前回は、

酪農の大規模化が、

牛の死体に対して鈍感になる行為であり、

牛を大切にしなくなる行為であり、

IMG_3577「牛に感謝」する気持ちを乏しくする、

「ゆゆしき行為」であることを説明した。

「ゆゆしい」というのは、

「そのまま放っておくと、取り返しのつかないことになる」、

という意味である。

酪農の大規模化の「ゆゆしさ」の、

裏付けになっている事は、

まだ他にもある。

例えばまた

飼養頭数50頭のA牧場と

飼養頭数500頭のB牧場があるとする。

いま

A牧場で伝染病が1頭発生したとすると

それが接触感染してゆく恐れのある頭数は50頭である。

B牧場で伝染病が1頭発生したとすると

それが接触感染してゆく恐れのある頭数は500頭である。

もう少し具体的にいうと

例えば 

A牧場で口蹄疫が1頭見つかったとすると

殺処分する頭数は50頭であるが

B牧場で口蹄疫が1頭見つかったとすると

殺処分する頭数は500頭である。

023どちらがダメージが大きいかは

一目瞭然であろう。

(写真は動衛研HPより)

A牧場の50頭の殺処分と

B牧場の500頭の殺処分では

人員の派遣規模も

補償金額も

10倍になる。

口蹄疫は相変わらずアジアの隣国で発生しているので

いつこのような事態になるかわからない。

また、口蹄疫ではなくて

ヨーネ病の場合は

すでにもう現実に

日本のあちらこちらの酪農家で発生している。

我が町も例外ではない。

具体的な農場名はもちろん言えないが

A牧場のような50頭規模の酪農家では

定期的に

1日で50頭のヨーネ病検査のための採血と採便を続けているし

B牧場のような500頭規模の酪農家でも

定期的に

1日で500頭のヨーネ病検査のための採血と採便を続けている。

A牧場のヨーネ検査は数時間で済むが

B牧場のヨーネ検査は丸1日かかる。

検査に訪れる関係機関の労力には

10倍の開きがあり

牧場のスタッフの協力も労力も

00510倍の差があり

その疲労度は10倍になる。

(写真は動衛研HPより)

大規模酪農家の伝染病対策は

小規模酪農家の伝染病対策よりも

効率が悪くなる。

大規模酪農家の生産性が高いのは

その農場が健全に機能している時だけであり

いったん伝染病などの機能の麻痺が起こると

そのダメージは

逆に

非常に大きくなることを

理解していなければならない。

小規模酪農家よりも

大規模酪農家の方が

伝染病に弱いのである。

酪農の大規模化は

まことに

「ゆゆしき行為」

である。


(この記事続く)


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