北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

馬の診療

同世代♪

北海道獣医師会雑誌の今月号。

IMG_5027「短報」のトップに、我が親愛なるドクターH氏の報告が載っていた。

「分娩による直腸裂創を縫合した繁殖雌馬の1症例」

という臨床現場からの症例報告だ。

相変わらず、事あるごとにこのような新しい学術知見と新技術を探求し

IMG_5025それを弛まずに論文にまとめておられる姿に敬意を表し、見習いたいと思った。

ドクターH氏は、ご存知の通りこの分野では我が国の権威であり、

八面六臂の活躍をされていることは、いまさら言うまでもない。

私が素晴らしいと思ったのは

IMG_5026ドクターH氏ばかりではなく

共同報告者として名を連ねているお二人(HH氏とUT氏)とも

私と同世代の50半ばの獣医師である事だ。

そんな同世代の仲間が、学術研究の分野において

臨床現場の第一線の知見を、弛まず報告し続けている

ということの意義は非常に大きいと思う。

我々同世代の獣医師たちの励みになることはもちろん

それ以外の世代の獣医師にも

それ以外の分野の獣医師にも

大いに刺激になることである。

御三方に改めて、敬意と賞賛の意を表したいと思う。

ちなみに

この号の、この記事から30ページ程めくっていただくと

IMG_5028こういう紙面が現われる。

毎度失礼つかまつりーの

小さな文芸欄(笑)

今回は、我が敬愛する文芸派獣医師

頑黒和尚の作品と

私豆作の作品との

両者並記の揃い踏みとなった。

獣医「学術」分野と共に

獣医「文芸」分野において

同世代の50半ばの獣医師が

このように弛まず(?!)作品を書いて載せ続けている

ということの意義は

大いにある(?!)

と、思いたいのだが・・・


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

の動画をYouTubeにアップしています。

ここを→クリックして

ご覧いただけます。







 







 

