稟告は
「去勢したはずなのに、行動がうるさい。」
というもの。
「どうも、去勢がうまくいってなかったらしい。」
この牧場は、自分でバルザック法による去勢をしている。
バルザック法というのは
大きな鉗子で陰嚢の付け根を挟み
精索を挫滅させて、精巣を養う血流を止めて
精巣をしだいに壊死・萎縮させる去勢法である。
非常に簡単な方法なのだが
施術した直後には
精索がちゃんと挫滅しているかどうかの確認ができない
という欠点がある。
中途半端に精巣が生き延びて
後々になって、雄の行動が活発になって
去勢がうまく行っていなかった事が解ることがあるのだ。
今回はまさにそのパターンだった。
こういうときの精巣は
変に癒着していたり、腹腔に残留していたりして
摘出するのが、なかなか厄介な事が多い。
しかし
今回の残留精巣は
単に、バルザック鉗子による挫滅が不十分だっただけで
小さな残留精巣が、外からの触診でも確認でき
しかもその精巣は癒着も無く、陰嚢内で遊走性が残っていたので
摘出が簡単だった。
念のため、手術室に引きつけて
仰臥で保定して、精巣の位置を確認し
その小さな精巣を、陰嚢の中まで誘導する。
できるだけ陰嚢の先端まで寄せておいて
そこで切開して精巣を露出する事ができた。
こうなったら、もう
普通の去勢とほとんど変わる事はない。
精巣をさらに、露出させて精索を確認し
その精索に
「楽チン・フック」をかける。
すなわち、ニコイチ捻転法である。
フックをぐるぐるぐると回して
残留精巣の摘出に成功♪
「楽チン・フック」によるニコイチ捻転法は
こんな残留精巣の摘出手術の場合でも
そのメリットを
十分に生かす事ができるのだ。
農業・畜産 ブログランキングへ
「去勢したはずなのに、行動がうるさい。」
というもの。
「どうも、去勢がうまくいってなかったらしい。」
この牧場は、自分でバルザック法による去勢をしている。
バルザック法というのは
大きな鉗子で陰嚢の付け根を挟み
精索を挫滅させて、精巣を養う血流を止めて
精巣をしだいに壊死・萎縮させる去勢法である。
非常に簡単な方法なのだが
施術した直後には
精索がちゃんと挫滅しているかどうかの確認ができない
という欠点がある。
中途半端に精巣が生き延びて
後々になって、雄の行動が活発になって
去勢がうまく行っていなかった事が解ることがあるのだ。
今回はまさにそのパターンだった。
こういうときの精巣は
変に癒着していたり、腹腔に残留していたりして
摘出するのが、なかなか厄介な事が多い。
しかし
今回の残留精巣は
単に、バルザック鉗子による挫滅が不十分だっただけで
小さな残留精巣が、外からの触診でも確認でき
しかもその精巣は癒着も無く、陰嚢内で遊走性が残っていたので
摘出が簡単だった。
念のため、手術室に引きつけて
仰臥で保定して、精巣の位置を確認し
その小さな精巣を、陰嚢の中まで誘導する。
できるだけ陰嚢の先端まで寄せておいて
そこで切開して精巣を露出する事ができた。
こうなったら、もう
普通の去勢とほとんど変わる事はない。
精巣をさらに、露出させて精索を確認し
その精索に
「楽チン・フック」をかける。
すなわち、ニコイチ捻転法である。
フックをぐるぐるぐると回して
残留精巣の摘出に成功♪
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こんな残留精巣の摘出手術の場合でも
そのメリットを
十分に生かす事ができるのだ。
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腹腔陰睾になっていたりすると相当面倒そうです。
馬のHenderson式去勢の経験では、鼠径部陰睾の症例で出血が多かった経験をしています。精索が短くて捻れ代が充分ではなかったからだろうと考え、陰睾気味の馬ではHenderson式去勢はやらないようにしています。