夜の当番は、

毎月5回(5夜)のペースで回って来る。

その時の緊急往診の平均件数は、

年間に均せば1夜につき1件〜2件程度であるが、 

実際は、

1件も往診の入らない夜もあれば、

5件以上も来る夜もある。

またその内容も、

子牛の治療ばかりの夜があったり

乳房炎の治療ばかりの夜があったり

難産ばかりの夜があったり

と色々である。

9月に入って

私の夜当番の日は

なぜか急に往診が沢山入るようになっていた。

その内容は

お産がらみの往診ばかりが増えた。

9月11日の夜は

★畜産の難産だった。

初産で過肥の牛の産道が狭く

正常位にもかかわらず

胎児の頭部が産道に乗らず

経膣分娩をあきらめ

T獣医師に電話して助手を頼み

深夜の帝王切開となった。

胎児は既に死亡していた。

過肥でぶくぶくの親牛の術後の体調が心配されたが

若いのが幸いして普通に搾乳しているようだ。

9月17日の夜は

難産が3件もあった。

そのうち最も時間が掛かったのは

また★畜産の牛の難産だった。

従業員の経験が浅く

逆子(尾位)だろうと判断し

前肢を牽引してしまい

側頭位になってしまった難産だった。

頭部が触れないので

即決の帝王切開

従業員君たちを助手にして

手術室で深夜の帝王切開。

胎児は幸いにまだ生きていた。

9月26日の夜は

◉牧場の牛の子宮捻転だった。

用手整復を試みるも駄目で

ローリング法に切り替えると

捻転は整復されたが

胎児の位置が下胎向のまま

分娩予定日を10日以上も過ぎた大きな胎児の

肢が太く

頭部が産道に乗ってこないので

結局、帝王切開で出すことにした。

T獣医師に電話をして助手を頼み

IMG_4324手術室で深夜の帝王切開。

胎児は大きなホル♂だったが

幸いにまだ生きていた。

夜当番で帝王切開をするのは

よくある事だ。

しかし

当番のたびに

三夜続けて帝王切開をしたという記憶はなかった。

これはもしかすると記録的なことなのかもしれない。

しかも、また次の当直の夜に難産が入り

帝王切開することになるかもしれない。

IMG_4322そうなれば

四夜連続となるが

そうならない事を願うのみである。

9月に入り

私は職場から

休日をもらって

俳句大会やら

コラボ展示会やら

遊び呆けていたので

夜当番の時くらいはしっかり仕事をせよ

という

畜産の神様からのお告げなのかもしれない(!?)

 

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左の写真の道具を使う


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