「先生、去年骨折したあの牛なんだけど・・・」
⌘牧場の妊娠鑑定をしていたら、
息子さんがそう言い出した。
「なんだか少し足が曲がってきたみたいなんですよね・・・」
去年の6月末に、
15ヶ月齢の育成ホルスタインが、
右の中足骨を骨折して、
キャストによる外固定の治療を施し、
治癒した症例を、
ブログの記事にしたのだが、
その牛の事だった。
「曲がってきたの?」
「なんとなく最近そう見えるんですよね・・・」
「右の後足だったよね、骨折は治っているはずだけど。」
「そうなんですけどねー、種付けして妊娠して、そろそろ売りたいんですけど・・・」
「足が曲がってたら売り物としては、買い叩かれるか。」
「ええ、まぁそれは市場に出すときに言うからいいんですけど・・・」
「どんな感じ?、今その牛どこにいるの?」
「そこの隣の仕切りの中に居ますよ・・・」
私は⌘さんの息子の指差す方へ向かって
右後肢の中足骨部分に注目した。
「あれからもう9ヶ月か、大きくなったねぇ。」
「はい、右後肢のところ、わかりますか?・・・」
「・・・曲がってる?」
「後ろから見ると、なんとなく凹脚になってません?・・・」
「・・・あー、そう言われてみればそーかなー。」
私はこの牛の骨折の部位が
どこだったかを思い出せずに居た。
事務所に帰ってから
この牛のことを書いたブログの記事
を見直してみた。
骨折部位は
右の中足骨の近位だった。
⌘牧場の息子さんが
「なんとなく凹脚になってきた・・・」
と言ったのは
きっとこの骨折部位から遠位の中心軸に
内側方向へわずかな角度がついてしまったことで
飛節から下が成長するにつれて
だんだんと凹脚が目立つようになったのではないか
と思われた。
牛は元気でピンピンしているし
きっと普通の搾乳牛として育ってくれると思うが
市場に出る・・・
と言うことになると
目敏い買い手から
アラを探されて
買い叩かれることは
間違いないだろう。
私としては
あの牛の骨折が治って
ここまで大きくなってくれたことが
嬉しかったが
完全に現役復帰となるためには
なかなか色々なハードルがあるものだと思った。
左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
見ることが出来ます。
⌘牧場の妊娠鑑定をしていたら、
息子さんがそう言い出した。
「なんだか少し足が曲がってきたみたいなんですよね・・・」
去年の6月末に、
15ヶ月齢の育成ホルスタインが、
右の中足骨を骨折して、
キャストによる外固定の治療を施し、
治癒した症例を、
ブログの記事にしたのだが、
その牛の事だった。
「曲がってきたの?」
「なんとなく最近そう見えるんですよね・・・」
「右の後足だったよね、骨折は治っているはずだけど。」
「そうなんですけどねー、種付けして妊娠して、そろそろ売りたいんですけど・・・」
「足が曲がってたら売り物としては、買い叩かれるか。」
「ええ、まぁそれは市場に出すときに言うからいいんですけど・・・」
「どんな感じ?、今その牛どこにいるの?」
「そこの隣の仕切りの中に居ますよ・・・」
私は⌘さんの息子の指差す方へ向かって
右後肢の中足骨部分に注目した。
「あれからもう9ヶ月か、大きくなったねぇ。」
「はい、右後肢のところ、わかりますか?・・・」
「・・・曲がってる?」
「後ろから見ると、なんとなく凹脚になってません?・・・」
「・・・あー、そう言われてみればそーかなー。」
私はこの牛の骨折の部位が
どこだったかを思い出せずに居た。
事務所に帰ってから
この牛のことを書いたブログの記事
を見直してみた。
骨折部位は
右の中足骨の近位だった。
⌘牧場の息子さんが
「なんとなく凹脚になってきた・・・」
と言ったのは
きっとこの骨折部位から遠位の中心軸に
内側方向へわずかな角度がついてしまったことで
飛節から下が成長するにつれて
だんだんと凹脚が目立つようになったのではないか
と思われた。
牛は元気でピンピンしているし
きっと普通の搾乳牛として育ってくれると思うが
市場に出る・・・
と言うことになると
目敏い買い手から
アラを探されて
買い叩かれることは
間違いないだろう。
私としては
あの牛の骨折が治って
ここまで大きくなってくれたことが
嬉しかったが
完全に現役復帰となるためには
なかなか色々なハードルがあるものだと思った。
左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
見ることが出来ます。
少し安い見返り美人、ってことでしょか?ある意味、注目の人気個体ってことですね。今度はよりよい治療を、という飼い主さんの期待に応えて、ますますがんばってほしいです。