北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

新生子牛の「左右」中手骨骨折(3)

難産で牽引した直後に、

左右の中手骨遠位の骨折を確認し、

左右前肢にキャストを巻き、

その後、3日目にエックス線を撮影し、

それから、さらに11日が経過した。

骨折してから2週間目、

この子牛のキャストを交換する日がやってきた。

今回、私は

今まで経験してきた牛の新生児の

中手骨骨折の治療の中でも

もっとも

いろいろと気を配り

過去の失敗での反省点や

同僚獣医師の意見などを参考にして

自分の技術としては最もレベルの高い

最新の骨折整復法を施すことができたという自負があった。

そういうわけなので

この日が来るのをとても楽しみにしていた。

ギブスカッターと、エックス線装置と

撮影の防護服などを、そそくさと診療車に詰め込み

飼主の#さん宅に到着。

IMG_1837子牛はあいかわらず

非常に元気がよかったので

鎮静剤をかけて寝かせて

まずは

患部のエックス線の写真を

3方向から撮影した。

撮り終わってから

撮影装置をいったん片付けて

今度はギブスカッターによって

キャストを外してゆく

飼主の#さんと

手伝ってくれたS獣医師が

保定しながら見守る中で

私はまず左前肢のキャストを外していった。

ギブスカッターで

キャストを縦半分切り落としたとき

骨折部位の毛色が

なんとなく

暗赤色の滲みが付いているのを確認した。

その部分から遠位を手で触ってみると

なんとなく

温度が低く

子牛の体温ではないような

冷たさを感じた。

「・・・。」

私は、さらにキャストを外していった

「・・・。」

「・・・。」

#さんとS獣医師もまだ無言だった。

「・・・、あ・・・これは・・・」

「・・・。」

「・・・着いて・・・ない・・・のか。」

「・・・。」

「・・・全然・・・融合してない・・・。」

「・・・ダメですか・・・。」

「・・・ショックだぁ・・・。」

BlogPaintキャストを全て外し終わったとき

私たちは

ガックリと

失望感に包まれていた。

左右の中手骨は

両方とも、まったく骨融合しておらず

骨折部位は2週間前と全く同じように

IMG_1840クニャッと曲がってしまった。

骨折部位と外したキャストからは

ほんのりと厭な匂い(壊死臭)が漂ってきた。

治療は完全に失敗に終わった。

子牛は、残念ながら

病畜処理場へ搬入することになってしまった。

その後、私は

悔しい気持ちをずっしりと抱えたまま

隣町の診療センターへ行き

最後に撮影したエックス線画像を見た。

参考のために

IMG_1843IMG_1844






第3病日の画像を左に

第14病日の画像を右に

比較できるように並べてみた。

IMG_1845IMG_1846







骨折部位に望まれるはずの

白く濁ってゆく骨融合の変化は全く見られず

むしろ

3日目(左)よりも14日目(右)のほうが

骨折部位は黒っぽく変化し

壊死が進んでいるように見えた。

(この記事終わり)

と・・・

したいのだが・・・

私は今でも

悔しい気持ちが消えずに続いている。

今回なぜ

骨折整復がうまく行かなかったのか

ちゃんと検証して

何とか今後につながるヒントを得たいと思う。

この記事をお読みの皆さんの

ご指摘やご意見を

ぜひ伺いたいと思う。

どうか忌憚のないコメントを

よろしくお願い致します。


(この記事終わり)


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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新生子牛の「左右」中手骨骨折(2)

助産の時に強く牽引し過ぎて、

中手骨を骨折してしまったホルスタインの新生児。

それも、今回は、

「左右」両方の中手骨の骨折だった。

緊急で呼ばれて、

キャストを巻き、

抗生物質を3日間打ってもらい、

今日は、その3日目だった。

「子牛の調子はどう?」

「・・・特に痛がるわけでもなく普通にしてますよ。」 

「お乳は飲んでる?」 

「・・・普通に飲んでます。」 

BlogPaint「下痢とかしてない?」

「・・・大丈夫です。」 

「立てる?」

「・・・ちょっと手伝ってやれば立ちますよ。」 

一般状態は悪くないようだった。

今日はこの牛の

骨折部位のX線写真を撮る日だった。

BlogPaintキャストを巻いたまま

X線装置を当てて

右斜め、左斜め、前方、の
3つの方向から撮影した。

撮影したカセットフィルムを

IMG_1784隣のT町にある診療センターの

デジタル現像装置に差し込んで

画像データーを映し出した。

私は今まで

キャストを巻いた時

骨折部位を真っ直ぐに整復していたつもりでも

X線画像を撮って見てみると

思っていたよりも大きくずれて(騎乗変位して)いたり

思っていたよりも曲がっていたり捻れていたり

IMG_1785していることが多かったので

今回もかなり心配だった。

しかし

画像を見る限り

過去の私の経験した症例に比べると

IMG_1786大きなズレやまがりや捻れはなく

まぁ、そこそこ

問題なく整復できているのではないか

と、自分なりには

ホッと胸を撫で下ろしたのだった。

IMG_1787飼主さんとも相談して

キャストを巻き直すことはせずに

そのままで様子を見て

2週間後に再び往診して

キャストを外して

巻き直すことにした。 

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新生子牛の「左右」中手骨骨折(1)

