「子牛の腹が、また張ってきた・・・」

家畜商の〆さんの父さんからの電話だった。

「昨日の朝にも診てもらって、おさまってたんだけども・・・」

「わかりました。」 

カルテを見ると、

昨日の朝に初診された急性鼓腸症だった。 

その時は、

経口カテーテルで第1胃内のガスを抜き、

生菌製剤と胃腸薬を投与してあった。

「それで1回おさまって、もう治ったと思って、昨日の晩、配合飼料やったんだよな・・・」 

IMG_2162「あーそう」

「そして今朝餌やりに来てみたら、またこんなに腹張って・・・」

「なるほど」

私は、子牛用のカテーテルと

子牛用のオーラルクロスを

BlogPaint診療車から取り出して

子牛の第1胃に溜まったフリーガスを

カテーテルから排泄し始めた。

「あ、臭え・・・」

「でも、このくらいのガスなら普通だよ」

BlogPaint私と〆さんの父さんとで

この子牛の腹部を左右から挟んで

強く押すと

カテーテルから吹き出す

透明のガスがまた勢いを増した。

IMG_2165カテーテルの先端をバケツのお湯に浸すと

その吹き出す勢いが良く見えた。

勢いがなくなるまで押し続け

その先端に

漏斗を取り付け

今度は薬剤投与となる。

生菌製剤でもよかったのだが

ここはもう少し刺激が強くて

IMG_2166薬効の幅の広い

中森獣医散「Z」を選択。

薬品名にいつのまにか「Z」が付いて

その効果が一段とパワーアップしたような気がするが

それは気のせいかもしれない(笑)

IMG_2167ともあれ、こういう場合は

子牛の第1胃の微生物叢の状態が

まだ不安定で

一部の微生物による異常な発酵が起こっているので

それを鎮める効果のある薬剤を投与しておくのが良い。

投与を終えて

カテーテルを引き抜き

〆さんの父さんに

配合飼料はしばらく与えないよう指示して

帰路についた。

その

翌日の

今度は夕方に

また〆さんの父さんから電話がかかってきた。

「いやー、またあの子牛の腹が張ってきて・・・」

「あらら」

「まちがって配合飼料を嫁さんがやっちゃって・・・」

「あらら(笑)」

私はまた再び

〆さん宅へ往診し

昨日の朝と全く同じ内容の診療を

繰り返し施して

帰路についた。


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左の写真の道具を使う


「牛のニコイチ捻転去勢法」

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