台風10号は十勝地方に大きな爪痕を残し、
1週間近く経った現在でも、
行方不明者が見つからず、
交通機関は寸断されたままで、
大変な事態が続いている。
それでも私の身の回りは、
幸いにも甚大な被害は至らず、
普段の生活を送ることができている。
そんな、特大の嵐が十勝地方にやってくる頃の
8月末から9月初めにかけての数日間に
我が診療地区の牛達に
子宮脱が3頭も発生した。
そのうちの1頭は、私が遭遇した。
朝の往診を振り分け
獣医師達が皆準備を終えて出発し始めた頃
「今朝産んだ牛の子宮が出てきた!」
という電話が酪農家の▼さんから掛かってきた。
それが、たまたま私の回る予定の地区だったので
私が ▼さんに行くことになった。
子宮脱星の大魔王は
私のことをなかなか解放してくれないようだ・・・
とりあえず牛舎に行くと
産んだ後で、子宮の脱出した牛が座っていた。
最近私はこういう場合
すぐに子宮脱整復に取り掛からず
血液を採取して
カルシウム剤500mlを1本投与することにしている。
そうしながら、お湯や板や踏み台やらの
整復の準備を飼主さんにしてもらいながら
牛の状態をよく観察する。
カルシウム剤を打ち終わってから
おもむろにカッパを着て手袋を履いて
自分の整復準備に取り掛かる。
このブログで何度も繰り返し書いている通り
子宮脱になっている牛は
私の調べている限りでは
全ての牛で血中カルシウム濃度が低くなっている。
今回もそれを予想し
まずは牛の全身症状を改善してから
牛を吊起して起立させて
その後、子宮の整復に取り掛かった。
子宮は意外に簡単に
腹腔へ納めることができた。
子宮内感染を抑えるために抗生物質を投与し
整復した後は怒責による再脱出を予防するために
ビューナー針と包帯を用いて
外陰部の巾着縫合をした。
翌日
血液検査の結果かが送られてきた。
血中Ca濃度は
5.0 mg/dl
予想通りの低値だった。
8月末の
大きな台風がやってくる頃の
およそ1週間くらいの間に
立て続けに3頭
我が診療地区の牛が子宮脱を起こした。
子宮脱の発生要因として
低カルシウム血症もさることながら
台風の接近
あるいは低気圧の接近も
その要因として考えられる
と感じている獣医師は
きっと
私ばかりではないだろうと思う。
皆さんのところの牛達は
いかがでしたか?
左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
ご覧いただけます。
1週間近く経った現在でも、
行方不明者が見つからず、
交通機関は寸断されたままで、
大変な事態が続いている。
それでも私の身の回りは、
幸いにも甚大な被害は至らず、
普段の生活を送ることができている。
そんな、特大の嵐が十勝地方にやってくる頃の
8月末から9月初めにかけての数日間に
我が診療地区の牛達に
子宮脱が3頭も発生した。
そのうちの1頭は、私が遭遇した。
朝の往診を振り分け
獣医師達が皆準備を終えて出発し始めた頃
「今朝産んだ牛の子宮が出てきた!」
という電話が酪農家の▼さんから掛かってきた。
それが、たまたま私の回る予定の地区だったので
私が ▼さんに行くことになった。
子宮脱星の大魔王は
私のことをなかなか解放してくれないようだ・・・
とりあえず牛舎に行くと
産んだ後で、子宮の脱出した牛が座っていた。
最近私はこういう場合
すぐに子宮脱整復に取り掛からず
血液を採取して
カルシウム剤500mlを1本投与することにしている。
そうしながら、お湯や板や踏み台やらの
整復の準備を飼主さんにしてもらいながら
牛の状態をよく観察する。
カルシウム剤を打ち終わってから
おもむろにカッパを着て手袋を履いて
自分の整復準備に取り掛かる。
このブログで何度も繰り返し書いている通り
子宮脱になっている牛は
私の調べている限りでは
全ての牛で血中カルシウム濃度が低くなっている。
今回もそれを予想し
まずは牛の全身症状を改善してから
牛を吊起して起立させて
その後、子宮の整復に取り掛かった。
子宮は意外に簡単に
腹腔へ納めることができた。
子宮内感染を抑えるために抗生物質を投与し
整復した後は怒責による再脱出を予防するために
ビューナー針と包帯を用いて
外陰部の巾着縫合をした。
翌日
血液検査の結果かが送られてきた。
血中Ca濃度は
5.0 mg/dl
予想通りの低値だった。
8月末の
大きな台風がやってくる頃の
およそ1週間くらいの間に
立て続けに3頭
我が診療地区の牛が子宮脱を起こした。
子宮脱の発生要因として
低カルシウム血症もさることながら
台風の接近
あるいは低気圧の接近も
その要因として考えられる
と感じている獣医師は
きっと
私ばかりではないだろうと思う。
皆さんのところの牛達は
いかがでしたか?
左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
ご覧いただけます。
子宮脱は、乳牛に多いのでしょうか?肉牛は、どうでしょうか。
低カルシウム血症も、乳牛に多いのでしょうか?出産と同時に、たくさん泌乳するからでしょうか。。
産乳能と何か関連性あるのかな、と思っての質問です。