家畜を快適な環境で飼育する、
「アニマルウェルフェア(AW)」、
の国際基準というものが、
我が国の鶏卵業界にとっては、
まだまだ厳しすぎるものだったようだ。
具体的には、
鶏を小さな入れ物に閉じこめてる「ケージ飼い」、
鶏どうしが嘴で突き合うことを防止するために先端を切り落とす「デビーク」、
などが問題視されはじめて
そのような飼育方法を改めるための
国際基準が出来た。
我が国の農水省は
それを日本の鶏卵業界に徹底させる政策を始めた。
ところが
その農水省のトップの大臣が
一部の鶏卵業者から現金を受け取り
国際基準に反対する意見を取りまとめ
鶏卵業界に便宜を図っていた。
という
絵に描いたような贈収賄事件である。
畜産物の「優等生」
などと言われている「鶏卵」だが
優れているのは「小売価格」のみで
卵の生産方法すなわち鶏の飼育方法などは
決して優れたものではないことが
想像できる事件である。
鶏卵業界というものに
私はそれほど詳しくはないけれど
同じ畜産業界に身を置いている獣医師として
他人事ではないものを感じている。
アニマルウェルフェア(AW)の国際基準は
鶏卵ばかりではなく肉牛や酪農業界にも存在する。
そして
例えば酪農業界でも
鶏のケージ飼いを想起させるような
運動不足になる過密な牛群管理法や
鶏の嘴の先端を切るデビークを想起させるような
牛の尾を切断する管理方法などがある。
鶏でのことを
安易に牛に当てはめてはいけないことは
十分承知しているが
それでも長年獣医師をしていると
家畜を健康に飼う
という「理想」と
畜産物生産の経済
という「現実」の狭間で
いまだに悩むことが多い。
その悩みは
業界内部の人間だけが抱えるものではなく
畜産物を消費する
日本国民全体が考えるべき問題である。
それにしても・・・
北海道2区(札幌市北区周辺)から選出されて
農林大臣になった吉川先生。
200万円程度の「はした金」で
アニマルウェルフェアという理想を
売り飛ばしてしまった。
秋田フーズの社長さんに
「200万ではぜんぜん足りない重要案件だ。2千、いや2億は欲しい・・・」
くらいを言う度量があったなら
秋田フーズ側も
「そんなに金が要るのなら、むしろ真面目にアニマルウェルフェアに取り組んだ方が『安い』かな・・・」
と思ったかもしれないのに・・・
2020年、10月3日(土)〜12月19(土)
「アニマルウェルフェア(AW)」、
の国際基準というものが、
我が国の鶏卵業界にとっては、
まだまだ厳しすぎるものだったようだ。
具体的には、
鶏を小さな入れ物に閉じこめてる「ケージ飼い」、
鶏どうしが嘴で突き合うことを防止するために先端を切り落とす「デビーク」、
などが問題視されはじめて
そのような飼育方法を改めるための
国際基準が出来た。
我が国の農水省は
それを日本の鶏卵業界に徹底させる政策を始めた。
ところが
その農水省のトップの大臣が
一部の鶏卵業者から現金を受け取り
国際基準に反対する意見を取りまとめ
鶏卵業界に便宜を図っていた。
という
絵に描いたような贈収賄事件である。
畜産物の「優等生」
などと言われている「鶏卵」だが
優れているのは「小売価格」のみで
卵の生産方法すなわち鶏の飼育方法などは
決して優れたものではないことが
想像できる事件である。
鶏卵業界というものに
私はそれほど詳しくはないけれど
同じ畜産業界に身を置いている獣医師として
他人事ではないものを感じている。
アニマルウェルフェア(AW)の国際基準は
鶏卵ばかりではなく肉牛や酪農業界にも存在する。
そして
例えば酪農業界でも
鶏のケージ飼いを想起させるような
運動不足になる過密な牛群管理法や
鶏の嘴の先端を切るデビークを想起させるような
牛の尾を切断する管理方法などがある。
鶏でのことを
安易に牛に当てはめてはいけないことは
十分承知しているが
それでも長年獣医師をしていると
家畜を健康に飼う
という「理想」と
畜産物生産の経済
という「現実」の狭間で
いまだに悩むことが多い。
その悩みは
業界内部の人間だけが抱えるものではなく
畜産物を消費する
日本国民全体が考えるべき問題である。
それにしても・・・
北海道2区(札幌市北区周辺)から選出されて
農林大臣になった吉川先生。
200万円程度の「はした金」で
アニマルウェルフェアという理想を
売り飛ばしてしまった。
秋田フーズの社長さんに
「200万ではぜんぜん足りない重要案件だ。2千、いや2億は欲しい・・・」
くらいを言う度量があったなら
秋田フーズ側も
「そんなに金が要るのなら、むしろ真面目にアニマルウェルフェアに取り組んだ方が『安い』かな・・・」
と思ったかもしれないのに・・・
2020年、10月3日(土)〜12月19(土)
毎週土曜日の19時〜YouTube「ポコペンチャンネル」生配信と
その後のアーカイブ配信をぜひご覧ください。
「ポコペンチャンネル」へチャンネル登録も
していただけると嬉しいです!
詳しくはFMウイングのHPへ。
左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
見ることが出来ます。
デビークという単語を初めて知りました…
牛の除角、豚の断歯や断尾を知ったときも衝撃でしたが、酪農、畜産業界は消費者の知らない事実がたくさんありますね。
生産者と消費者の距離が遠いなと感じます。
情報の伝わり方によっては肉を食べる食べないの議論に発展しがちですが、動物たちの飼育環境改善はそれとは別の話だと思っています。
経済動物である前に命だという思いがどうしても捨てられません。
先生のブログはとても勉強になります。
獣医さんからの意見を見られることもとても参考になります。
これからも楽しみにしております。