DVC00113牛の下顎は、よく腫れる。

どういう理由かはっきりしないのだが

上顎が腫れることよりも

下顎が腫れることが多いようだ。

DVC00112私の経験で言うと、どうもそうなのである。

そして、その腫れの原因は

ほとんどが細菌感染である。

親牛では、骨組織に放線菌が感染する場合が多く

DVC00095腫れた部分はなかなか小さくならないのだが

仔牛では、一般的な化膿菌であることが多く

写真のように、まるで飴玉をしゃぶっているような腫れ方をする。

DVC00094穿刺をすると

クリーム色の化膿汁が取れてくる。

親牛の放線菌感染と違って

DVC00093単純な化膿巣なので

メスを使って切開し、排膿すれば

すぐ治ってしまう。

簡単な処置で終わるので

とくに詳しく調べようという気がなかなか起きないのだが

実際、感染は何処から来るのだろうか。

おそらく、下顎の臼歯の間から化膿菌が進入して感染するのではないか

と、私は勝手に思っていて、そこからは先は思考停止である(苦笑)

たとえば、馬では

下顎がこういう腫れ方をするのを、私は見た記憶が無い。

こういう下顎の細菌感染による腫脹は

牛のような反芻類に多いのかもしれない。

反芻類ほど、下顎をよく使う動物を、ほかに知らない。

反芻類はきっと、下顎を酷使しているのだろう。

それで、下顎の故障が多く、細菌感染しやすい

なんていう理屈は、成り立たないものだろうか?

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