれるので

私は嬉しくなり

自分の競馬体験などを次々と話して

それが止まらなくなっていた。

「あ、14時過ぎたから・・・そろそろ場内に入りますか。」

私は2人を先導するように競馬場内に入り

IMG_3825競馬ブックを一冊購入。

たった1レースだけの勝負といえども

いや、だからこそ

自分の持っている予想力の全てをかけて

このレースの馬券を買いたい

と思ったのだ。

「パドックは見ないとね。」

と、私が言えば

「そーね、私はパドックでお馬さんの良し悪しを見たいのよ。」

と、酔鳴氏が応える。

梅雨のような雨が降る中で

私たちはパドックでしばし馬たちを観察した。

「あの2番の馬、いいんじゃない?」

と、酔鳴氏。

「いいねー、俺もそう思う!」

と、リッキー氏。

2人とも2番キタノサカエミントに心を惹かれた様子。

「おデコに白いお星様が可愛いよねー」

「うん!」

2人ともこの馬をいたく気に入ったようだった。

しかし私の目は、その馬よりも

9番カツラミライの落ち着き払った歩き方に惹かれていた。

「じゃあ、次は馬体重、見に行きますか。」

私たちは馬体重が掲示してある場所へ向かった。

このレースは2歳馬、すなわちまだ生後2年そこそこの若い馬たちのレースで

人で言えばまだ高校生のインターハイといったところ。

まだ成長期の馬たちのレースである。

馬体重表を見ると、ただ1頭

2番キタノサカエミントだけが2週間前の前走より体重を落としていた。

他のすべての馬たちは体重が増えていた。

「成長期の馬の馬体重は普通に増えているはず、よく食べて体重が増えた馬が勝負をかけている・・・」

私はここでもまた持論を展開。

それに従って、体重16Kg増の8番プリュネルと21Kg増の6番ツカサゴールドと12Kg増の1番メトーフクヒメに注目した。

そして私は、本命◎をパドックで好印象だった9番カツラミライ(この馬も12Kg増)とし

この馬から体重が順調に増えている上記3頭を絡める馬券を買うことにした。

IMG_3824馬券を買い終えて外へ出ると

降っていた雨は少し小降りになっていた。

第二障害の側で発走を待っていると

酔鳴氏とリッキー氏もやってきた。

馬券の発売締め切り時間が迫っているというアナウンスが流れた。

「私やっぱり、あの可愛かった2番の馬の馬券、買っておこうかしら・・・」

と、酔鳴氏は心残りの様子だった。

私はそれに応えるように

「でも結果は一つだから、そこは取捨選択したんだから。」

「そう・・・でもねー・・・」

「レース結果は1つしかない。馬券を3通り買ったら、もうその時点で2つは外れてる。」

「・・・でもねー・・・」

「手広く買えば買うほど、外れ馬券を無駄に増やして買うことになるよ。」

「・・・うーん・・・」

諦めきれない酔鳴氏とリッキー氏を前に

私はまた持論を展開。

この時点で私はなぜか

自分の買った馬がきっと来るだろうという自信があった。

馬券の発売が締め切られ

ファンファーレが鳴り

スタートが切られた

小雨の降る中

鈴を鳴らして馬達がやってきた。

勝負どころの第2障害に差し掛かった。

場内から声援が飛んだ。

真っ先に障害を越えたのは

2番キタノサカエミントだった。

私の買った馬達はなかなか障害を越えて来ない。

2番を先頭にして次々と馬が障害を越えて来る中で

9番カツラミライがようやく5番手で障害を越えた。

しかし、時すでに遅く

勝負の大勢は決まった。

2番キタノサカエミントは快調な足運びで1着でゴールイン。

2着には3番シマノルビーが入り

3着に9番カツラミライが入った。

私の買ったその他の馬達はみな馬群に沈んだ。

対抗馬として期待していた8番プリュネルに至っては

第2障害をまともに越えられず

障害の頂上でうずくまって失格に・・・

「・・・。」

私はしばらく呆然とその馬を見送っていた。

「・・・2番・・・来たのね・・・」

「・・・(笑)・・・」

酔鳴、リッキー、両氏は苦笑い。

配当は、単勝2番で7.9倍というおいしい馬券になった。

が、私たちは誰もその馬券を手にしてはいなかった。

IMG_3823場内の雨は

また強く降り始めた。

私たちはその雨の中を

やや速い足取りで競馬場を後にした。


(・・・2番の馬・・・買っておけばよかったネ・・・)