「お産がキツくて、強く引っ張ったら・・・」

前足が折れてしまった、

という稟告。

何度も経験している症例である。

せっかく生きて出せたのに、

前脚が折れてしまった子牛を見るのは辛い。

到着して、

子牛の前脚を触診するまでもなく

中手骨の遠位部が

ポッキリと折れているのを確認した。

IMG_1739「産科チェーン使ったの?」

「・・・そうなんです。」

「あれっ・・・これは両方の足が折れてる・・・」

「・・・やっぱり・・・実は最初に折れた後、マズイと思ってチェーンを外したんです。」

「それからどうしたの?」

「・・・その後、紐に付け替えて引っ張ったんだけど・・・」

「また折れちやった?」

「・・・そう、その時、親が急にバタンと倒れて、その拍子に・・」

「2本目の足も、折れちゃった?」

 「・・・そうなんです。」

IMG_1742我々は、早速

骨折の整復に取り掛かった。

子牛の中手骨骨折については

以前、このブログで

IMG_1749自分の整復方法について 

いろいろとコメントをいただき

自分の方法がかなり旧式な方法で

未熟であることを知らされていたので

IMG_1751今回はそれらのご意見を思い出しながら

できるだけ改善点を取り入れて

キャストを巻いてみた。

まず

患肢をしっかりと牽引する。

IMG_1752今回はとっさの判断で

包帯を患肢の繋ぎに巻いて牽引してもらいながら

持ち合わせの伸縮包帯を巻き

下に巻くものはそれだけで

綿による下巻きはせず

IMG_1753その上にキャストを巻いた。

左右両方の中手骨が折れているので

飼主さんに両方を

写真のように牽引してもらって

キャスト巻きの作業を

IMG_1754左右で繰り返し行った。

キャストは転がすように

腕節から蹄先まで巻いた。

巻き終えてから

患部の感染を予防するために

抗生物質を打ち

それを3日間打つよう指示した。

この日は、金曜日の午後遅くだったので

次回は、月曜日に

エックス線写真を撮ることを告げて

帰路についた。


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デントコーンに「マルチ」

一番牧草の収穫も、

早い組の酪農家から、

遅い組の肉牛・馬産農家まで、

とりあえず今年は、

皆さん無事に収穫を終える事ができたようで、

何よりだったのではないかと思う。

今年は、長雨にもならず、

良い天気が続いている。

一番牧草の作業が終わると

十勝地方では

牧草の次に重要な飼料作物である

デントコーンの発育状態も気になってくる。

昨年のデントコーンの発育は最悪だったようで

収穫時期にも天候が悪く

品質の良いデントコーンサイレージが収穫できなかった。

そのような事を踏まえ

今年の酪農家の※さんのデントコーン畑には

作物の早期成長を促す

マルチ(mulch)が張られていた。

IMG_1604



5月29日

IMG_1687



6月9日

IMG_1756



6月23日

IMG_1812



6月30日

IMG_1861



7月9日 

ご覧の通り

素晴らしい成長ぶりを見せている。

 ※さんによれば

去年の天候を考えると

また今年も同じような事になりかねないから 

その対策として何かしておかなければならない

と、思ったそうだ。

用意周到でアクティブな考え方だと思った。

それをすぐ実行に移す行動力もすごい。

お金は相当かかったらしいが・・・。

ちなみに

マルチ(mulch)とは英語で

「地面を覆う敷き藁」のことで

我々がよく使う「多い」を意味する接頭語の

マルチ(multi-)とは

スペルも発音も違う。

ところが

日本語にすると

「覆い」と「多い」

発音は「オオイ」

表記は「マルチ」

全く同じになってしまって

なんだか紛らわしい(笑)


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燕の子

酪農家の£さんの牛舎を歩いていたら、

天井の蛍光灯の一角に、

燕の巣を発見。

早速ポケットから携帯を取り出して、

IMG_1814シヤッターを切った。

「そこで一句!」、 

通路に居た£さんから、

すかさずツッコミが入った。

「・・・うーん・・・と、急にはなかなか・・・」

「ダメだねー、豆作。」

「・・・申し訳ない。」

「ちゃんと詠まないと、そろそろ居なくなっちゃうよ(笑)」

IMG_1815「・・・そろそろ・・・?」

「もうそろそろ、巣立つと思うんだ。」

「・・・来たのはもうだいぶ前なんでしょ・・・?」

「4月だったかな。まずパートナーを見つけて、それから巣作りして、来てからだいたい2ヶ月くらい経ったんでないべか。」

野鳥図鑑によれば

道東地区での燕の繁殖例はそれほど多くないらしいが

我が町で最も気温の下がるM川地区にも

燕の繁殖例はあるようだ。

IMG_1816また

俳句の歳時記によれば

単に「燕」といえば3月の季題。

「燕の巣」となると4月の季題。

「燕の子」となると6月の季題

に分類されているが

これは本州の燕を基準にしているので

北海道へやってくる燕の行動は

上記の季節から1ヶ月程度遅いと思って良いだろう。

いずれにせよ「燕」にまつわる季題は色々あって

「燕」は昔から、俳句によく詠まれてきたようだ。

£さんからの宿題が出て居たので

私もこの場を借りて

この季題で3句


 巣の上に頭並びて燕の子 


 つばさ閉ぢる間もなく去りぬ親燕


 燕の子顔を揃へて何見るや



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育成牛の中足骨骨折(2)

約15ヶ月齢の牛の中足骨の骨折の、

初診から1ヶ月経過したキャストを、

「治癒の見込みが有る」という理由で、

再度巻きなおしたのは、

私は初めてのことだった。

「これはきっと治ってくれるだろう」、

という思い込みがあったせいで、

私の巻いたキャストは、

初診でO獣医師の巻いたキャストよりも

大分薄く、やや短かった。

それで充分だろうと思っていたのだ。

ところが

その日に撮ったX線写真の骨折部位を見ると

思ったよりも骨融合が進んでいないように見え

骨折端の騎乗変位と軸ズレが明らかだったので

それから私は

2回目のキャストの巻き方が甘かったのではないだろうかと

しばらく落ち着かない日々を過ごしたのだった。

もし、2回目のキャストを巻いた後に

骨折の癒合部位に異変が生じたら

せっかくの骨融合が破綻して

この牛の治療は一巻の終わりになってしまう。

冷や汗をかきつつ、悶々とした日々を過ごしたが

飼主の〓さんからの、この牛に関する連絡は来なかった。

だが、便りの無いのは良い便り、だった。

その後は

異変の心配が、次第に治癒への確信へ、と変わってゆき

とうとう、2回目に巻いたキャストを外す日がやってきた。

初診から2ヶ月が経っていた。

体重350kgはゆうに超える育成牛を

IMG_1511鎮静剤で寝かせ

ギブスカッターでキャストをはずした。

キャストを外したところで

エックス線撮影をした。

IMG_1512その後、鎮静の拮抗剤を打って

牛はたちどころに目覚め

4本の肢を着いて

に歩き始めた。

IMG_1513初診は今年の3月12日

キャストを巻き直したのが4月10日

終診が5月8日だった。

もう一度

IMG_1364IMG_1525






4月10日のX線写真と

5月8日のX線写真とを

IMG_1363IMG_1522






左右に並べてみると

骨折部位の変位と軸ズレがあるものの

癒合が進んでいる様子がわかる。 


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育成牛の中足骨骨折(1)

