「Ｘ線画像をあらためて見ましたが、中足骨遠位成長板も離開しているようです。中足骨内側骨端も縦に割れています。」

というドクターH先生の診断。

そして

「私は去年、ホルスタインで中足骨遠位成長板離開と骨端縦割れがあったのをプレート固定しました。
https://blog.goo.ne.jp/equinedoc/e/18d0e54f3c4bc9cba7f098be48bd8b25」

という症例を教えてくれた。

「今回の症例は、キャストで行けるのではないかと思います。」

というアドバイス。

私にはプレート固定の技術もなく

はじめからキャスト巻きの選択肢しかないわけなのだが

ドクターH先生からあらためてそう言われると勇気が出た。

「締めすぎないように、転がすように巻いて、モールディングしてください。Good Luck !!」

という言葉に後押しされて

飼主の◯さん宅へ。

IMG_179414ヶ月齢の和牛ともなると

鎮静剤で寝かせるのもひと仕事だった。

患肢の方を下にして寝てしまうこともよくある事で

案の定そうなり

寝た牛の四肢を持ち上げて寝返りを打たせ

IMG_1795ようやくキャスト巻きを始めた。

ストッキネットを履かせて

それを二重にする。

それ以外は何も下に巻かない。

IMG_1796ただ

体重のかかりやすいところには

エバウールシートを巻いて

褥瘡になるのを予防する

とも教わっていたので

患部の周囲と

キャストの近位端に

エバウールシートを巻いた。

ところが・・・

この写真でのエバウールシートが

後で、指摘事項に・・・なった。

IMG_1798エバウールシートの使いすぎ

幅広く巻きすぎたことによって

キャストと患肢との間が密着しない

というヘマをしていたのだ。

だが

巻いている時はそんなこととはつゆ知らず

ほぼほぼ

理想的にキャストを巻けたと思っていたのだから

IMG_1800知らないということは

恐ろしいものである（笑）

この辺は

熟達した専門家からの直接指導が

なかなか受けられない

牛の骨折治療の

症例の少なさと

牛の獣医師の

整形外科に対する治療意欲の無さが

原因になっていると思われる。

（他人事ではないのだが・・・）

ともあれ

IMG_1803中足骨遠位成長版骨折

と診断し

ハーフリムキャストの外固定で

治療を施し

約2週間程度

このまま様子を見ることにした。


（この記事続く）


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