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角川「俳句」7月号

再び月刊誌角川「俳句」の、

IMG_3798今度は7月号の、

今日の俳人(作品7句)という欄に、

私の作品7句を

載せていただいた。

この手の月刊誌に、

こういう形で私の俳句が掲載されたのは、

全く初めてのことなので、

私にとってこの号は記念すべき一冊になった。

IMG_3800掲載された7句について、

簡単な解説文をつけているが、

それをさらに詳しく言うと、

この7句は全て今年の4月22日に詠んだ句である。

朝早く家を出て

帯広駅から特急に乗り

札幌からは各駅停車に乗り換えて岩見沢まで行き

岩見沢の阿弥陀寺というお寺での

「北の虚子忌」句会に参加した時に詠んだ句である。

この句会は

昨年まで依田明倫翁が主催していた句会だったが

今年は明倫翁亡き後の

遺志を継いだ佐藤宣子さんが中心となって行われた。

私は宣子さんを応援したい気持ちで

初めて参加したのだった。

その直後

折よく角川書店から自作品7句の出句依頼が来た。

それはまるで

依田明倫翁が差し向けてくれた掲載依頼のように感じた。

ありがたく引き受けて

記念すべき月刊誌への出句が

初参加の「北の虚子忌」での句になったという次第。

角川書店と明倫翁に感謝を申し上げたい。

また

この7月号の66〜67頁には

私の敬愛する今井肖子さんの文章も掲載されている。

本号の「報告句を抜け出す」という特集記事の執筆者の1人として

「語順を変える」という作句法が解説された文章である。

クリックして是非詠んで頂きたいのだが

IMG_3801この中身がとても解りやすく

且つ高度な内容になっていることに

私はさすがホトトギスのベテラン俳人の言う事は違うな

と思った。

この文の見出しに「初級」という文字が付いているが

今井肖子さんのこの文の内容は

初級者にとどまらず

どのような俳人にとっても大切なことであるのは

読んでみればすぐ判る。

我々が作句と添削をするときに

非常に重要なところを

初級者にもわかるように易しく書いてあるのだ。

「物事が良くわかっている人は、易しくわかりやすい言葉で話す」

とよく言われるけれど

この文章はまさしくそれだと思う。

肖子さんの詠む俳句もまたしかり。

今井肖子さんとは

先日の日本伝統俳句協会の総会と懇親会の時お会いした。

前々回の懇親会のときもそうだったが

また声を掛けて頂き

私の作品についての感想なども色々話して頂いて

私はとても嬉しくありがたく勉強させてもらっている。

月刊「俳句」7月号に

そんな今井肖子さんの文章を発見して

読むことができたのは

幸運だった。

今月号の「俳句」は私にとって

とても大事にしたい記念すべき一冊

となった。


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角川「俳句」6月号

俳句の総合誌、

IMG_3803角川「俳句」の6月号の150頁に、

五十嵐秀彦さんの文章が載っている。

歳時記に載せたい季節の言葉、

という特集記事の中で、

「わたしのくにの季節の言葉」

という見出しが付いている。

日本各地の地方色の強い季節の言葉を

複数の執筆者がそれぞれ

担当して執筆している中で

IMG_3802秀彦さんが北海道代表として

挙げているのは

「気嵐(けあらし)」

という言葉である。

けあらしは

気温が氷点下15℃以下になる地方でないと

見ることができない現象らしい。

その解説文の最後に

北海道の俳人が詠んだ「気嵐(けあらし)」の俳句が

何句か載せられていて

その中に私の一句


 けあらしや熱湯流れいる如し  豆作


があった。

これは厳寒期の十勝川で詠んだもの。

俳句の総合誌に

例句として私の作品が活字になるのは

とても嬉しいものだ。

五十嵐秀彦さんに感謝したい。

また

同じ6月号の186〜189頁には

現代俳句時評「こどもたちの今」と題した