初診は同僚のO獣医師、

当直明けの就業時間直前に、

「育成牛の足が折れている・・・」、

という連絡が入ったという。

右の中足骨骨体部で完全骨折、

鎮静下でキャスト固定し、抗生物質を投与、

と、カルテには書いてあった。

それから1ヶ月が経ち、

この牛のキャストを交換する日がやってきた。

何かと多忙なO獣医師に代わって、

私がこの牛の足の様子を見に行くことになった。

それは、今年の4月10日の事だった。

往診に行く前に、カルテを見直すと

この牛の生年月日は12月19日と書いてあった。

ということは

この牛が骨折をしたのは約3ヶ月齢か・・・

と、一瞬私はそう思い

その程度の月齢での中足骨ならば

よくあることで、何とかなるな・・・

と、思って

O獣医師に経過を聞こうと

もう1度カルテを見ると

この牛の生年月日は、なんと・・・

平成27年12月19日

と書いてあることに気づき

ちょっと驚いた。

「えっ!・・・おととしの12月生まれなの?」

「そう・・・。」

「デカいやつかい・・・。」

「そう・・・、15ヶ月齢の育成で・・・、どうなってるかわからないんですけど・・・。」

私はそう聞いて

恐る恐る

飼主の〓さん宅へ向かった。

「牛はどこ?」

「あー、あの牛かい・・・あそこの小屋の中にいるよ。」

〓さんの親父さんは、何気なくそう言って私を案内した。

IMG_1353「今日は、何か、するのかい?」

「うん。キャストを交換する日なんだけど・・・様子はどう?」

「どーなんだべ・・・」

「歩いてる?」

「うーん、1週間前くらいまでは痛くて全然つけなかったんだけどな・・・」

「・・・。」

「それが、この間から、なんだか、足をつくようになってきたのよ・・・」

「ほんとに?」

「あぁ、ほんとだよ。だいぶん歩けるようになったんでないかな・・・」

「そうなんだ。とりあえず牛を寝かせて、キャストを外したいんだけど。」

「おぅ、わかった・・・息子呼んでくるわ。」

私は、〓さんの息子が来るのを待って

それから鎮静剤を打って牛を寝かせ

ギブスカッターでキャストを外した。

IMG_1355骨折部位は化骨が始まっているようで

周囲の軟部組織には損傷もなく

細菌感染もしていなかった。

キャストを巻き直し

IMG_1359そのあと

この足の骨折部分の

エックス線写真を撮った。

鎮静剤の拮抗剤を打ち

IMG_1361牛はその後

すっと立ち上がって

スタスタと歩き始めた。

私はその後

隣町の診療センターへ

撮影したカセットフィルムを持ち込み

現像した画像データーを

画面に映し出し

IMG_1363さらにそのデーターを

我が診療所でも見られるように

共通フォルダに入れて

帰路についた。

IMG_136415ヶ月齢の育成牛が

中足骨の骨折をして

キャストによる外固定をし

それから約1ヶ月後の状態が

この2枚のX線写真だった。


(この記事続く)


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初舞台

牛屋さん達は、牧草の収穫の仕上げに、

馬屋さん達は、繁殖牝馬の種付けに、

それぞれ多忙なこの時期。

畜産家の皆さんのお忙しい中、

大変恐縮なのだが、

私は丸2日休みをいただいて、

帯広第七中学校へ向かった。

IMG_1794そこでは

プロの能楽師の方々が

東京からやってきて

小中学生達の

「能楽」の「体験教室」が開かれていた。

IMG_1807先日紹介した

帯広市教育委員会と

帯広市民劇場運営委員会が主催の

「帯広能」のイベント。

そのイベントで演じられる予定の

能楽の曲の一つ「船弁慶」の舞囃子(まいばやし)が

IMG_1802プロの能楽師によって

第七中学校の体育館で演じられた。

プロの能楽師の皆さんの演奏と演技は

迫力満点

受講した小中学生はもちろん

IMG_1803その周りで見て居る保護者まで

全員を魅了した。

その後

生徒達の体験教室が始まり

笛、小鼓、大鼓、太鼓、の四つの楽器体験と

面(おもて)の試着体験が

IMG_1804それぞれのグループに分かれて行われた。

難しくて近寄りがたいイメージだった

能面や楽器が

こういう形で実際に触れることで

とても身近なものとなってゆく。

IMG_1806子供達の歓声や笑顔が

それを物語っていた。

そして

その日の夜

帯広市民文化ホールの小ホールで 

今度は一般市民に向けて

「帯広能への誘い」という催しが行われた。

その前座の部分で

昨年の秋に結成したばかりの

帯広の能楽同好会のメンバーが

「謡」と「仕舞い」を披露した。

IMG_1809私もその一員として

とうとう初舞台を踏んだのだった。

演じて居る時の気分は

緊張感というよりは

高揚感がそれに勝り

ハイな気分で楽しく

舞台を踏むことができた。

帯広市民劇場のM井さんをはじめ

同好会の他のメンバーの方々や

プロの能楽師の皆さんに

心から

感謝を申し上げたい。


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音羽紅子さんの俳句

道新・北のうた暦、

私の担当である6月26日(月)に、

登場してもらった俳人は、

IMG_1766音羽紅子(おとわべにこ)さん。 

掲載句は


 好きな木の切り倒されし夏野かな  紅子


好きだった木が

いつの間にやら伐採されて

この世から消えてしまう寂しさ。

実は、私も

同じような経験をしている

IMG_0342例えば

2014年に伐採されてしまった

幕別町錦町のハルニレ。

あるいは、また

IMG_59282016年に跡形もなく消えてしまった

帯広市のプラタナス。

私は

この句に出会ったとき

あのとき感じた寂しさと同じ寂しさを

作者もきっと感じていたに違いない

と思い

これは「うた暦」にぜひ取り上げたい一句だと思ったのだ。

IMG_1767紅子さんは北見市在住で、

「ゆきしづく」という俳句誌を主宰し

毎年発行されている。

子育ての忙しい時期にもかかわらず

IMG_1338このような立派な冊子を発行し続けていて

俳句に対する情熱が半端ではないのだ。

早大文学部時代には

北原白秋の研究をしていたという

紅子さんは筋金入りの本格俳人だ。

私と同じ日本伝統俳句協会の会員で

何度かお会いしているが

その俳句に対する熱い思いを聞いて

私はいつも感動し

私ももっと頑張ろう

という気にさせてくれる。

紅子さんは

これからの北海道の俳句界の

いや

これからの日本の俳句界の

若き担い手であることは

間違いがない。


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重種繁殖牝馬の回腸捻転(3)

