先日の往診の1軒目の、

沢沿いにあるЖさんの仔牛を診終わって、

2件目の高台にあるЧ牧場へ向かおうというとき、

ふと、

冬の間は通れなかった近道を行ってみようという考えが浮かんだ。

積雪期にЖさんからЧさんへ行くには、

登ってきた谷沿いの道を引き返して、

また別の谷沿いの道を登って行かなければならないのだが、

雪が解けて暖かくなったここ数日ならば、

沢に下りないで尾根づたいに行く道が使えるようになっているはずだ。

私はハンドルを山道のほうに切り

尾根づたいにЧ牧場へと向かい始めた。

途中いくつかのぬかるんだところは有るものの

道路をふさぐような残雪は全く無かった。

視界のよい場所へ出る少し前に

かなり深いぬかるみと轍が有った。

思ったよりスピードが出ていた私の車は

そこへ普通の速度で進入

・・・ガクン!・・・

前輪がわだちに入ってしまった。

あわててブレーキを踏んで停車。

これ以上前進したら立ち往生するのがわかったので

ギアをバックに入れて慎重に後進して

この場所から退散しようとしたその時

・・・ガクン!・・・

後輪も轍に入り込んでしまった。

アクセルをいくら踏んでも

シフトギアを変えていくら動かしても

車輪は空回りするばかりとなった。

・・・やってしまった・・・

918C0352-EF6F-4FD4-8121-584CEBBB39FF私はポケットの携帯を取り

「すぐ上の道で、ハマって動けなくなっちゃったんだけど・・・助けに来てくれる?」

私は1件目のЖさんの息子に、救助を要請した。

しばらくすると

Жさんの息子がトラクターで助けに来てくれた。

D413BE3C-D7F5-4BFB-AB96-0970F1F3C6CFワイヤーをかけて牽引。

診療車はめでたく

ぬかるみから脱出することができた。

「いやーどうも、ありがとう。行けると思ったんだけど・・・甘かった・・・」

8A7476AC-AA09-455C-868F-2ED6EE7D27DB「安田さん、この道はまだ駄目ですよ(笑)」

「申し訳ない・・・」

その後

沢伝いの道に戻って

Ч牧場へ着いて診療をしていると

Жさんからケータイに電話がかかってきた。

点滴中のЖさんの仔牛の

針が抜けてしまったという。

Ч牧場での仕事を終えて

再びЖさんに戻り

子牛の点滴の留置針を差しなおした。

「針の刺し方が甘かったんだろうか・・・」

「いや、仔牛がね、急に立ち上がって首が動いて抜けちゃったのさ。」

そこに居たのはЖさんの父さんだった。

「でも、針の刺し方も甘かったんだろうね、申し訳ない・・・」

「車は大丈夫かい?」

「お恥ずかしいけど、息子さんのおかげで助かったよ・・・」

「安田さん、上の道はまだ駄目だって(笑)」

「はい。申し訳ない・・・」


 近道を選べば春の泥深し   豆作



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