阪西敦子さんの文章が載っている。

内容はクリックしてぜひ読んで欲しい。

IMG_3805小・中学生の国語教育と俳句

東京の江東区における取り組みと

今後の色々な課題が

深い洞察を通して書かれていて

IMG_3806とても示唆に富む俳句時評である。

じつは

阪西敦子さんとは

先日の日本伝統俳句協会の総会の席で初めてお会いして

懇親会から二次会までご一緒させていただき

意気投合して

色々と俳句の話をすることができた方である。

とても聡明な印象を受けた俳人で

この日の私の大きな収穫の一つだった。

そんな人の文章を

俳句総合誌上で発見して

読むことができたのは

これもまた嬉しいことである。


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新しいタイプの往診依頼

「食欲不振の牛が4頭いるんですけど、診てもらえますか・・・」

∀牧場の息子さんから、そんな往診依頼が来た。

∀牧場は牛の総数が50頭程度の育成牧場である。 

そんなところの牛が4頭も、

食欲不振になったというのは尋常ではない。

私はとっさに伝染病や食中毒などの、

集団的な病態を思い浮かべた。

∀牧場に着くと

息子さんがやって来た。

「4頭も食欲がないって・・・どうしたの?」

「$さんの預かりの牛なんですけど・・・ファームノートの反芻量が落ちてるんで・・・」 

「ファームノート?」 

「はい・・」 

ファームノートというのは

帯広市に本社のあるIT企業が売り出している牛群管理システムである。

農場の牛の1頭1頭の首にセンサー(首輪型ウェアラブルデバイス、という)を取り付けて 

IMG_3792そのセンサーが感知する情報(歩行数、休息時間、反芻量、など)を

本社にある人工知能へ発信してそこで集約し

契約者のスマートフォンへそのデーターを還元するシステムである。

飼主はその牛群のリアルタイムのデーターを24時間活用することができる。

「ファームノート、か・・・」

私は、これは新しいタイプの稟告だ、と思った。
IMG_3794
「ここ数日、反芻量が落ちている牛がいるんで、ちょっと気になって・・・」

「ファームノートの反芻量・・・ってどうゆう数字なの?」

 「単位はわからないんですけど、正常な時は「6」で、それより下がると落ちているらしいです・・・」

「で、今回の4頭はどれくらいの数値なの?」

IMG_3791「上がったり下がったりするんですけど、「1.7」とか「4.3」とか・・・」

ファームノートが発信する反芻量は

グラフ化されて飼主のスマートフォンに届くようになっている。

私は、その端末の画面を見せてもらった。

「なるほど、これがそのグラフなのね。」

IMG_3793「はい、そうです・・・この緑の棒グラフが反芻量です・・・」

「反芻量が落ちてる4頭、診せてもらおうか。」

「はい。」

私は、連動スタンチョンに入っている牛たちの中から

反芻量の落ちているという4頭を

順次、診察していった。

1頭目は、体温38.7、聴診による第1胃動ほぼ正常、便正常、眼光良し。

2頭目は、体温38.8、聴診による第1胃動ほぼ正常、便正常、眼光良し。

3頭目は、体温38.7、聴診による第1胃動ほぼ正常、便正常、眼光良し。 

4頭目は、体温39.2、聴診による第1胃動ほぼ正常、便正常、眼光良し。

であった。

4頭すべて妊娠牛だった。

私はこれらの牛たちが

伝染病や食中毒ではないことを確認した。

「反芻量が落ちてるっていうのは、暑さなのか・・・理由はよくわからないな。」 

「そうですか、$さんから獣医に診てもらってくれって言われたもんですから・・・」

「とりあえず、健胃剤出しておくから、それを飲まして様子見てね。」

「わかりました・・・」 

かくして私は

ファームノートのデーター上で変化の見られた牛の治療(?)を終えた。

治療・・・といってもこれは従来の治療ではなく

予防的な診療行為になるだろう。

考えて見ると

こういう仕事は