非加入馬の妊娠鑑定

午前中の往診が終わる頃、

*牧場の親方から電話がかかってきた。

「先生、馬の妊娠鑑定1頭してくれるかい。」 

「・・・いいよ。」 

「おれの馬じゃないんだけどさ。」 

「・・・。」 

「あれ、あそこの〓の沢で馬飼ってる調教師の▼さんとこに来てる馬で、保険入ってないんだよ。」

「・・・、NOSAIの保険入るつもりはないの?」

「いや、ないわ、きっと。」

「・・・じゃあそれなりの料金掛かっちゃうけれど、いいの?」 

「うん。そのことは▼さんにちゃんと言ってあるから。」 

「・・・了解。じゃあ、昼から行きます。」 

 〓の沢の馬厩舎は、かつてある土建屋の社長さんが馬の生産していたが

景気が悪くなって手を引き、立派な施設だけが残っている。

そこへ、ばんえい競馬の調教師の▼さんが馬を入れているのだった。

▼さんが引いてきたのは立派な青毛の牝馬だった。

IMG_4973「この馬の登録書とかありますか?」

「今は、手元にないんだけど、11才だ。」

「料金は、非加入の料金になりますけど・・・」

「あぁ、それはわかってるよ。」

非加入畜の診療料金と支払い方法を確認してから

私は、カッパを着て直検手袋を履いて

枠場に入れられたこの馬の肛門に手を入れ

妊娠鑑定をした。

「種付けしたのはいつですか?」

「5月に産む予定とかいってたかな。」

「じゃあ、6月の種付けですね、何ていう種馬かわかりますか?」

「いや、わからない。」

私は大方の見当をつけて、馬の腹腔を探った。

妊娠7ヶ月の馬だと、胎児に直接触れればラッキーだが

胎児に触れることができなければ

子宮の大きさと下がり具合

そして、卵巣を掴んで、その位置と遊走性等を診て

妊娠か非妊娠かを判断することになる。

これには何頭も妊娠鑑定をした経験がものをいうのである。

馬糞を掻き出しながら、大きくて深い腹腔を探っていると

想像していたより手前の方に、子宮を確認した。

さらにその子宮から辿って、左右の卵巣を掴んだ。

子宮も卵巣も、発情期に触診するものと

さほど変わらない位置と大きさだった。

「あーこれは、とまってませんね。妊娠マイナスです。」

「そうかい、わかった。どうもありがとう。」

老調教師の▼さんは、大きくうなづき

厩舎へと馬を引き連れて行った。

さて、ここで

十勝NOSAIの組合員以外の非加入の馬を

直腸検査のみで妊娠鑑定した場合

その料金がいくらになるかは

事故外カルテの料金表によって計算される。

今回の場合は

車両負担金(非加入ー大)      ・・・1,575円

妊娠鑑定・直検法・馬(非加入ー大) ・・・5,796円

となり、合計 7,371円 となる。

ちなみに

これがもし

十勝NOSAIの保険の加入馬であった場合は

車両負担金(加入事故外)      ・・・315円

妊娠鑑定・直検法・馬(加入事故外) ・・・1,050円

となり、合計 1,365円 となる。

加入馬と非加入馬で

まったく同じ診療行為をして

その差は、7,371 - 1,365  =  6,006円

となる。

私は個人的に

この差は大きすぎるのではないかと思っている。

こんなに差があるのならば

保険に入って安く診てもらおうと思う飼主さんもいるかもしれないが

それよりも、今、目の前の保険に入っていない馬が

妊娠しているかどうか知りたいのに

妊娠鑑定料金のあまりの高額に

その依頼をためらってしまう飼主さんも

多いのではないかと思うからだ。

馬の飼主さんが、妊娠鑑定の依頼をためらえば

我々獣医師の、馬の妊娠鑑定の仕事の機会が減る。

馬の妊娠鑑定間の機会が減れば

我々獣医師は、妊娠鑑定の経験を積むことが難しくなる。

経験を積むことが難しくなれば

若い獣医師の技術がなかなか向上せず

その結果、我々NOSAIの獣医師の技術は

馬の飼主さん達から信頼されなくなる。

信頼されなくなれば

ますます診療の機会が減る。

これは

馬の診療技術の継承に

悪影響を及ぼしているのではなかろうか。

そんな悪循環が

十勝地方の獣医師と馬の飼主さんの間で

ずっと続いてきたのではなかろうか。


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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捻転去勢捧の馬への応用(2)

