北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

ウマスポの会

昨夜は帯広の居酒屋でチームミゾッチの馬スポ部会役員会?!を開催
といってもメンバーはこの会の中心人物であり札幌を拠点にフリーライターをしているMIZOちゃんこと溝手孝司氏、私の同僚でスポーツ雑学王のS貫君、と私のたった3人
でもこの2人のスポーツ雑学トークバトルは飽きることが無く、聞き役の私はそれだけで満足気分になってしまうのですよ
昨日は4時間以上はプロ野球の話だったかな(笑)
このメンバーで飲む時はいつも少年の頃に戻ったような気分になれるのです
8月末に岩見沢ばんえい競馬観戦ツアーを計画して散会

七言絶句鑑賞

  山中問答  李白
 
  問余何意棲碧山
  笑而不答心自閑
  桃花流水窅然去
  別有天地非人
 
 余ニ答フ、何ノ意アリテカ碧山ニ棲ムト
 笑ヒテ答ヘズ心自ズカラ閑ナリ
 桃花流水窅然(ヨウゼン)トシテ去ル
 別ニ天地ノ人痢淵献鵐ン)ニ非ラザル有リ
 
 「なんでこんな山奥にすんでいるんだい?」と人は問うが
 笑って、それには答えない、よい気分なのだ
 見たまえ、桃の花びらが川面をゆっくりと流れてゆく
 ここには人間の世界とは違う別天地があるのさ
 
毎日忙しいと、この詩をつぶやきたくなるのです
せめて数日でいいから、こんな生活をしたいなぁ・・・

山菜

ウド毎年この時期になると、往診先で山菜を沢山いただくのですが、どういうわけか今年はまだ一度もその恩恵にめぐまれません・・・

Aコープでりっばなウドを売っていたので、なんだか急に食べたくなり買って来て酢味噌にしました、独活を買ったなんて初めてのことですよ・・・

でも一口食べてあの独特の香りが口いっぱいに広がり、そのあとほろ苦い後味がなんともたまらない!疲れも少し取れたようでささやかに春を楽しみました

アイヌネギ、ワラビ、コゴミ、タランボ・・・なんかも食いたくなってきたなぁ・・・もう遅いかな(笑)

 ポロシリの山懐に独活太し

仔馬の鼠径ヘルニア

鼠 一昨日緊急に入った鼠径ヘルニアで疝痛の仔馬の手術、鼠径部はいわゆる脱腸、加えて循環障害から浮腫が見られます 

 この仔馬は生まれてまだ24時間以内だったので、痛がっていなければしばらく様子を見たんですが

鼠我々は結局手術に踏み切りました

 左右の鼠径輪は共に3指幅以上空き、特に左側で大きなヘルニア

 麻酔はGGE+メデトミジン+ケタミンのトリプルドリップ法

鼠ヘルニアの腸を腹腔へ戻し、ついでに去勢もして、左右ともヘルニア輪を硬く縫って閉じて、さらに皮下織と皮膚を縫合して終了 

 この時点で、まずは成功と思って写真なども余裕で撮っていたのです・・・が・・・

 麻酔の覚めが悪く、術後2時間経過しても、立てないどころか体温が見る見る低下・・・

鼠 頭も上げなくなってしまったのであわてて輸血、補液、を繰り返す  

 次の日の朝も立てずに治療が続く・・・

 その日の夕方にようやく介助して起立・・

 鼠

術後24時間でようやく自力で起立し、親の乳を探り始める

今日はやっと体温が正常に回復し、自力でゴクゴクと乳を飲むようになりました

 いやぁしんどかった・・・

花に雪

5-7-15-7-2花に雪なんて言葉はとても美しいけれど、実際にそれに立ち会って見るととんでもなくひどい天気でしかもとても寒い!我家の桜もこのとおり、せっかく咲き始めたのにね

写真だと気温が伝わらないからきれいに見えますが、写真を撮っただけで凍えてくるのでそそくさと暖かい家の中へ 退散しました                      

5-7-3タンポポは桜の様に咲きっぱなしではなく、しっかりと花弁をすぼめている、ウーン、このへんがタンポポのしたたかさですね

で、当然今日の中学野球の練習試合は中止でした

5月連休最後の私の休日はこの天気のおかげで何もなくなり、久しぶりにゆっくりソファで昼寝をしていました

ところが、なんと午後3時前に電話が鳴った・・・

仔馬の緊急手術があるから手伝ってくれと・・・昨日生まれたばかりの子馬が鼠径ヘルニアで痛がっているのだというのです

 

