先月、立て続けに遭遇した仔牛の四肢の骨折、

その3例の治療の経過を報告すべき時が来た。

仔牛の四肢の骨折の治療は、

普段の診療の中では頻度が低い、

という事を言い訳にして、

なかなか技術レベルが上がらない。

私のような年代の獣医師は

もう30年以上

牛の診療をやっているのに

仔牛の四肢の骨折の治療の技術は

旧態然としてバラバラである。

そんな状況から

なかなか抜け出せずにもがいているのは

私だけではないようだ。

さて

今回の骨折治療の

3例の経過報告の

makubetsu20-0060000その最初は

3番目に

キャストで外固定した

右の中足骨の粉砕骨折。

3番目に外固定した症例の

makubetsu20-0070000結果報告が

なぜ1番早いのか・・・

それは

この仔牛が

外固定した後

IMG_04031週間後に腸炎を発症し

それが重篤に症状になり

下痢がいつまでも治らずに

懸命な点滴治療を続けたにもかかわらず

死んでしまったからである。

キャストの外固定自体は

3例の中で最も上手くできたと思っていた。

ところが思わぬことでつまずき

治癒に至らなかったばかりか

骨融合の経過の写真さえ

撮影することができなかった。

言い訳がましい書き方になってしまうが

こういう症例に遭遇するたびに

仔牛の四肢の骨折治療の

技術レベルが上がらないのは

我々獣医師の意識ばかりではなく

仔牛の飼育環境にも

その原因があるような

そんな気がしてならないのである。

(この記事続く)


人気ブログランキング


IMG_2775
左の写真の道具を使う

「牛のニコイチ捻転去勢法」

の動画をYouTubeにアップしています。

ここを→
クリックして

見ることが出来ます。