牛用の捻転去勢捧は、

サラブレッドの去勢にも充分使えることが、

hig先生のブログ記事によって明らかになったのは、

大変嬉しい事である。

サラブレッドの去勢に使えるものであれば、

十勝地方の重種馬やその他の種類の馬にも、

充分使えるであろう事は、容易に想像できる。

実は、去年

そのチャンスが巡って来たのだった。

それは、1才のドサンコだった。

しかし、安価なドサンコの場合

高価ななサラブレッドのように

完璧に麻酔を掛けて眠らせて

衛生的な施設で仰臥位にして

安全で理想的な去勢を実施することが

経済的に難しいという現実がある。

飼主さんと色々話し合った結果

実験的な試みも加えて

去勢をさせて頂けることになった。

その実験的な試みとは・・・そう

ニコイチ捻転法である。

hig先生がサラブレッドで採用した捻転法は

いわゆるヘンダーソン式といわれる

精巣を1個ずつ2回に分けて捻リ取る方法だが

実は、以前からずっと

私がやってみたかった方法は

精巣2個を同時に捻り取る

ニコイチ捻転法だった。

馬の精索を2本まとめて捧のフックに掛けて

手でゆっくりと回し

2個の精巣をいっぺんに捻り取るニコイチ捻転は

おそらく馬では

まだ誰もやっていない方法のはずだ。

枠場に入れたドサンコに

鎮静剤を投与し

さらに鼻捻と肢・肩・腹に保定ロープを取り付け

股間を洗浄消毒して、

陰嚢の正中線を1箇所

縦に切開し

皮下の結合組織を鈍性に剥がしながら

総しょう膜に覆われたままの精巣を

IMG_40532つ同時に露出させる。

精巣と皮下の結合組織は

牛よりも馬のほうが強靭に結合しているので

ここまでの作業が

牛を去勢するときよりも時間が掛かった。

しかし、ひとたび

IMG_40562つの精巣を露出させることができたならば

あとは、牛の去勢と同じように

掴んでいる2本の精索に

捻転捧のフックを掛けて

回し始めればよい。

ゆっくりと調節しながら

IMG_406120回以上回すと

回す手の抵抗がふっと消えて軽くなる。

更に捻転捧を10回も回せば

2つの精巣がその棒の先に付いて

馬の本体から離れる。

捻り取られた部位を消毒して

IMG_4063抗生物質を投与し

保定を解き放って終了。

その後5日間

抗生物質を打ってもらうことにした。

数日後、術部は若干腫れたらしいが

その後は、特に問題はなかったようだ。

IMG_4064以上で

私の初めての試みである

馬のニコイチ捻転による去勢は

無事に終了したのだった。


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捻転去勢捧の馬への応用(1)

