私は毎年の年賀状に、

その年の干支を入れた回文575、

という作品を書添えることにしている。

全ての送り先の方々に読んでもらって、

楽しんでもらえば良いと思って

遊びの回文を作っている。

IMG_4950今年(亥年)の作品は、


 路イノシシ獲る牙切ると獅子の色  豆作

 (ろいのししとるきばきるとししのいろ) 


というもので、

路上の猪を捕獲して牙を切ったら切り口が祭獅子のような真っ赤な色に染まった

といったような意味の句になっている。

回文を完成させるために

あれこれと言葉を入れ替えたり繋いだりしたので

句の意味が解りにくくなってしまっているのは否めない。

ただ、まぁ私としてはそこそこの回文575に仕上がったかなと思って

この句を印刷した年賀状を多くの方々へ送ったのだった。

正月も1週間が経ち

年賀状のお返しの中にも

私の回文に対してお褒めの言葉などの反応を

添えていただいた方もいた。

その中で

1枚の年賀状の中に添えられた

すごい回文が返って来た。

その回文俳句が

IMG_4951こちら


 夜道の猪よ志士のいのち見よ  牛後

 (よみちのいのししよししのいのちみよ)


作者はご存知

私が回文の神と崇める

下川町の酪農家・鈴木牛後さんである。

完璧な回文に加えて

完璧な17音の俳句となっていて

句の意味も解りやすくて無駄がない。

夜道の猪がまるで暗躍する幕末の志士のように猪突猛進する様が描かれている。

さらに句のリズムが破調であることが

この句の場合はかえって力強さを増している。

何という回文俳句だろう!

私はこの一句を見て

完全に打ちのめされてしまった(◎_◎;)

まさに

神が降臨している!

と言って良いのではなかろうか。

牛後さんは

第64回角川俳句賞を受賞して

今や時の人だ。

乗ってる人の作品というのは

やはり

勢いが違うなー!



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左の写真の道具を使う

「牛のニコイチ捻転去勢法」

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