参加して3年目となる、

T.A.L.(Tokachi Art Links)が終了した。

私が参加させてもらう理由のひとつは、

俳句という文芸をする中で、

他の文化活動(書・写真・アート・陶芸・など)をしている方と、

IMG_5983交流することである。

参加するたびに、

毎年新しい参加者が増えるので

その目的は達成されていると思う。

また今回はもう一つの理由として

地味でマニアックな世界にとどまっている回文575というものを

他の出品者さんの力を借りながら

展示してみたいということだったが

それも今回の展示で実現できて良かったと思っている。

それに加えて今回は

ギャラリートークの時間に

能楽の「敦盛クセ」の謡の独吟をさせてもらった。

IMG_6017これは今回の私の個人テーマが

「源氏と平家」というもので

前衛の対極にある伝統文化を

あえて自分のテーマにしたことによる。

この独吟をするにあたっては

前もって喜多流の塩津圭介先生にお伺いを立てる必要があった。

先生曰く

「何か他のものとコラボするものではなく、その場所で、純粋に独吟をするのであればよろしいかと思います。」 

というお答えだった。

そしてさらに

「能楽振興のため、その担い手としての責任と、誇りを持って、お願い申し上げます。」 

というお言葉も頂いていた。

これは私にとって

とても重い言葉だった。

究極の前衛アートという名前の付いた催しに

究極の伝統文化といえる能楽の謡を独吟する

IMG_6013というのは

いかがなものか

場違いなNG行為ではないのか

と悩んだのだ。

悩んでいるうちに

前衛と伝統というのは

表裏一体のようなものではないか

と思うようになった。

伝統があるからこそ前衛があり

前衛があるからこそ伝統が守られる

IMG_6011それは

俳句も能楽も書も写真もアートも陶芸も

皆そうなのではないかと。

そんなことを考えつつ

結局私の我儘で

謡の独吟を披露させて頂いた。

会場にいた数10名の皆さんに

そんな思いが届いたかどうかはわからないけれども

何かを感じていただければ

ありがたいと思っている。


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左の写真の道具を使う

「牛のニコイチ捻転去勢法」

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