この馬の、

その後の対処を当直の獣医師に任せて、

私はその日の用事と、

翌日の用事をこなしたが、

その間中ずっとこの馬のことが頭に浮んできては、

ため息が出てくるのだった。

そして、月曜日の朝、

事務所に出勤して、

同僚のH獣医師と挨拶を交わしたとき

H獣医師が言った。

「◆さんの馬、昨日死んだそうです。」

「・・・そう・・・やっぱり、ダメだったか・・・。」

「腸捻転だったそうですね。」

「・・・そう・・・やっぱり・・・。」

「だいぶ、ひどかったんですか?」

「・・・うーん。フル二キシン打つと(症状が)よくなったんだけど・・・。」

そして

事務所には、馬のその後を託したK獣医師がいた。

「あの日の午後に、◆さんからすぐ電話が来ましてね・・・もう、立てなくなってて・・・」

以下

カルテから抜粋して経過を記載すると

同日午後

体温36.2℃ 心拍数84   呼吸数36

起立不能、意識朦朧、苦悶、眼結膜充血、心悸亢進不正、排便少。

リンゲル等補液、フルニキシン、投与。

K獣医師も

この馬はもう今夜、死んでしまうだろうと思ったそうだ。

そして、翌日の朝

体温38.2℃ 心拍数86 

自力起立し飲水する。

疝痛症状、心悸亢進、腸蠕動(+)、排便不明、加療後放牧地へ。

K獣医師は、この時点で

この馬はもしかすると、持ち直すかもしれないと思ったそうだ。

そして、その日の昼頃

再診にて上診する。

しかし、その時は放牧地の奥で横臥

死亡を確認した。

と、いうことで

万事休すとなった。

残念な結果になってしまったが

現在の我々の技術と

◆さんの抱えている家の事情と

を、考慮すれば

恥ずかしながら

これが精一杯の対処だったのではないか

と、これは自己弁護なのかもしれないが

そう思われた。

書いて居ながら

なかなか筆が進まない。

しかし、これも私の遭遇した一つの症例であり

症例は「一期一会」

それを書き留めて将来の糧にしようという

このブログの趣旨を

貫いておきたいと思う。

BlogPaintちなみに

初診と2診目の、この馬の

血液検査の結果の写真を添付しておこうと思う。

初診と2診目の、間の時間は

BlogPaintおよそ5時間。

その間に

目立った変化が見られたと思われるのは

WBC  9980  /μL   → 12240 /μL

Ht         37.0 %  → 38.7%

BUN    16.7 mg/dl → 20.3 mg/dl

CL       94 mEg/L    → 92  mEg/L

など、だろうか。

BlogPaint最後に

十勝化成場での解剖所見を添付しておく。

解剖に当たった先生のコメントは

「回腸にに捻転あり、一部に出血・壊死あり(写真3枚)」

 馬(回腸捻転)  馬(回腸捻転)  馬(回腸捻転)

ということだった。


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重種繁殖牝馬の回腸捻転(2)

1度事務所に戻って往診の受付をして、

その日の午前中の、

牛の往診をひと回りした後 、

再び◆さんの馬の様子を見に行った。

疝痛で、寝たままで、

きっと苦しんでいるのだろう・・・、

もうそのままあの世へ行ってしまったかもしれない・・・、

そんな暗い気持ちを抱いて、

馬の寝ていた場所をのぞいてみると、

そこには馬がいなかった。

「あれ?・・・立ってどこかへ行ったな・・・牧場のほうだべか・・・」

家から出てきた◆さんが言った。

◆さんと私は、放牧場の奥の方へ馬を探しに行った。

馬は、放牧場の最も奥の森との境界線に立っていた。

前足で土を掻く仕草などをして

やはりどこか腹の調子が悪そうだったが

足取りはしつかりとしていた。

牧場から連れ戻して

枠場に入れて診察した。

体温37.8 心拍数50 呼吸数約16

腸の蠕動は左側で短く聴こえるのみだった。

直腸検査では、宿便わずかで

直腸内はほぼ空虚だった。

「どうだい先生・・・。」

「・・・。」

馬の症状は改善したとは言い難かった。

しかし

今朝のような、横臥して苦悶している症状よりは

だいぶマシになったので

これはもしかすると

通過障害が改善する可能性があるのではないか

(腸捻転ではないかもしれない・・・)

という考えも

僅かばかり

脳裏に浮かんだのだった。

IMG_1699この馬に付いている仔馬は

立っている母の乳房をしきりに突いて

あまり泌乳しない乳首を何度も吸っていた。

いま・・・

パソコンに向かって

この記事を書いている私が思うには

この時点で

一か八かの開腹手術による外科的整復を

どこかの施設で実施することができたならば

この馬の命を救うことができたのかもしれない

と思うのである。

だが・・・

実際には

我々十勝NOSAI「東部」事業所の獣医師が

重種の繁殖牝馬の腸捻転を

開腹手術によって治癒させた症例は未だになかった。

また・・・

十勝NOSAI「北部」のA町では数例の治癒例があったと聞いていたが

今年は、たまたまタイミングが悪く

麻酔機器の更新準備をしているらしく

また、麻酔のできるスタッフの転勤や退職などもあり

対応が難しい状態であるとも聞いていた。

また・・・

飼主の◆さん側にも

色々な気の毒な、家庭内の事情があり

治癒の確率の低い開腹手術に踏み切るには

高いハードルがいくつも立ちはだかっている

という状況だった。

「・・・先生・・・注射と薬で、できること、やってくれや。」

「・・・うん・・・」

IMG_1701私は

押し寄せてくる無力感を振り払いながら

この馬に補液をはじめた。

そして

迷った挙句

流動パラフィンと整腸剤の経鼻投薬をした。

「・・・便が通じてくれるといいんだけれど・・・」

補液と経鼻投薬の治療を終えて

私は祈るような気持ちで

◆さんの家を後にした。

週末のこの日の

午後から、私は

どうしても抜けられない用事があり

この馬の

これから先のことは

同僚のK獣医師に託して

事務所でカルテを書き終えて

ずっと祈るような気持ちのまま

帰宅した。

(この記事続く)


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重種繁殖牝馬の回腸捻転(1)

先日の当直、

午後10時半過ぎに携帯電話が鳴った。

「親馬が腹イタなのですぐ来てくれ。」

という◆さんからの往診依頼だった。

到着すると、

馬はなるほどかなり痛がっていた。

唇に力が入らぬつらそうな表情で、

前屈みになったかと思ったら、

バッタリと倒れこんで、

仰向けになって中空を蹴り上げる、

IMG_1689疝痛である。

「とりあえず痛み止めの注射をしましょう。」

私は馬がごろりと寝転んでいる合い間に馬に近づき

採血と同時にフルニキシンの注射を打った。

数分すると

疝痛症状が治まってきた。

IMG_1692馬がおもむろに立ち上がると

傍にいたこの仔馬がすかさず

母馬の乳を探りに来て

乳房を鼻で突いて乳をせがんだ。

体温37.5℃ 心拍数60 呼吸数約20

聴診器を(けん)部に当てると、

弱く短い腸の蠕動音が聴こえた。

疝痛がほぼ消失したので

この馬を枠場に入れて直腸検査をし

直腸内部には馬糞の形にならない柔らかな宿便を認めた。

IMG_1695その量は約5〜6kgだった。

さらに直腸から内臓の触診をするが

手の届く範囲では

これといった異常な所見は触知できなかった。

馬の症状が落ち着いてきたので

◆さんと私はひと安心して

念のためにこの馬にリンゲルの補液と

整腸剤(ミヤリ菌製剤)をカテーテルで投与して

今夜はこれで

様子を診ることにして

私は帰路に付いた。

事務所の当直室に戻ったのは

午前1時を過ぎたところだった。

翌朝

午前5時半頃に携帯電話が鳴った。

「馬がまた痛がってるからすぐ来てくれ。」

という◆さんがらの電話だった。

到着しすると

IMG_1696馬は牧場の片隅の泥のある土の上で

首を横たえたかと思うと

また首を上げて

疝痛症状を示していた。

「やっぱり痛いんだな。糞はいちおう今朝一回出たけど。」

◆さんの示した馬の便は

正常な馬の便の量には程遠い

少量の宿便だった。

「馬をちよっと立たせてみてくれる?」

◆さんはこの馬に何度も気合を入れては

立たせようと試みたが

馬は立つ気はあるものの

立ち上がることが出来なかった。

「・・・。」

私はここで初めて

この馬は間違いなく通過障害を起こしている、と思い

暗澹たる気持ちになった。

(腸捻転かもしれない・・・)

