ヘルニア輪が指3本程度まで、であれば
外科手術をしなくても
圧定するだけで治ってしまうものである。
圧定方法もいろいろ試されている。
私もいろいろ試行錯誤、というよりは
日本全国、いろいろな先生方が
苦労して、より良い方法を考え出されているのを拝見し
ありがたく猿真似させてもらっている(笑)
今、私が採用している方法は
Tensoplast(テンソプラスト)
という、布製のバンデージを使用した方法。
丈夫で、粘着力が強く、通気性もあるようだ。
これをヘルニアの部分を中心に
ぐるぐると巻いて
ヘルニアを圧定すればよいだけ、なのだが・・・
肝心のヘルニア部分が
きちんと完納されていないと
ちょっとしたバンデージのズレなどで、失敗する事がある。
そこで、ひと工夫。
これは元同僚のK獣医師から教わった方法なのだが
体温計のキャップを、タコ足ウインナーのように切込みを入れて
写真のように、バンデージに貼り付け
この部分をまず先にヘルニアを完納させた部分へ押し当てる。
そうやって、ヘルニア部分をしっかりと固定・完納しておいてから
残りのバンデージを1本すべて使って
幅広く巻いてゆく。
ヘルニア部分を中心にして
最後肋骨付近から腰角前縁あたりまでまいておけば
ヘルニアがズレてテープの端からこんにちは、する事はないだろう。
あまり強く巻くと、子牛は苦しがって
体をひねったり、立てなくなったりするが
ちょっと強めかな、と思っても
子牛が平然としていれば大丈夫。
10日〜2週間
巻いておけば、小さなヘルニアはだいたい治っている。
いろいろな方法がある中で、現在の私のやり方を紹介してみた。
これをお読みの貴方は、どんな方法でやっていますか?