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明日の天気は

明日もまた中学野球の練習試合、だけど天気予報が昼から雨か雪だって…予想気温は最高で6度…見てるうちに凍えそうだ…

5月6日の札内川

5/6-15/6-25月になると河川敷は草の緑に染まり、ムラサキツツジが眩しく咲いていました

気温は11℃水位は33.63僂泙任気蕕望緇

 土手青み川幅広げ十勝川

一日天下

こどもの日の今日はまた息子の野球の練習試合
対戦相手は先日の大会に出場していない帯広市内のチーム
相手の二年生好投手のスライダーにてこずり、あっさりと完封負けでした・・・
昨日は我がチームは十勝毎日新聞にでかでかと取り上げられて祝勝ムードだったのが、たった一日で一気に縮小ムードへ・・・
帯広市内の中学野球はさすがにレベルが高い
本番の春季大会まであと一週間なので、子供達の気の弛みがこれで取れてくれるといいわけで、そういう意味では良い敗戦だったと思いますね
それにしても今日は強風に加え、土ぼこりが舞い、寒くて寒くてひどい天気でした、また温泉だなこれは

学者と臨床家(17)

臨床家は、飼主との会話を非常に重視するのです
たとえば
 
獣医師:「牛の病気を出さないためには、良質の草をたっぷりと   食べさせなくちゃね」
飼主:「そうだね」
 
という会話・・・これはまぁこれで正しいんだけど、臨床の現場で、もっと本当に理想的な会話は・・・
 
飼主:「牛の病気を出さないためには、良質の草をたっぷりと   食べさせなくちゃね」
獣医師:「そうだね」
 
となります、この違い、わかりますか?
お互いの台詞が入れ替わっただけなんだけれども、この二つの会話の重さはまったく違うのです
臨床現場で、獣医師が正論を言うのは必要なことで、立派な仕事なんだけど・・・でもそれは獣医師なら誰でも出来ること
もっとレベルの高い臨床獣医師は正論を自分で言わずに
飼主に言わせるのです
飼主が自分の言いたいことを言ってくれたとき、臨床獣医師はそこで初めて、あぁやっと理解してくれたんだとホッとするわけです
 
実はこれ、私のオリジナルではなくて、私の親愛なる同僚の文芸派H獣医師が語っていた事なんです
まさに我が意を得たり!
 

めまぐるしい日々

一昨日2回勝って今日の準決勝まで駒を進めた息子達「おおさかスポーツ杯中学親善野球大会」の今日は2日目
私は仕事だったのですが、町内の外回りの往診のメリット?
を生かして球場へ立ち寄ったところ、強豪チーム相手に一点差の勝利、ついに決勝進出となっていました
往診をすばやく終わらせてまた球場に戻り昼飯の弁当を食べながらしばし観戦
結局決勝も勝ってしまって今期初の大会で初優勝というめでたい結果になりました
祝勝ムードの中、しかし往診の電話が続いて鳴り、夕方から深夜まで私はまた仕事に没頭せざる終えなくなりました、相変わらず馬の往診が多い・・・
さらに今日は上の娘が高校バスケットの東北海道大会で釧路へ出発するし、連休といっても我家はてんでんばらばらです・・・
往診先でも畑作兼業の畜産農家はビートの植付けに大忙しだし、いつも今頃はとても気ぜわしく、あっという間に時間が過ぎてしまう
そういえば最近文章ばかりで、俳句や漢詩を書いてないなぁ
やはり韻文は気ぜわしいと出来づらいのだ・・・
自分の時間を早く取り戻したいなぁ

野球観戦

昨日今日とようやく二日間の休みをいただいた
でも休みといえば、子供達の用事でいっぱいなんです
今日は息子の野球大会の観戦
二試合とも勝ち進み、準決勝まで駒を進めてくれたので
気分は上々なんですが・・・うーん・・・とにかく寒い!!
十勝地方はまだまだ桜前線が到達してないのですよ
例年桜が咲き始めるのは5月の10日ごろになります
日本列島は長いのです
今日の最高気温の予想は+10℃すからね
運動していれば何のこと無いのかもしれないけれど
息子達の中学野球をじーっと見てるだけだと風が身にしみるんですよ
今朝は完全防備で、股引、毛のベスト、着用の上にスノーボードウエアをがっちり着込んでいったんですが、それでも鼻水が出るほど・・・もう体が芯から冷えてしまった
今夜は絶対温泉へ行こう

