「餌を全く食わなくて、体を震わせてるんだけど、大丈夫だべか・・・」

帝王切開をしたその晩、

約7時間後、

飼主の◯さんから電話がかかってきた。

「・・・わかりました、診に行きます。」

当番だった私は、

◯さんの要望にお応えして夜道を走った。

過去に帝王切開をした重種馬の中には

その晩に術創部が開いてしまった馬や

起立不能になってしまった馬や

出血多量で死んでしまった馬など

色々いたので

それを思い出すと

今回の馬も心配になってくる。

◯さんの家に到着して診察した。

T 38.5   P 82  R16

食欲廃絶、全身小さく震戦していた。

左後肢が腫れていた(これは術前から)。

「・・・とりあえず、点滴(輸液)しておきますね。」

「あーそうしてもらうと、安心だわ・・・」

「・・・後産残ってるけど、それは明日取ることにして、子宮洗浄もするから、明日のお昼頃また来ますね。」

「わかったよ、お願いします・・・」

リンゲルの輸液4リットルにオキシトシンを入れたものをセットし

私は帰路に着いた。

翌日

馬を枠に入れ

再び診察した。

T 39.9  P 80  R 20

熱発していた。

食欲なく、小刻みに震えているのは変わらず。

まず消炎剤を入れた輸液をセットし

尻尾をあげて

胎盤の用手除去を試みた。

まだ子宮壁に付着している箇所が多く

それをゆっくり剥がしながら全域を除去することができた。

その後、生理食塩水よりも高張に作った洗浄液で

子宮内を還流洗浄し

抗生物質を投与。

「・・・明日は俺、休みだから、誰か獣医が来ることにしておきますね。」

「わかったよ、頼んます・・・」

翌日

往診したT獣医師のカルテを見ると

「T 38.4  P 72  R 16

食欲漸増、術創やや腫脹も良好。」 

IMG_1890とあった。

その翌日

私は再び子宮洗浄のタンクを持って

◯さん宅へ向かった。

馬は牧場へ放されていた。

IMG_1892馬を捕まえて枠に入れて診察すると

T 37.9  P 72  R 14

食欲はさらに回復

子宮洗浄をすると

膣に茶褐色の粘稠な悪露があり

IMG_1889子宮は収縮しつつあり

内膜の状態はほぼ正常な手触りだった。

抗生物質を投与し

さらに3日間の抗生物質を薬治して

この馬の診療をいったん終えることにした。

IMG_1891術創の抜糸は

1週間以上後にして

その時に

この馬の子宮の状態も

再び診察することにして

◯さん宅を後にした。


(この記事とりあえず終わり)


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