我が町内で飼養されている重種の繁殖牝馬の、

IMG_5514今年のお産も、

とうとう残す所あと1頭 となった。

かつては毎年100頭近く生まれていた仔馬も、

今では20頭を割ってしまった。

さみしい限りの状況だが、

せめてその仔馬たちの全てが、

無事に生まれてほしい。

今年は今のところ、全頭無事に生まれている。

しかし、気がかりなのは

この最後の1頭の

分娩予定日は5月の24日だということだ。

今日は6月11日だから

もう予定日から18日も遅れていることになる。

馬の分娩が、予定日から大きくずれるのはよくある事で

私も過去にそれに関する記事を書いたことがある。

しかし、よくある事と言いながら

その理由は未だによくわかっていない。

よくわかっていないから

予想ができなくて苦労をする。

苦労をしながら、みんないろいろ考える。

そして

馬の分娩遅延の理由には色々な俗説が生まれる。

例えば

(1)交配時の排卵遅延説・・・

最終交配日から排卵が大きくずれて、そのまま分娩も遅れるという説だ。

しかし、排卵は遅れてもせいぜい1週間が限度だろうし

分娩の遅延は説明できても、分娩が予定より早まる事は説明できない。

(2)個体差説・・・

妊娠期間が先天的に長い個体がいるという説。

これは、調べればそういう傾向を持つ個体が見つかるかもしれない。

逆に妊娠期間の短い個体も見つかるかもしれない。

しかし、本気で調べたデーターにはお目にかかっていない。

(3)栄養説・・・

妊娠中に摂取した栄養(エネルギー)が少ないと、分娩が遅れるという説。

母馬の栄養ばかりではなく、胎児の成長にも影響している事は推測できる。

この説はまるで、桜の開花予想に積算気温が関係しているという説に似ている。

高栄養の馬群は分娩が予定より早く

低栄養の馬群は分娩が予定より遅れる

あるいは

なんらかの理由で長期間採食量が落ちている個体は

分娩が予定より遅れる傾向がある

というのは、私の過去の経験を振り返っても

その傾向は、無くは無い・・・ような気もするのである。

しかし、これも本気で調べたデーターにはお目にかかってはいない。

他にも、どんな俗説があるのか

興味深い所ではある。

ともあれ、今はわが町の

残りあと1頭となった重種牝馬のお産が

無事に終わってくれる事を

祈るのみである。


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