1つのパドックに同居している3頭のミニチュアホースが、

みな一斉に咳をしはじめて、

食欲不振となったという。

そこで

飼主のθさんは数日間、

手持ちの抗生物質(マイシリン)を筋肉注射たところ、

3頭のうち2頭は快方に向かったという。

ところが

残りの1頭の食欲が全く上がらないので、

「診に来てほしい。」

という連絡が入った。

IMG_6901H28年6月生まれ

3才♀のミニチュアホース

初診時の

体温36.0℃ 心拍数40 呼吸数16

食欲廃絶、横臥を好み

聴診すると

腸蠕動ほとんどなし。

呼吸音は若干の粗さは有るものの

それほど異常な肺音は聞くことができなかった。

IMG_69001つのパドックの中の

3頭がそろって

突然元気がなくなったらしく

何か変なものを食べて

「食中毒にでもなったのだろうか?」

というθさんの稟告だった。

しかし

エサの内容は全く変わっておらず

中毒になりそうなエサは思い当たらないという。

IMG_6899とりあえず

何かの感染症を疑い

対症療法として

抗生物質の投与と

リンゲルなどの点滴治療を施すことにした。

同時に採血をして

明日の再診を告げて

事務所に戻り

血液をしばらく放置して

カルテを書いて

その血液を再び見て驚いた。

IMG_6903血清の部分に

全く透明感がなく

乳黄色に濁っていた。

血清中の脂肪が高いのは

ポニーやミニチュアホースでは

よくあることなのだが

今回のこの白濁の程度は

尋常ではない・・・

と、思った。


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左の写真の道具を使う

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