いやな時間が流れ始めた。

IMG_1697傍にいる仔馬は

立てない母親の腹部へ鼻をこすりつけて

乳を探しては、前掻きを繰り返した。

疝痛で馬が立てないというのは

もうよっぽどのことであり

馬はもちろん、飼主さんも

大変な心身の苦しみと

経済的損失を被る事になる。

この時点で

体温37.5℃ 心拍数60 呼吸約20(伸吟)

いやな時間の中で

私はこの馬の再びの採血と

フルニキシンと補液と抗生物質を投与し

◆さんには

また昼前に来ると約束して

一度事務所へ戻ることにした。


(この記事続く)


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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「いま、牛乳は余っているんですか?」

先日終了したセイコーマートのキャンペーン、

IMG_1541来店者がくじを引くと、

牛乳や乳製品が当たる、

というものだった。

その他のコンビ二、

例えばセブンイレブンも、

セイコーマートほど期間長くはなかったが、

同じようなキャンペーンをやっていた。

それを私が知ったのは

5月の中旬頃だっただろうか

近所のセブンイレブンで買い物をしたときだった。

レジで精算した後、くじを引いて

IMG_1542牛乳が当たった。

それも、なんと

1リットルの大きな牛乳パックが1本!

そっくりそのままタダでもらえたのだった。

あまりにも突然で

しかも

ずいぶんと得したような感じがしたので

そのずっしりとした1リットルパックの重みは

この手にはっきりと憶えている。

それからしばらくして

帯広の街角のセイコーマートに買い物に寄ったとき

同じような牛乳および乳製品がもらえるキャンペーンの

IMG_1543幟とポスターを見つけたので

「ああ、これは本格的なキャンペーンなんだなー・・・」

と、思った。

そして、また

「こんなキャンペーンを全道的にやったら、牛乳や乳製品はどれだけタダで配られるのだろう・・・」

と、思った。

そして、また

「牛乳や乳製品の新製品が出ているわけでもなさそうだが、ずいぶん大盤振る舞いだなー・・・」

と、思った。

そして、また

「牛乳や乳製品をサービスで配れるほど、たくさん余っているのか・・・?」

という疑問が湧いてきた。

そして、また

「しばらく前は、コンビ二ではなくてスーパーでも、牛乳の1リットルパックの安売りやってたよなー・・・」

という事を思い出した。

それにしても・・・

なにかとても

不思議な感じである。

私が毎日仕事で通っている生乳の生産現場

すなわち酪農家のあいだでは

搾乳牛が不足してその値段が高騰して

特に大きな酪農場などでは

搾乳牛を揃えるのに苦労をしている。

搾乳牛を揃えるために

市場から買ってくるだけでは足りず

搾乳用の乳牛を外国から輸入までする状態になっている。

そんな状態が続いているならば

今、生乳の生産力は低下し

生乳の生産量は下がっているはずである。

生産量が低下し

すなわち、供給が不足すれば

価格は上昇するのが

経済の原則ではないのか

と、私のような者は

普通にそう考える。

ところが・・・

消費者に牛乳を販売している

実際の現場では

いま

牛乳パックの安売りが繰り返しおこなわれ

さらに

今回のような

コンビニで、牛乳を

タダでプレゼントするなどというキャンペーンを

大々的にやったりしているのだ。

これはいったい

どういう事なのだろう?

私にはさっぱりわからない・・・

これをお読みのどなたか

この辺の事情に詳しい方がおられたら

こんな不思議な現状の理由を

教えて頂けないだろうか・・・

「いま、牛乳は余っているんですか?」


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11ヶ月齢の黒毛和種♂の臍ヘルニア

「10ヶ月齢の黒毛和種の、

あまり発育の良くない痩せた肥育素牛を、

市場で買ってきて1ヶ月ほど養ったところ、

おヘソがぷっくりと膨らんできた。」

という稟告。

診てみると

臍ヘルニアだった。

買った時はひどく痩せていて

臍の腫れはなかったそうだ。

しかし食欲が増して成長するにつれて

臍が腫れてきたという。

私の知る限り、牛の臍ヘルニアは

幼少時には目立っていても

成長するにつれて目立たなくなってゆくものだが

今回の場合はその逆パターン(?!) だった。

「放っておいて良いだろうか?」

という飼主さんの問いに

私は首を縦に振る事ができず

早期にヘルニア輪を縫合して閉じる手術を勧めた。

そして昨日

その手術をすることなになった。

ヘルニア輪は4指が入る程度のものだったが

11ヶ月齢の食欲旺盛な若牛だったので

前日から絶食をしてもらって腹圧を減らしておいた。

術前の写真をうっかり撮り忘れたので

術後の写真のヘルニアの部分を加工して

BlogPaint術前の垂れ下がったヘルニア嚢を

黄色い色で塗りつぶして再現してみたのが

最初の写真である。

鎮静剤によって寝かせて

手術台に仰臥保定。

ヘルニア整復の術式は簡単だ。

ただし

♂の場合は臍帯のすぐ後方に尿道口があり

手術中に排尿したり

術後の創部が汚染したりしやすいので

BlogPaint切開部分は写真のように

尿道口を避けるような

前方に弧を描く半円形(U字形)で切開する。

この方法は

十勝NOSAIの同僚のM島獣医師が考案したものである。

こうして切開して

皮下の結合組織を注意深く剥がしてゆき

ヘルニア輪を露出させる。

そこにヘルニア嚢を落とし込み

IMG_1677ヘルニア輪を縫合する。

ヘルニア輪の縫合は

ベストオーバーパンツ縫合という

衣服を重ねるような仕上がりにする縫合法だ。

IMG_1678糸を二重に使い

腹壁への針の入れ方は

上から下 → 上から下 → 下から上 → 下から上

と縫って行けばよい。

今回はそれを3針入れて

IMG_1680ヘルニア輪を十分に閉じる事ができた。

それから

死腔を造らぬように

結合組織の寄せ縫いをして

U字形に離れている臍帯の皮膚を

IMG_1683術創に蓋をするように縫い付けて

整復手術は無事終了した。

鎮静剤の拮抗剤を打ち

牛は数分で元気を取り戻した。

IMG_1684飼主さんに抗生物質を渡し

3日間投与するように指示し

牛を家畜車に乗せて

帰って行く家畜車を見送った。


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帯広「能」

突然私が、

IMG_1669なぜこのよう格好をして写真を撮り、

それを公開するかという事の、

説明をすると長くなるので、

省略させていただくが、

来たる、

IMG_16547月21日(金)22日(土)の2日間、

帯広に「能」がやってくる。

主な出演者は

喜多流シテ方、塩津哲生塩津圭介

下掛宝生流ワキ方、森常好

大蔵流狂言方、山本東次郎・山本則俊

IMG_1655という方々である。

と、言っても

去年までは

「お能」や「狂言」などというものには

ほとんど知識も何もなく 

IMG_1656チンプンカンプンで

全くの素人だった私が

こんな記事を書いて

読者の方々に紹介するのが

自分でも全く不思議に思える。 

ことの発端は

私の趣味である「俳句」なのだが

冒頭で言ったように

その説明は省略して先に進むと

この7月の帯広「能」の

本格公演会に先立って

今月(6月)にいろいろな前座的なイベントが

帯広市民文化ホールで行われる。

その第一弾が

ワークショップ「みんなで謡(うた)おう」

6月27日(火)19時〜、28日(水)17時〜

帯広市民文化ホール(定員20名・参加無料)