私のようなNOSAI診療所の治療型(火消し)獣医師のする仕事ではなく 

牧場専属のコンサルタントの予防型(火の用心)獣医師のする仕事であろう

と、思った。

ちなみに

診察した4頭の中で

2番目に診た牛は非常に気性が荒く 

体温計を肛門に入れようとする時大暴れして

後脚を何度も蹴り上げる牛だったので

私は危うく

1発蹴りを喰らうところだった。 

フアームノートの首輪のセンサーは

牛の気性の荒さは

感知してくれないようだ・・・


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足元清浄装置

¢さん宅の子牛の治療を終えて、

いつものように、

足を洗おうと牛舎の入り口付近に戻り、

水道の蛇口を探していると、

IMG_3779なにやら見慣れぬ物を発見。

それは、

排水溝の上に置かれ、

四角い縦長の二枚組の箱状物で、

内側の左右と底に白いブラシが出ており、

IMG_3782水道からのホースが付いていて、

ブラシの部分に水が噴出するようになっていた。

「これ、足を洗う装置?」

「そう。」 

「へー、すごいなー。」 

「いいでしょ。」

「初めて見たなー。」 

「このあいだ市場に行ったときあって、いいなと思ってね。」

IMG_3780「こうやって足を入れるのね。」

「そう。」 

「あ、キレイになる。」 

「なるでしょ(笑)」 

「これはいい。」 

パイプの手摺りがついているので

それを掴んでいると

足を動かしても体が楽である。

良い装置があるものだと感心して

私は左右の足を洗った。

IMG_3781「でも値段が(笑)」

「いくら?」 

「5万くらい。」 

「やっぱり結構するねー」

「うん。」 

「でもそれだけの値はあるかなー。」 

我々のように

毎日牧場を訪問する獣医師にとって 

どの家にもこのような装置があったら

どんなにか衛生的で

かつ仕事が楽になるか 

そう考えると

各JAさんには

補助を出すなどして

足元清浄装置の

設置を推進してほしいものだ

と思った。 

ただ

ひとつ気になるのは

厳冬期に

凍結しないかどうか

である。


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小麦の花

「花は花でも、

小麦の花は、

いとけなきかな、

人知れず」

我が国の「麦」は、

「米」のようには守られていないので、

外国からの安い小麦の輸入攻撃により、

麦の生産は大打撃を受け、

小麦畑は激減してしまった。

しかし

北海道の十勝地方では

我が国の中では辛うじて

小麦の産地として

その面目を保っている。

TPPの合意によって

先行きの不安は増す一方であるけれど・・・。

IMG_3774本州ではどれくらい

小麦畑が残っているのだろう。

本州の小麦は

4月下旬から5月上旬にかけて開花期を迎えるらしいが

IMG_3772北海道の小麦は

6月中旬の今が

小麦の開花期である。

写真はここ数日の

小麦畑の

IMG_3771小麦の穂に

まるで白っぽい塵がついたような

いとけない花たちである。

現在作付けされている小麦は

北海道の気候に合うように改良された

IMG_3770「きたほなみ」という品種がその主流だ。

「きたほなみ」は主に麺類の原料になる。

もう一つ最近よく見かけるのが

「ゆめちから」という品種で

強力系の小麦でパンの原料になる。

IMG_3769いずれも

米に次ぐ重要な作物である。

歳時記を見ると

小麦に関する季題としては

麦の芽、麦の穂、麦秋

などがあるけれども

麦の花は載っていない。

それほどに

地味で

俳句の題材にもならなかった花である。

小麦の産地として

辛うじて生き残っている

十勝地方に

住んでいる俳句詠みの私としては

小麦の花を詠んだ俳句くらいは

詠んでおきたいものだ

と思うのだが・・・。


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