我々日本人の食卓に湯呑みとカップが混在しているという事実は

食文化が欧米化をしていること、と同時に

自分達の食文化も捨てずにしっかりと残っていることをも、示していると思われる。

食文化以外のものについても、同じような状態が見受けられる事も

前回の記事で少し述べたが

では

日本の畜産界ではどうなのだろう。

たとえば、酪農業界はどうだろう。

産業としての酪農はもともとが、江戸時代末期に欧米からやってきたものだから

そのほとんどが欧米的な発想、すなわち『カップ意識』(前記事参照)を内に秘めた生産形態である。

しかし、それから百数十年を経た今

酪農にも我々日本古来の発想、すなわち『湯呑み意識』(前記事参照)を内蔵した形態を持つ方法が見直されつつあるのではないかと思う。

具体的に言うと、たとえば

「放牧」と「フリーストール」を比較してみると

1) 形態

  において、「放牧」は「フリーストール」よりも、シンプル・・・ 

2) 機能

  において、「放牧」は「フリーストール」よりも、多機能・・・

3) 使用(飼養・搾乳)方法

  において、「放牧」は「フリーストール」よりも、熟練を要する・・・

どうでしょうか・・・?!

「湯呑み」と「カップ」との比較要点を、ただ単純に

かなり強引に当てはめてみただけから

異論反論が吹き出てきそうだけれど・・・

ただ、これからの酪農は

規模拡大をしていればよい、という時代ではないだろう。

家族酪農から企業酪農にすればよい、という時代でもなかろうと思う。

これからの自分の経営形態を、どうしてゆくかは

それぞれの酪農家の頭の中に描く将来像にかかっている。

日本全国の酪農家の皆さん!

あなたは、湯呑みで緑茶を飲むほうが好きですか?

それとも、カップでコーヒーを飲むほうが好きですか?

新しく牛舎を建てるときは

自分の性格や好みをよく解ってからやってくださいね。

「・・・はアァ?」

「何言ってんの?」

「はんかくさいこと聞くなっ!」

なんて

言われそうだねー。

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