主催は、帯広市民劇場運営委員会・帯広市教育委員会

IMG_1657というもので

要は、お能のバックコーラス(?!)である「謡(うたい)」の

初心者の体験イベントである。

さらに

それに引き続いて行われるのが

帯広能への誘(いざな)い

6月28日(水)開場17時30分、開演18時〜

帯広市民文化ホール・小ホール


IMG_1668というもので

地元の能楽ワークショップ受講者の発表と

素囃子や舞囃子を鑑賞し

7月21・22  日にやってくる帯広能の

見所や番組解説などが行われる。 

で、そこで

何ということか(笑)

私がそのワークショップ受講者の一人として

IMG_1670お能の「地謡(じうたい)」

を謡い

お能の「仕舞(しまい)」

の一つを

小ホールの舞台の上で舞う事になった。

物事はあっという間に進むもので

IMG_1676ほぼ毎月

東京から謡と仕舞いを教えにきて頂いていた

喜多流シテ方の塩津圭介先生らの

熱心なご指導のおかげで

お能などはほとんど何も知らなかった

IMG_1671私をはじめ

何人もの方々が

何となく楽しそうだという

単なる好奇心で受講しただけの人たちが

たったの数ヶ月間

仕事や家事の合間の時間を使って

IMG_1672ちょっと稽古をしただけで

こんな事まで出来てしまうという

びっくり仰天の発表会が

行われる運びとなったのである。

興味のある方は

ぜひこのイベントに

足を運んでいただきたいと思う。

おそらくきっと

想像しているよりも

ずっと面白い体験が

できるのではないかと思う。

人間五十年

何があるかわからない(笑)


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平成29年北海道俳句協会総会

北海道俳句協会の総会が6月4日、

札幌すみれホテルで開催された。

IMG_1641私はここ数年、

総会には毎年出席しているが、

今年は格別に嬉しい総会だった。

それは、

下川町で放牧酪農を営んでいる俳人、

鈴木牛後さんが、

昨年度の「北海道俳句協会賞」を受賞され、

その表彰式も行われたからである。

以下、牛後さんの受賞作「伸びて縮む」から


 牛の死に雪のつめたくあたたかく   


 餌を食ふ音わんわんと雪の牛舎   


 血の軍手春日に干してまた履きぬ


 草は風に干されて夜を鳴りとほす


 トラクターの影にわが影ある晩夏



こういう酪農家ならではの句に加えて


 初蝶は風のうらがはより来る 


 
ここここと牛乳注げば飛び散る春


 溺るる蜥蜴突として裏がへれば死


 倒木の白骨めいて夏野濃し


 芋虫の透けし腸ごと伸びて縮む


 ちちろ抱く拳もっともやはらかく


といった独特の詩情の句が

読む人の心を捉えて

授賞に結びついたのではないかと思う。

IMG_1646牛後さんに久しぶりに会って

祝意を伝えることができて

私はとても嬉しかった。

さらに

IMG_1648嬉しかったことは

この総会と同時に行われる

全道俳句大会において

私の一句

 牛飼の夫婦白息揃ひけり

が8位に入選したこと。

思いがけないことだったが

冬の往診中に詠んだこの一句が

牛後さんの受賞へのお祝い句にもなっているような

そんな気がして嬉しかった。

さらに良かったのは

NHKの俳句番組などでお馴染みの

櫂未知子さんの講演を聞くことが出来たことだ。

櫂未知子さんといえば

俳句選者として舌鋒鋭く俳句を批評し

実作では感性鋭い作品を次々と発表し

雑誌や新聞に味わい深いエッセイを連載し

現代を代表する俳句作家の一人だが

IMG_1652じつはこの方は

1960年生まれで私と同じ齢

しかも

生まれ月の9月まで一緒で

私と同じおとめ座で

勝手に強い親近感を抱かせてもらっている人である(笑)

