非常に興味深い「乳検データー」と、

非常に腹立たしい無責任氏の解説文を、

複雑な気持ちで読んで来た今回の記事も、

やっと「課題編」が終了し、

ここから「技術編」ということになる。

しかし

その「技術編」の内容をざっと見ると

これといって新しいものはなく

無責任氏が自分自身が体験しているものでもなく

おそらく

ベストパフォーマンス会議に出席した人の中の

いわゆる有識者や技術者の先生方が言ったであろう事を

無責任氏が、右から左に羅列して、

ただ単に継ぎ接ぎしたような

まるでまとまりのない代物なので

読む気が全く薄れてしまうのだった。

そんな萎えそうな気持ちを奮い立たせながら、

あえて、続きを我慢して読み進めば・・・

無責任氏曰く

「北海道における課題が見えてきましたね。」

「そこで、どのように乳用後継牛を作出し、出生時の事故を減らしながら、長命連産が可能となるよう効果的に飼養・管理していくかが重要なポイントになります。」

(そんな事はもう言われなくてもわかっています)

「そのための課題発見と検証に必要となる有効なツールや活用方法などもお伝えします。」

(そこ、ですか??)

IMG_1450そして、無責任氏は

「死なせない」

「長持ちさせる」

「増やす」

「死廃牛を減らす」

「除籍牛をを減らす」

「初産月齢分娩間隔の短縮」

という言葉に全て(!)マークをつけて

この6つの技術の目的を強調しているが

それぞれの「技術編」の項目での具体的内容は

先ほど言ったように

会議で出された先生方の発言を

パッチワーク的に継ぎ接ぎしただけの

非常に薄っぺらい内容になっているので

あえて私がここで、検討するほどの価値は乏しいのだが

ひとつだけ

突っ込んでおきたいデーターがあった。

IMG_1463それは

子牛の死産率についてのデーターである。

「飼養形態の違いにおける死産率と双子率」

という表が示されていて

無責任氏は

「飼養形態別に年間を通して変更がない酪農家について、繋ぎ、フリーストール、放牧、ロボットの4つに分類しました。」

などと、まるで自分がデーターを作ったような言い回しで語り、つづけて

「その結果、死産率は放牧酪農家(250戸)が5.4%となり、繋ぎ(2676戸)5.9%、フリーストール(908戸)6.7%、ロボット(56戸)6.4%と比べ低くなりました(表)。」

と書いている、さらに

「牛は放牧するとおよそ4万回噛みながら一日4km歩行する生き物です。本来このような動きで代謝を良くしているのです。」

などと、どこかの論文から取ってきたような知識を付け足している。

それがこの表である

IMG_1464





よく見ると

放牧の死産率を赤字で強調している。

このデーターは

本当に無責任氏が自分で

乳検データーから拾って調べたものなのだろうか?

その真偽は定かではない。

この4つの飼養形態の項目の分け方も

細かいことを言えば

例えば、繋ぎ飼いでも

牛を出しているのか繋ぎっぱなしなのか

などの詳細が、よくわからない部分が多々あるけれど

そう言うことには目を瞑って

子牛の死産率を

飼養形態別で調べたデーター

というのは

なかなか興味深いものが有るように

私には思える。

このデーターによれば

牛の死産率は

放牧の酪農家が最も低く

フリーストールの酪農家が最も高い

ということになる。

無責任氏は、「放牧の死産率5.4%」を

わざわざ赤い字で強調している。

これを読んでいる皆さんはどうお思いだろうか?

私が、無責任氏に突っ込みたくなるところは

あなたたち酪農行政は我々関係者に

放牧が最も良いと言いたいのですか?

ということである。

このページの表をどう見ても

死産を減らすためには放牧が最もよく

放牧を薦めていると読むことができる。

ところが

IMG_1484この冊子の別のページには

畜産クラスター計画との連携を強く薦めている箇所があり

その内容は、飼養規模の拡大、飼養管理の改善、という言葉があり

無責任氏は、「飼養規模の拡大」という言葉を

わざわざ太い字で強調している。

(この冊子はもともとは、規模拡大を薦めている冊子のはず)

これは一体どういうことだろう。

大規模酪農といえば

その飼養形態の大半はフリーストールである。

フリーストールが大規模酪農の代名詞のようなものである。

その死産率は最悪であるというデーターが示されているのである。

毎日酪農家回って仕事をしている私は

放牧酪農家と

大規模酪農家は

その目指すものは全く違うという印象を持っている。

牛の健康を重視し乳量にはこだわらない放牧酪農

乳量を重視して牛の健康は二の次にする大規模酪農とでは

考え方が全く逆であると言って良いだろう。

しかし

無責任氏は

一つの冊子の中で

あるページでは放牧を薦めて

別のページでは規模拡大を薦める

ということを平気でやっている。

(本当はどっちなのですか)

一つの冊子の中で

真逆の考え方を薦めて

それを平然と併記し

全く自覚していないように見える。

この冊子の無責任氏の

無責任たる理由が

はっきりと見えてくるではないか。

結局つまるところ

この冊子には

酪農行政のピジョンもポリシーも何も無く

ただ予算があるだけで

それを消化するために作られたものと想像する。

データー自体は面白いので

我慢して読んできた冊子であるが

さすがにもう

馬鹿馬鹿しくなってきた。

そろそろこの冊子から離れ

普段の仕事に戻ろうと思う。


(このシリーズ記事、終わりにします)


人気ブログランキング


IMG_2775
左の写真の道具を使う


「牛のニコイチ捻転去勢法」

の動画をYouTubeにアップしています。

ここを→クリックして

 
 見ることが出来ます。