私の敬愛する日高の馬医者、hig先生が、

我々十勝の獣医師の考案した「牛用捻転去勢捧」を、

040b117511090270d81600d006756d13_sサラブレッドの去勢に使ってもらった♪

ということを知り、

大変うれしく光栄に思っている。

その、実際に使用したときの報告は

去年アップされた「馬医者修行日記」に

2回にわたって、詳しく書かれている。

そのページをリンクしたので

興味のある方は、ぜひご覧になって頂きたいと思う。

587703c6d1772bbb1bbd8972983f252c_s高価なサラブレッドの去勢となると、さすがに

全身麻酔下の仰臥位で

局所麻酔もしっかり行って

痛みを与えず

ab93da78225f2f0fec5cb69e809aa757_s安全に行っている。

こういう意識と技術は

我々重種馬生産地の獣医師は、

もっと多くを学ばねばならないところだと思う。

hig先生は、記事の中でこう言っている。

2cba405933529b81888b5cfa8c4e7d94_s「電動ドリルも要らないし、回転の調節がしやすいし、数万円するSTONE社の去勢具も要らない。

捻転式去勢ではあるが、STONE社の器具とはまったく違う器具なので、特許上の問題もないだろう。


しかし、ステンレスの頑丈な棒を180度曲げるのはHow toと器材が要るので、自作するのは難しい。」

a139d25e6a385578410f2652198abd23_sそうなんです。

とても安く出来るのですが

私達も自作できず

とある大変器用な方に作ってもらっています。

How to はその人しか知りません。

hig先生はさらに

「北海道発の牛と馬の去勢具が、世界を席捲するようになったら、それだけで愉快だと私は思う。」

と言っている。

そうですね♪

そうなれば、もちろん

私達も、とても愉快ですね♪


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「白帯病」をなぜ「砂のぼり」と言うのか。

前回の記事のごとく、白帯病の治療を施した当歳馬。

左前蹄底の外側の白線(白帯)に穴を開け、排膿させて、

抗生物質を打つこと4日目。

「昨日まではずいぶん痛そうにしとったんだが、今日はなんぼかいいみたいだ。」

というÅさん。

仔馬の傍に行って、足の状態をよく見てみると

患肢の蹄冠部の一箇所から

化膿汁が吹き出して

蹄を伝わって垂れていた。

image「上から抜けたかもしらんな。」

「あ・・・本当だ。抜けたねこれは。」

写真をよく見てもらうと

蹄冠部から白濁した化膿汁が垂れているのがわかる。

二枚目の写真は、黄色い矢印で

蹄冠部の自壊して化膿汁が吹き出した部分を示し

4日前に白線をこじ開けて

蹄底から排膿させた部分を赤い矢印で示した。

BlogPaint部分からこじ開けた病巣は

蹄底側は治療できたが

蹄冠側はそのままになるので

病巣の化膿は

蹄壁の白帯部分を

蹄の伸びる方向と平行に

だんだんと上方へ進み

蹄冠部の組織に到達して

そこで自壊して、化膿汁を噴出する。

これは馬の蹄では普通に見られる現象であり

かつ、この病状は馬の蹄で特徴的であり 

「白線裂」あるいは

「砂のぼり」などとも呼ばれている。 

しかし今では、白帯病(White line desease)というらしい。 

この三つの病名を比べてみると

「砂のぼり」という俗称が

私のような世代の古い獣医師にはしっくりくる。

この病気の特徴と現象を 

うまく捉えたネーミングだと思う。

まあ、のぼって行くのは砂ばかりではないのだが

覚えやすく、捨てがたい言葉だ(笑)