超有名俳人なので

懇親会でも大勢の人に囲まれて

最初は近寄りがたいような雰囲気を感じ

隣席する機会がなかったが

二次会の席でようやく

櫂さんとお話をする機会を得た。

名刺を交換して

同世代ならではの話もすることができた♪

講演の壇上ではあまり見せなかった笑顔と

親しみのある声がとても印象的だった。


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夜間当番の「大停電」

昨夜の当番の、

午後8時を過ぎた頃、

突然、宿直室が真っ暗になった。

停電だった。

そろそろ寝ようと思っていたので、

そのまま布団に入って寝ていたら、

携帯に警備会社から電話がかかってきた、

「事務所が停電のようですが、まだ復旧しませんか?」

「はい。」

「復旧したら、教えてください。」

「はい。」

しばらくして今度は

本所のM家畜部長から電話がかかってきた。

「安田さん。まだ復旧してないですか?」

「してないですね。」

「停電、ウチだけみたいなんですよ。」

「え、本当に?」

窓から外の風景を見渡すと

周囲の電灯はもう明々と灯っていた。

「事務所のブレーカー確認してくれます?」

「了解。」

1階へ降りてポイラー室の配電盤のブレーカーを見たが、

全てONで、落ちているブレーカーは見当たらなかった。

再び、M部長から電話

「雨でどこか漏電してるみたい、北電、行ってませんか?」

再び外を見ると

北側の松並木の一角に

電線工事の車が止まって

暗い雨の中で照明を当てて

何やら工事を始めていた。

「あ、居た居た。誰か来て工事してる。」

「これから私もそちらへ行きます。A課長と2人で行きますから。」

「はい。」

停電から30分ほど経っていた。

周囲はすでに復旧しているのに

我が診療所だけ真っ暗のまま、復旧していなかった。

さらに30分ほど経って

M部長とA課長が雨の中やって来た。

IMG_5962「そういえばあの松の木、去年の8月の台風の時倒れて・・・

「そうでしょう。」

「うちの松の木じゃなくて、町の所有物で・・・」

「そうそう。」

IMG_1637「倒れたままでも、特に何でもなかったから・・・」

「撤去しないでいたら・・・この雨で。」

「漏電起こしちゃったのかな。」

1時間ほど経って

IMG_1633工事をしていた北電の人が

事務所にやって来た。

その説明によると

漏電した配線は

IMG_1635北電の管轄の部分ではなく

うちの事務所の部分なので

この後は独自で電気工事を依頼して

配線を復旧させてください

とのことだった。

これを聞いて我々は

今夜中に復旧することはほぼ不可能と知った。

M部長とA課長はE総務部長やO所長などと連絡を取りつつ

今日電子カルテに打ち込んだ診療データーの送受信と

明日の朝の受付電話やファクスの配線を

何とか、明日の朝までに

終わらせるための段取りを確認して

真っ暗闇の事務所を後にして

2人は自宅へ帰っていった。

翌朝、早々

私が当直室で目を覚まして

1階の事務所に降りると

O所長とA課長がすでに来ていた。

しばらくするとM部長も牛群検診車に乗ってやって来た。

牛群検診車に搭載されている発電機を使って

昨日の診療データーの送信と

今朝の電話とファクスの受付の

電源を確保する、という作戦だった。

我々は早速

発電機と緊急配線の準備に取り掛かった。

ひと通りの配線を終えた頃

高圧電線工事を依頼したS電気の工員が大勢やって来た。

空は雨だったが

復旧工事は昼頃には終わるだろう、とのことだった。

8時30分の始業時刻には

何とか

通常通りの業務を

開始することができた。

私はいつものように往診に出発し

午前中の診療を一通りこなして

昼に事務所に戻った時は

まだ停電は復旧していなかったが

しばらく雑務をしていると

事務所の電気機器が

一斉に息を吹き返した。

雨雲で暗い空しか見えない事務所の

照明が点灯した。

時計の針はちょうど

12時00分を指していた。

昨夜の午後8時から続いていた

17時間にわたる大停電が

ようやく完全復旧したのだった。

(ヤレヤレ・・・)


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獣医の仕事と俳句

何気ない気持ちで始めた、

乳検協会の冊子の記事シリーズが、

はからずも10回も続いてしまったので、

今月(5月)の記事はほとんどそれで終わってしまった。

獣医関係の記事を書くと、

有難いことにアクセス数が上がる。

特に今回のような、

コメントが多く寄せられた記事の時は、

コメンテーターの皆さんのお力によって、

アクセス数がぐんと上がり

今回の乳検シリーズでは、なんと

訪問者が1日500人以上の日がずっと続いてくれた。

これが本当に多いのか少ないのかわからないけれども

当ブログとしては最高記録になったことを

この場を借りで、読者の皆さんにお礼を言いたいと思う。

これからもどうぞ忌憚のないコメントをよろしくお願いいたします!

IMG_1547さて

私としては

仕事の話を続けるのも楽しいことなのだが

さすがにそればかりだと気持ちが疲れてくる。

心が仕事で飽和状態になりそうになった時

IMG_1602私を救ってくれるのが

そう

俳句である。

獣医師としての仕事の記事を書く時も楽しいけれど

じつは俳句関係の記事を書く時は

もっと楽しいのだ(笑)

IMG_1609ところが

俳句関係の記事をアップすると

どういうわけか

アクセス数がガタ落ちしてしまう(笑)

私の中では

獣医の仕事と俳句

というのは

ワンセットで表裏一体なのであるが

読者の方々にとっては

まだ俳句の方は

馴染みが薄いらしい。

IMG_1507ここはひとつ

読者の方々も

獣医の話ばかりではなく

俳句の話にも参加して

コメントをガンガン書き込んでいただきたいものだ。

IMG_1508写真は

日本伝統俳句協会の機関紙

「花鳥諷詠(かちょうふうえい)」

の、今年の五月号に載った

IMG_1478私の作品30句である。

興味のある方は

ぜひクリックして

私の最近作を見ていただけると嬉しい。

仕事をやりながら

あるいは仕事を休みながら
 
私はこういう俳句を詠み続けている。

仕事のモチベーションを上げるために

私は俳句を詠んでいると言っても良いし

また逆に

俳句のモチベーションを上げるために

私は仕事をしていると言っても良い。

そこは

どっちでも良いのである。 


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乳検データーから見えるもの(10)

非常に興味深い「乳検データー」と、

非常に腹立たしい無責任氏の解説文を、

複雑な気持ちで読んで来た今回の記事も、

やっと「課題編」が終了し、

ここから「技術編」ということになる。

しかし

その「技術編」の内容をざっと見ると

これといって新しいものはなく

無責任氏が自分自身が体験しているものでもなく

おそらく

ベストパフォーマンス会議に出席した人の中の

いわゆる有識者や技術者の先生方が言ったであろう事を

無責任氏が、右から左に羅列して、

ただ単に継ぎ接ぎしたような

まるでまとまりのない代物なので

読む気が全く薄れてしまうのだった。

そんな萎えそうな気持ちを奮い立たせながら、

あえて、続きを我慢して読み進めば・・・

無責任氏曰く

「北海道における課題が見えてきましたね。」

「そこで、どのように乳用後継牛を作出し、出生時の事故を減らしながら、長命連産が可能となるよう効果的に飼養・管理していくかが重要なポイントになります。」

(そんな事はもう言われなくてもわかっています)

「そのための課題発見と検証に必要となる有効なツールや活用方法などもお伝えします。」

(そこ、ですか??)

IMG_1450そして、無責任氏は

「死なせない」

「長持ちさせる」

「増やす」

「死廃牛を減らす」

「除籍牛をを減らす」

「初産月齢分娩間隔の短縮」

という言葉に全て(!)マークをつけて

この6つの技術の目的を強調しているが

それぞれの「技術編」の項目での具体的内容は

先ほど言ったように

会議で出された先生方の発言を

パッチワーク的に継ぎ接ぎしただけの

非常に薄っぺらい内容になっているので

あえて私がここで、検討するほどの価値は乏しいのだが

ひとつだけ

突っ込んでおきたいデーターがあった。

IMG_1463それは

子牛の死産率についてのデーターである。

「飼養形態の違いにおける死産率と双子率」

という表が示されていて

無責任氏は

「飼養形態別に年間を通して変更がない酪農家について、繋ぎ、フリーストール、放牧、ロボットの4つに分類しました。」

などと、まるで自分がデーターを作ったような言い回しで語り、つづけて

「その結果、死産率は放牧酪農家(250戸)が5.4%となり、繋ぎ(2676戸)5.9%、フリーストール(908戸)6.7%、ロボット(56戸)6.4%と比べ低くなりました(表)。」

と書いている、さらに

「牛は放牧するとおよそ4万回噛みながら一日4km歩行する生き物です。本来このような動きで代謝を良くしているのです。」

などと、どこかの論文から取ってきたような知識を付け足している。

それがこの表である

IMG_1464





よく見ると

放牧の死産率を赤字で強調している。

このデーターは

本当に無責任氏が自分で

乳検データーから拾って調べたものなのだろうか?

その真偽は定かではない。

この4つの飼養形態の項目の分け方も

細かいことを言えば

例えば、繋ぎ飼いでも

牛を出しているのか繋ぎっぱなしなのか

などの詳細が、よくわからない部分が多々あるけれど

そう言うことには目を瞑って

子牛の死産率を

飼養形態別で調べたデーター

というのは

なかなか興味深いものが有るように

私には思える。

このデーターによれば

牛の死産率は

放牧の酪農家が最も低く

フリーストールの酪農家が最も高い

ということになる。

無責任氏は、「放牧の死産率5.4%」を

わざわざ赤い字で強調している。

これを読んでいる皆さんはどうお思いだろうか?

