乳用雌牛(主にホルスタインの雌)の飼養頭数は、

この5〜6年の間に、

本州では7万頭も、北海道でも3万5千頭も、

減ってしまった。

それなのに、

今後ますますの「生乳生産拡大 」を目標に掲げている酪農行政の考え方に、

酪農の現場の片隅で働いている私は、

強い違和感を覚える。 

乳用雌牛(ホルスタインの雌)が、

なぜ、こんなに減ってしまったのか?

その理由をまともに検証もせずに、

「生乳生産拡大」という言葉を安易に吐くこと自体が、

信じられないのである。

乳用雌牛(ホルスタインの雌)が減ってしまったのは、

自らが推進してきた酪農行政にこそ、

その原因があるということに、

全く気づいていないような発言は、

まことに腹立たしいものがある。

ではまた、

そんな腹立たしい気持ちを我慢して、

例の冊子の「乳検データー」を解説する無責任氏の言葉を引いてみたい。

IMG_1441無責任氏は

課題4「個体価格も高くなっている」

として

「乳用牛の頭数が少なくなってきたため、最近は初生、育成、初妊、経産牛全てにおいて非常に
高騰してきており、いわゆる酪農バブルと呼ばれる状況にあります。特に、ただちに生乳生産に結びつく初妊牛などは史上初めて70万円を超えるという異常な状況となっています。」


などと言っている。

(今はもうそれ以上に初妊牛は高騰し、腹が和牛ETならば、軽く100万円を超えていますね)

そして、次が

聞き捨てならない問題発言・・・

「この結果、新規に個体を導入している農家は、メガファームやギガファームなどの大規模農家が中心となっており、家族経営の中では、新たに個体を導入することは、価格面から大きな支障が出ています。このため、自家生産でしっかり乳用後継牛を確保する対策が必要です。」

何とも変な文脈でわかりづらい文章だ。

この一文はおそらく

上の方から何度も訂正がかかって

訳のわからない文章になってしまったものと想像する。

「この結果」とは何の結果なのだろうか?

きっと、乳用後継牛が高騰した結果、という事にしたいのだろう。

(本当は、結果ではなく、原因なのに)

で、無責任氏はこう続けている。

「この結果、・・・」

(本当は、結果ではなく、原因でしょうに)

今は、そういう乳用後継牛が

高騰してしまっている状況の中で

目標とする「生乳生産拡大」のために

「我々酪農政策の担当者が推奨する

大規模経営のメガフアームやギガフアームが

それらの乳用後継牛を買わなくてはなりませんから

家族経営の皆さんは

後継牛を買うのは価格が高くて大変だと思いますから

後継牛を買うのはメガファームやギガフアームに譲って

家族経営の皆さんは

自家生産でしっかり乳用後継牛を確保してください。」

という風に読むことができる。

何という身勝手な考え方だろう。

家族経営の酪農家が

メガファームやギガファームの後継牛の生産を

一方的に担わされているような

そんな物の言い方である。

何という身勝手な考え方だろう。

無責任氏たちが奨励してきた大規模経営の

メガフアームやギガファームが

自分で後継牛を育てることを最初から放棄して

ハナから後継牛の育成をすることなど考えない経営で

自家育成を一切せず

ただ乳を搾る牛を確保するために

他所で育成した牛を買いあさっているからこそ

乳用牛の価格高騰が起こっているのではないか。

(価格の高騰は、アナタたちが進めてきた酪農の大規模化が原因で起こっているのでしょう)

それを棚に上げて

家族経営の酪農家に向かって

「自家生産でしっかり乳用後継牛を確保する対策が必要です。」

などと、ツラっとして

よくもまぁ言えたものだと思う。

ここもまた

無責任氏の無責任たる所以であろう。

酪農の大規模化によって

乳用後継牛が不足し

価格が高騰しているのである。


無責任氏が無知なのか

あるいは

知っているのに言わないのか

触れることを避けている

そういう今の酪農の現状を

私は毎日毎日

身に沁みて味わいながら仕事をしている。

次回はその具体的内容を

「乳検データー」から

もう少し読み取ってみたいと思う。


(この記事続く)



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