声を荒げない 蹴飛ばさない 叩かない
フォークやスコップ等を持たない
観察が大事
人も牛も 同じ 生きもの
飼い主がしたくない されたくない事は
牛もされたくない
牛が喜ぶことは人も嬉しい それだけ
声かけが何よりも大事
生まれた瞬間から 声かけ」

これは、前々回の記事で、

うしらぶさんという酪農家の方から寄せられたコメントで、

あるベテランの70歳を過ぎた酪農家の言葉である。

この言葉はさらに続いて、

アニマルウェルフェア(家畜福祉、動物福祉)
動物の中には人間も入るんだもんね?
で、俺はね
酪農家のウェルフェア
やらなきゃいけないと思うよ。
やはり、酪農家が健全でなきゃ
健全な牛なんて
飼えるわけないのさ、うん。
この酪農家の健全性については
誰も問わないもんね。
規模拡大して、牛乳を沢山搾れって
税金使ったり、地域あげてやってるけど
やはり
酪農家の健全性を
どう皆で作り上げていくか?
で、どんなに頑張ったってね
人間が健全でなかったら
動物(牛)健全でなくなる。
じゃあ
酪農家の健全を
どうしたらいいか?」


前半の部分は

それぞれの農場で

いろいろな事情があるから

そっくりそのまま真似をすれば良いというものではないけれど

基本的な事として

「声かけが何よりも大事」

というのは

我々人間同士の付き合いもそうであり

核心をついていると思う。

さらに後半の部分で

「酪農家が健全でなきゃ、健全な牛なんて飼えるわけないのさ」

という言葉は

今とても必要なことを見抜いていると思った。

このベテランの酪農家さんの言葉をもって

乳牛のアニマルウェルフェア(動物福祉)についての話は

そろそろ終わりにしたいと思う。

ところが・・・

また、ところが、だ・・・

そんな矢先に

またまた新聞に

聞き逃すことのできない記事が出ていた。

乳用牛を生きたまま輸入するのに

補助金が出る

という話である。

輸入の相手国はオーストラリアだそうだ。

どういうことかというと

IMG_1008我が国の乳用牛の数が減り

乳用牛の値段が高くなってしまったから

外国から安い乳用牛を

輸入して

それを賄うというのだ。

こういう事をしたら

国内の

乳用牛を生産し

販売している酪農家の

個体販売の利益が

オーストラリアの酪農家に奪われてしまうことになる。

さらに

オーストラリアの牛の価格に引っ張られて

我が国の牛の市場価格が大幅に下がることが予想される。

いま

国内で乳用牛の個体販売で利益を得ているのは

多くが中小規模の

地道に子牛から乳牛を育てている酪農家である。

これに対して

子牛を育てることを放棄して

乳用牛を他所から買って

ただ搾っているだけの農場は

多くが大規模な酪農場である。

この新聞記事の内容は

売り手である中小規模の個体販売農家を苦しめ

買い手である大規模の搾乳しかしない農場を助ける

という政策のように見える。

外国で生まれ育った値段の安い乳用牛が

まるで奴隷のように

日本の大規模酪農場へ

次々と導入される。

日本の中小酪農家の

乳用牛の生産意欲はどんどん低下する。

その先には

日本の酪農全体が

乳用牛を外国から買わなくては生きてゆけない

巨大なギガファーム化してゆく

そんな姿も見えてくる。

こんなことを続けていれば

我が国の

「健全な酪農家」

どんどん減ってゆくだろう。

そして

我が国の

「健康な牛」

ますます減ってゆくだろう。


(この記事、もうちょっと続く・・・)


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