私が、無責任氏に突っ込みたくなるところは

あなたたち酪農行政は我々関係者に

放牧が最も良いと言いたいのですか?

ということである。

このページの表をどう見ても

死産を減らすためには放牧が最もよく

放牧を薦めていると読むことができる。

ところが

IMG_1484この冊子の別のページには

畜産クラスター計画との連携を強く薦めている箇所があり

その内容は、飼養規模の拡大、飼養管理の改善、という言葉があり

無責任氏は、「飼養規模の拡大」という言葉を

わざわざ太い字で強調している。

(この冊子はもともとは、規模拡大を薦めている冊子のはず)

これは一体どういうことだろう。

大規模酪農といえば

その飼養形態の大半はフリーストールである。

フリーストールが大規模酪農の代名詞のようなものである。

その死産率は最悪であるというデーターが示されているのである。

毎日酪農家回って仕事をしている私は

放牧酪農家と

大規模酪農家は

その目指すものは全く違うという印象を持っている。

牛の健康を重視し乳量にはこだわらない放牧酪農

乳量を重視して牛の健康は二の次にする大規模酪農とでは

考え方が全く逆であると言って良いだろう。

しかし

無責任氏は

一つの冊子の中で

あるページでは放牧を薦めて

別のページでは規模拡大を薦める

ということを平気でやっている。

(本当はどっちなのですか)

一つの冊子の中で

真逆の考え方を薦めて

それを平然と併記し

全く自覚していないように見える。

この冊子の無責任氏の

無責任たる理由が

はっきりと見えてくるではないか。

結局つまるところ

この冊子には

酪農行政のピジョンもポリシーも何も無く

ただ予算があるだけで

それを消化するために作られたものと想像する。

データー自体は面白いので

我慢して読んできた冊子であるが

さすがにもう

馬鹿馬鹿しくなってきた。

そろそろこの冊子から離れ

普段の仕事に戻ろうと思う。


(このシリーズ記事、終わりにします)


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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乳検データーから見えるもの(9)

この冊子の解説文を書いている無責任氏は、

課題 7 「分娩後に母牛・子牛の死廃事故率が多い」として

「北海道NOSAIの引き受頭数に対する死廃事故頭数・被害率をみても、地域別に差がありますが、毎年高い割合で推移しています。」

と言い、また

「振興局別に除籍率、母牛60日以内死廃率、子牛死産率をみると、地域によって大きな差がみられます。死廃率は全道平均では5.7%ですが、地域でみると4.2〜6.5%となっており、詳細な地域単位や酪農家単位では更に開きがあると推測できます。自らの農場における死産の発生状況を今一度確認して見ましょう。」

IMG_1444などと言っている。

ここで、無責任氏の言っていることに、それほど腹立たしいものはない。

しかし

無責任氏はここで

このデーターについての言及を終わりにしている。

なんだか、あっさりと触れているだけで

そのまま口を塞いで

無口になってしまったかのような印象がある。

気になるので

データーの細かいところを見てみたいと思う。

下に示した表は

北海道の乳検での

IMG_1444除籍率

母牛死廃率

子牛死産率

を地域(振興局すなわち支庁)ごとに並べた表である。

その中で

まず、気になるのは

母牛の分娩後60日以内の死廃率

その14地域(振興局=支所)ごとの内訳の中で

最も少ないベスト3は

  1位  胆振 4.9%

  2位  宗谷 5.2%

  3位  檜山 5.4%

最も多いワースト3は

 12位  十勝 6.4%

 最下位 釧路 6.7% (同率)

 最下位 網走 6.7% (同率)

となっている。

つぎに、気になるのは

子牛の死産率

その14地域(振興局=支所)ごとの内訳の中で

最も少ないベスト3は

  1位  宗谷 4.2%

  2位  檜山 5.0%   (同率)

  3位  留萌 5.0%   (同率)

最も多いワースト3は

 12位   十勝 6.1%

 最下位  釧路 6.5%    (同率)

 最下位  網走 6.5% (同率)


となっている。

私が注目したのは

母牛の分娩後60日の死廃率

子牛の死産率

どちらも

十勝・釧路・網走が

ワースト3
になっている

ということである。

それはなぜなのだろうか?

ここで1つ

興味深いデーターを重ね合わせてみよう。

それは

北海道の畜産振興局が出している

「振興局別家畜飼養個数・頭数」というもので

最新のデーターをホームページから見ることができる。

その中の乳用牛の部分を引用したのが下の表である。

IMG_1588





クリックして大きくして確認していただきたい。

この表の一番下の段に

一戸あたりの頭数

が、14地域(振興局=支所)ごとに示されている。

それによれば

一戸あたりの頭数の多い順に並べて見ると

 1位 十勝  161.7  頭

 2位 釧路  136.8  頭

 3位 根室  134.6  頭

 4位 オホーツク(網走) 118.0 頭


となっている。

これを素直に読み取るならば

一戸あたりの頭数の多い酪農

すなわち

規模の大きな酪農家が全道で最も多いのは

十勝であり


分娩後の母牛・子牛の死廃事故率が

十勝はワースト3 に入っている

ということになる。

さらに

規模の大きな酪農家が全道で2番目に多いのは

釧路であり


分娩後の母牛・子牛の死廃事故率が

釧路はワースト3 に入っている

ということになる。

さらに

規模の大きな酪農家が全道で4番目に多いのは

網走であり


分娩後の母牛・子牛の死廃事故率が

網走はワースト3 に入っている

ということになる。

規模の大きな酪農家の多い地域の

分娩後の母牛と子牛の死廃事故が

軒並み高くなっている


ということが

このデーターから

読み取れるのではなかろうか。

さて、また

前回の記事に立ち戻って

十勝の酪農の乳量の伸びを示した

新聞記事をもう一度

ここに貼り付けてみる

クリックして見ていただきたい。

IMG_1537




「1頭あたり乳量10年で1トン増」

「農家大規模化」

「米国流の飼料管理」

こんな見出しがついていて

喜ばしいことのように書かれているが

私に言わせれば

こんなものは全く

喜ばしいことではなく

憂うべきことである。

なぜ憂うべきことなのか?

この新聞記事の書き出しは

「道内の生乳生産を引っ張る十勝管内で・・・」

という言葉で始まっている。

もう一度言おう

規模の大きな酪農家が

全道で最も多いのは

道内の生乳生産を引っ張るという

十勝であり

分娩後の母牛・子牛の死廃事故率が

ワースト3 に入っているのが

道内の生乳生産を引っ張るという

十勝である。

十勝は

道内の生乳生産を

どこへ引っ張るのだろう?

これだけ事故の多い十勝の酪農

道内の生乳生産

間違った方向へ引っ張っているのではないか?

十勝の酪農家を相手に仕事をしている獣医師として

私は非常に残念で

なんだか

とても情けない。


(この記事続く)



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