「削蹄した次の日、足が痛くなって腫れてきた・・・」

そんな稟告で診たΛさんのホルスタイン。

右後肢の飛節から球節にかけて腫脹し、

負重困難、水腫様の腫れも認められた。

打撲なのか、

関節炎なのか、

あるいはフレグモーネか、

とりあえず、考えられる処置として

消炎鎮痛剤と抗生物質の投与、

患部へ直接の消炎剤の塗布、

が続けられた。

普通このような治療を1週間程続ければ

ほとんどのケースで治癒に向かうものである。

122C074A-B552-4F5B-A891-47C43637744Aところが・・・

今回の牛の跛行は

一向に改善する気配がなかった。

抗生物質の種類を変えて

再び数日間の投与を続けてみた。

しかし・・・

それでも今回の跛行は

一向に改善する気配がなかった。

何やら難しい症例になりそうだったので

跛行を始めた日から数えて9日目に

患部のエックス線撮影をすることにした。

その画像がこれである。

6CCC241A-DA9D-4241-834D-2734A577CAF3相変わらず下手くそな写真であるが

よく見ると

外側の基節骨と中節骨の関節面が

ズレているように見える。

関節面のズレとともに

73E5E815-B47C-45D3-8A4F-F9C54A5B62C1関節が前方へ突出しているように見える。

骨折はないようだが

関節面がズレているということは

脱臼しているといっても良いのではなかろうか。

この牛の肢には

24F75BAD-CB34-476A-9163-79FAD8DD3D4Fいったいどんな外力が加わって

このような姿になったのだろうか。

そんなエックス線画像を

目の前に置いて

しばしの思案。

0E5FDF60-A635-4EAE-83BC-F972B629DAF8さて

これからこの牛に

どのような治療をすればよいかと< />
あれこれと

考えなければならなくなった。


(この記事続く)



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