今度は牛で

今日の当番の最後の往診は緊急で入った牛の子宮捻転
電話によると昨日から産気付いているのに子牛が出てこない
という、典型的な稟告ですね
患畜は未経産牛で分娩予定日はもう過ぎているという
子宮捻転の原因のひとつは間違いなく胎児の過大だと私は思っています
デカ過ぎるので産道に頭が乗ってこない、それでも子宮が縮もうとして押してくると、胎児の頭がやむなく産道から横にずれて、それでも子宮が縮もうとして押してくるのでとうとう子宮もろとも胎児がグルリと回転してねじれてしまう?というのが私の想像する発生機序であります
そしてまた、子宮捻転を整復して出した子牛っていうのはだいたいデカいヤツばかりなんですよ、データはないけれどこれは経験上そう思うのです
で、今日のこの往診の結果はどうだったかといいますと
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切腹親子

切腹一昨日の朝帝王切開をした親馬とその仔馬、親の左下腹部の縫いあとが痛々しいですが、いまのところ母子ともに順調です!

ただ仔馬の右前足が先天的に少し曲がっていて親の乳を吸うのがまだうまく出来ず、飼主に親の乳を搾ってもらっています、仔馬が完全に自力で乳をくわえるまで優しく見守るしかないのです

やはりシーズンだ

町内の馬の飼養頭数は減っているとはいえやはりシーズンなんですね
今朝は朝の4時に当番獣医師から診療応援の電話が鳴りました
こんな時間に来る仕事はだいたい決まっている
あぁやっぱり・・・重挽馬の帝王切開・・・産道に手を入れたらシッポとお尻しか触ることが出来ないという、いわゆる臀位というやつですね
手術が終わったのが6時半
今回は全身麻酔法を改善して、以前より母馬のストレスを軽減でき、仔馬も無事に生きて出すことが出来ました
やはり何だかんだ一年に一度はこのシーズン、馬の帝王切開をやるもんです
でも終わったとき、仔馬が生きているのと、死んでいるのでは気分が全然違う、今日はとりあえず良かった・・・
昼間はさすがに眠かった、特に昼飯後の車の運転は瞼が重くてマイッタナー
今時期毎年思うことですが、熟睡したい!(笑)
寺山修司ではないけれど、地球をしばらく止めてくれ〜

馬の繁殖(3)

牛にはこれといって繁殖季節というものがなくて
一年中性周期が回っていて、発情が来ればいつでも交配可能なわけです、ちなみに人間もそう
ところが馬の場合は性周期が回りだすのは日照時間が長くなってくる頃(3月くらい)から夏至を過ぎた頃(7月くらい)までに限定されるのです
なぜなんでしょうね
その理由を考える上でヒントになるのは羊の繁殖季節なのです
羊の繁殖季節は馬のそれとは対照的に日が短くなる秋に性周期が回り始める、一見全く正反対に見えるのだけれど、じつは羊の妊娠期間は馬の約半分しかない、つまり、馬も羊も子供を産む季節がどちらも春なんですね
暖かで青い草が生え始める春に子供が生まれるような繁殖季節になっているというわけです
じゃあこんどは、なんで牛や人には繁殖季節が無いのか?という疑問が生まれます
その答えは・・・これは私の仮説に過ぎませんが・・・
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馬の繁殖(2)

馬の種付は、牛のように人工授精が普及していないので、いわゆる「本交」が主流であります
 
或る朝、牛の発情を見つけたら、その日のうちに凍結精液をストローで注入しておけば次の日にはだいたい排卵していて、仕事はとってもシステマチックにどんどん終わるわけです
 
