「仔牛の出べそ、診て欲しいんですが・・・」

よくある往診依頼である。

こういう場合、

最も多いのが、

臍帯の細菌感染による、

臍帯炎である。

軽度の場合は

抗生物質の筋肉注射を数日すればよく

熱発や食不振などの全身症状が出た場合は

輸液と抗生物質を数日施せばほとんどが回復する。

次に多いのが

同じく細菌の感染による

臍帯の膿瘍である。

膿瘍が大きければ

切開排膿して

その後は同様である。

続いて多いのが

臍ヘルニアである。

軽度であれば

放置していても治る。

ヘルニア輪が大きい時は

中の腸管などを腹腔に戻した状態で

ヘルニアを塞ぐための

バンデージを巻いたり器具を装着したりすれば治る。

ヘルニアがさらに大きい場合は

外科手術によってヘルニア輪を塞ぐ。

子牛の出べそは

ほぼ上記の対応で治癒させることができる。

さて

今回はどんな出べそなのだろう

と、∇牧場着いてみると

私が今まで経験したことのない

050724DC-0C33-4BB4-991A-22FF800EC457不思議な出べそだった。

生後10日目の黒毛和牛の♂。

二箇所の赤剥けた臍帯が

まるで角のように遺残していた。

「これ、どうすれば良いですか・・・」

「・・・このままじゃ普通の値段では売れないか。」

「ええ、なんとかなりませんか・・・」

「・・・うーん・・・切っても出血して汚くなりそうだし。」

咄嗟に思いついたのは

イージーカットだった。

「・・・そうだ、ゴムリングつけましよう。」

私は一旦事務所に

イージーカットを取りに戻った。

子牛の臍にイージーカットを付けるのは

FCFDE44F-9D2B-4966-9316-DD66823CB211ヘルニアの場合も多いが

こんな大きな臍帯炎の時にも

使えるのではないかと思った。

装着を試みると

臍帯の根元の部分が

直径5センチ程度あり

イージーカットのゴムリングを

2ABD0E33-FE5C-4A80-8383-D561FB45B4BF器具で目一杯拡げて

ようやく装着できるほどだった。

一本のリングだけでは

漿液や尿などの湿気でズレてしまう可能性も考え

駄目押しとしてもう一本

二本のリングを装着した。

D935D878-9084-4F58-8D59-F0CECEF9E390「これで1週間くらい様子見ましょう。」

抗生物質を注射し

∇牧場の従業員君に

残り3日分の抗生物質を渡し

次の往診に向かった。


(この記事続く)


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