先週十勝でベスト8まで勝ち抜いたウチの息子達の新人チームは、その翌日の試合に負けてしまい、今年の全道大会への夢は絶たれてしまいました、後援会長として非常に悔しくて(笑)、しばらく仕事中でも負け試合の悔いの残るシーンが頭を離れませんでしたが、まぁねぇ、しょせん子供のやることですからー、怪我もなく終われてよかったということにしておきましょう・・・

そんなことで土曜日曜が暇になったのです、ヒマな時はやはり読書がいいですね

 「きよしこ」 重松 清  新潮社

重松清は1963年生まれ、私とほぼ同世代、さらに親近感が沸くのは彼が父親の仕事と家庭の事情で小学校、中学校と転校を繰り返したという所

私も小学校を2回、中学を1回変わっていて多感な時期を転校生で過ごしてきた、その転校生のせつない気持ちがこの「きよしこ」という重松の少年時代の自叙伝的な小説にふんだんに盛り込まれているのです、幼き日の私がこの小説の主人公とダブりにダブってしまって、もう私は、読んでいて胸がいっぱいになってきたのです

20代の頃私は、恥ずかしながら、転校生の自分を主人公とした小説のようなものを書いてみたいなぁと思っていました(笑)でもたいした文才もモチベーションも上がらぬまま悶々と俳句などでごまかしていたんですが(転校生をテーマにした俳句の連作は作ったことあったけどね)それがいま、重松の作品に出会ったことで、胸のつかえがおりたような気がしています

重松の小説の大きなテーマの一つは「家族」・・・2世代同居の大家族が減り、核家族化し、転勤転校、離婚再婚、があたりまえになって来た今、昔の文豪の作品には出てこない「家族」しかも、女親ではなく男親と息子という視点から見た「家族」は、今の私にとって「仕事」と同様の最大のテーマの双璧であります

 「それがほんとうに伝えたいことだったら・・・・・・伝わるよ、きっと」 (「きよしこ」より)

しばらく重松にはハマりそうだなぁ・・・