しかし或る朝、馬の発情をみつけたらどうするか、その日のうちにすぐ種馬を呼んで種付けをするというわけにはいかないのです、馬の発情は短くても4〜5日は続きますし、しかも「本交」ですから大事な種馬に失礼(蹴飛ばしたり)があってはならないのです、まず「当て馬」でその馬の発情がどれぐらい本気なのかを判断しなければならない
そしてさらに獣医師を呼んで直腸検査によって卵巣を触診し、この発情を引き起こしている卵胞が排卵間近なのかどうかを判断しなければならないのです、そうしないと一頭の発情牝馬へ数日おきに何回も同じ種馬に射精させて種馬を疲れさせてしまうのです
牛に比べて馬の交配の仕事はこのようにとてもエモーショナルで情緒のある仕事なのです
 

馬の繁殖

馬の繁殖シーズンがこれからピークを迎えようとしています
日高や胆振の軽種馬の生産地では獣医師が休み無しで働いていることでしょう
私も学生のとき日高の某先生の車の助手席に乗せていただき毎朝5時から実習をしたことが懐かしく思い出されます
十勝地方では日高胆振ほど馬はいないので、休日を返上してまでは働きませんが、それでもこのシーズンは馬の仕事がグーンと増えて忙しくなってきます
馬の繁殖シーズンの前半は『分娩』であります
私の町での過去のデータでは馬の分娩頭数は4月がピークでした、そして分娩の時刻を調べてみると18:00〜翌朝6:00の間にだいたい80パーセント生まれている、夜当番が忙しくなるわけですよ・・・
馬の繁殖シーズンの後半は『種付け』であります
軽種馬は牛のように人工授精するのは認められていないし、道東に多い重挽馬でも人工授精はあまり普及していないのです、というかこれまた過去のデータでも出したとおり、色々な理由で、馬における人工授精はあまり受胎率がよろしくないんですよ
で、相変わらず馬の種付けといえば、種馬と牝馬を実際にくっつけて交配させるいわゆる『本交』が主流となっているのです
4月から5月をピークに6、7月まで続くこの馬の交配にまつわる四方山話・・・これを喋り始めると私、止まらなくなってたぶん夜が明けてしまうのではないかと思うのですが、今後少しずつ書きとめて行きたいと思っています

第一胃鼓腸症

鼓張1鼓張2牛の消化器疾患の主役は、第一胃から第四胃(LDA&RDA)に移ってしまった感がありますが、たまにはこういう伝統的な第一胃鼓腸症が発生しています。ただ原因に昔と今で違いがありまして、昔のようにマメ科牧草地に放牧して一気に起こる急性鼓腸はほとんどなく、配合飼料の持続的な多給からくる慢性鼓腸が多い。

内臓疲労

私の家から車で3分の幕別温泉パークホテル悠湯館へまた行ってきました、とにかく近くていいんですこれが
若い頃も、体が疲れたからといって温泉行ってましたが
ほんとに疲れが取れたのだかどうだか分らぬ内にまたビールを飲んだり遊んだりしてましたからはっきり温泉の効能なんてわからなかった
でも最近、つくづくいやぁ温泉はいいと思うようになった
温泉は体の疲れを取るというけれど
もう少し具体的に、どこの疲れが取れるのかというと
今日、はっきりと、それは内臓の疲れなんだと実感しましたよ
筋肉労働はそれほどしていなかった今日此の頃だけど
内臓労働!?の方はここ数日激しかったからなぁ
酒、タバコ、コーヒー、それに仕事の付き合いで気を使う神経疲労、睡眠不足・・・
それが溜まったときに琥珀色のモール温泉何度も出たり入ったりしていると、失われた内分泌機能がジワーッと復活してくるような良い気分になってくるのですよ
上がってからは水分だけとって寝てしまうのが一番いいみたいです
ビールやタバコを風呂上りにやるのは
せっかく復活した内分泌機能を汚してしまうような気がする

とりあえず

4/16に昔お世話になった人工授精師さんが亡くなり、葬式に参列。九州の出身で、日大を出て、北海道で授精師一筋に生きた人だった。酒と魚釣りをこよなく愛し、私も独身の頃良く一緒に釣りに連れて行ってもらった。葬式にはJA職員をはじめ、我々獣医師や地域の酪農家たちが大勢集まった。
私が死んだときもこんな感じだといいかな、と思いました。
昨日一昨日、酒タバコやりすぎ、体調不良にて
しばらく、とりあえず禁酒禁煙を宣言いたします。
何日続くかな・・・正月にこれをやったときは、14日間でした(笑)それを更新できるかな・・・
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