見渡す限りの広い大空が自慢の十勝平野。

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そんな十勝平野の、快晴無風の日の朝などには

熱気球がゆったりと空に浮かんでいることがある。

職場へ向かう途中見上げた空に、熱気球を見つけて

その優雅さに魅せられることもしばしばで

こんな日に、熱気球から眺める十勝平野は

さぞ美しいものだろうなぁなどと

羨ましく思ったりする。

imageだいぶ前のことだが

ある晴れた日の朝

私が出勤しようと家を出た直後

我が家のすぐ上空を

そんな熱気球のひとつが通過したことがあった。

それも、かなりの低空で

乗っている人が見えるくらいの距離だった。

上の写真はその時のもの。

うまく撮れたと思って喜んでいたら

突然

「ブォッ、ブウオォッ・・・」

というガスバーナーの大きな音とともに

籠の上に紅い炎が上がるのを見た。

熱気球はそれをしばらく繰り返しつつ上昇していった。

なかなかすさまじい音がするのである。

「さっきの音、何?地震?」

しばらくたって

家で家事をしていた妻からメールが来た。

私はすかさず、この写真を送ったのだった(笑)

また、別の日

十勝川沿いの◆農場の繁殖検診に向かう途中で

同じような熱気球が浮かんでいるのを見た。

◆さん宅に着いて、仕事を始めようとしたら

「いやぁもう、熱気球で、牛がみんなびっくりしちゃって、大変なことになってんですよ。」

「あの、さっき通ったやつかい。」

「そう、いつもすぐ連動スタンチョンに入る奴が、ぜんぜん入んない・・・」

「みんなあっちの方、向いてるね。」

「もう見えなくなったのに、まだあっちの方ばかり見て、えらい興奮してんですよ。」

「牛にはまだ音が良く聞こえてるんだろうか。」

「きっとそうですよ。この騒ぎ方は尋常じゃないっすよ(苦笑)・・・」

熱気球を見てから、5分以上は経っているのに

牛たちの興奮は収まってはおらず

熱気球が去って行った方の空を、いつまでも見ているのだった。

優雅な風物に見える十勝の熱気球も

牛たちにとっては、とんでもないモンスターに見えたのだろう。

しかも、それが、人でも驚くようなゴウ音と

真っ赤な炎を吐きながら

頭上を通り過ぎてゆくのだから

image気の弱い牛たちは、恐怖におののくに違いない。

さらに、人よりもずっと聴覚の鋭い牛たちには

そんな、恐怖のモンスターの鳴き声が

遠く消えて見えなくなった後でも

しばらくの間、ずっと

繰り返し繰り返し

聞こえていたに違いない。

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左の写真の道具を使う


「牛のニコイチ捻転去勢法」

の動画を撮りました

写真をクリックして

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