「今日は、枠に入れんのか?」 

「いや、もう入れなくていいよ。もう一度抗生物質を打って、あとは様子見てね。」

抗生物質を打とうとして近づいたら

 imageこの当歳馬は、耳を寝かせて

すごい形相で私を警戒した。 

「もうこれで終わりだから。」 

私は当歳馬を、なだめて、なだめて

治療を終えた。 



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とねっこ(当歳馬)の白帯病の1例

「とねっこの足が痛い・・・」

そんな往診依頼で向かったÅ牧場に到着するやいなや、

「とねっこ、連れてくるの手伝ってくれ・・・」 

私が手渡されたのは、ナスカンのついた引き綱だった。

Åさんと私は、馬の放牧してあるパドックに入り

足の痛い当歳馬よりも、まずその親馬を捕まえた。

この当歳馬は、まだ親から離してはいないのだった。

Åさんが親馬をつかんだ後、私が当歳馬に近づいて、頭絡に綱をつけた。

「枠馬まで連れてくから・・・」

私は、Åさんの引く親馬の後から、足の痛い当歳馬を引いて行こうとした。

ところが・・・

この当歳馬の跛行がひどく、なかなか歩こうとしない。

左の前肢を着地するのを嫌う、重度の支跛だった。

「引っ張らないで、後ろからボッてくれんか・・・」

私は当歳馬の後ろに回り、尻や尻尾を押した。

ところが・・・

パドックから枠場までの道が

先日の雪と雨と、今朝のシバれで

つるつるのスケートリンク場になって、うまく押す事ができない。

当歳馬は足が痛いから、依然として歩くのを嫌っている。

歩きを嫌がる当歳馬は、当歳といっても

すでにもう7ヶ月齢にもなっている重種馬だから

体重は300キロはゆうに超えている。

そんな当歳馬を私一人で押しても、足元が滑るだけだった。

「親の尻尾に、とねっこ結ぶから、引き綱こっちへかしてくれ・・・」

Åさんは私の持っていた綱をとって、親馬の尻尾へ結び

IMG_4812親馬を、枠場のほうへと歩かせ始めた。

すると、さすがに重種馬の1馬力である。

当歳馬はいやがおうにも、親に引っ張られて

左前足をかばいながら、ピョヒピョコと跛行しながら歩き出した。

やっとの思いで、枠場に入れて

肩ロープをして、さらに後ろ足を跳ねて飛び出さぬように縛り

IMG_4798鼻ネジをかけて、ようやく

患肢を挙上させる事ができた。

検蹄器で左前蹄を挟んで行くと

蹄外側のすこし割れているような部分の鉗圧に反応があった。

そこを軽く削蹄し、白線の部分の汚れを取り

黒さが消えないところに、葉状刀を差し込んで穴をこじ開けて行くと

「!!!・・・」

当歳馬は激しく痛がり、枠の中でバタバタと暴れた。

しかし、大きく暴れる0コンマ数秒前に

私の葉状刀は、患部の病巣を捉えていたので

IMG_4794そこから灰色の化膿汁が出た。

さらにもう少し、こじ開けると

黒っぽい血の混じった液が出てきた。

「もういいんでないか・・・」

「うん。蹄病軟膏つけたガーゼ、詰めとくから。」

IMG_4795「やってくれ・・・」

私は、蹄病軟膏をたっぷりとガーゼに取り

こじ開けた穴にそれを充填した。

「抗生物質、打つからね。」

ベニシリンを筋注し、残ったペニシリンを差し出して

IMG_4799「明日から三日間、打っといてくれる?」

「俺がか?・・・」

「無理?」

「おまぇ無理に決まってるべや、こんなウルサいとねっこ・・・」

「そうだね(笑)・・・わかった。明日は注射だけ打ちにくるね。」

IMG_4807「頼んだぞ・・・」

かくして、われわれ診療所の獣医師は

しばらくÅさんの、この当歳馬の治療に

毎日通う事になった。

Åさんについて一言付け足すと

IMG_480580歳を超えた、超ベテランの馬屋さんである。

老夫婦二人で、まだ重種馬の生産をしているのだ。

重種馬を、飼ってくれているだけで

私にとっては大変ありがたい存在なのである。

私を含めて、獣医師達は

IMG_4803Åさんの馬でどれだけ馬の勉強をさせてもらったことか

その感謝の気持ちを持って

この馬の治療をしなければならないと

私は思っているのである。


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中標津出張

根室地区青年獣医師会の会長さんから、

勉強会の講師の依頼があったのは約2ヶ月前だった。

内容のテーマは「馬の診療」ということだったので、

喜んで承諾し、楽しく準備をしていた。

IMG_4605それが先日の、11月19日 の夜

中標津町の、北海道ひがしNOSAI根室北部事業所で行われた。

十勝管外への出張講師は今年はこれが2回目で

内容もだいたい同じ「重種馬」の事だったので

準備するプレゼンなどは、少し改訂しただけでよくありがたかった。

IMG_4606時間はおよそ、19時00分〜20時30分の予定だった。

最初の30分は、主に「重種馬生産地の現状」について

(これは去年の秋、札幌の俳句集団【itak】で使ったプレゼン)

次の30分を、主に「重種馬の繁殖」について

(これは今年の春、釧路農協連で使った生産者向けのプレゼン)

最後の30分を、主に「重種馬の診療」について

(これは、ブログネタの馬関係の症例をかき集めたプレゼン)

という時間割で、喋らせていただいた。

青年獣医師会、という事だけあって

聴きに来ていただいた方は

20歳代〜30歳代の若い獣医師ばかりで

総勢40名ほどが、真新しい会議室の椅子を埋めて

みなさん最後まで、とても真剣に聴いていただいている感じが

喋っている私の席まで終始、伝わってきた。

途中で飽きのこないように

「ここで一句!」の俳句(?!)短冊と嘶き効果音を散りばめていたが

そんな事をしなくても、途中で質問が入ったりして

とても面白そうに、楽しそうに聴いて頂けていたようだった。

特に、後半の「日頃よく診る馬の診療」の時は

皆さんの経験や疑問点を解決したいという意欲が

いろいろな質問となって飛び出してきて

それに対する私も、過去の経験と頭をフル回転させて

なんとか、冷や汗をかきながらも答えて

とても良いディスカッションができたように思った。

「以上で全て終了です。」

と私が、プレゼンを終えた時には

柱時計の針は、21時頃を指していた。

さらにその後、4人の方から質問をいただき

質疑応答が終了したのは21時半頃だった。

IMG_4604それから

中標津市街地へ場所を移し

懇親会を開催していただいた。

ここにも若い獣医師の皆さんが

IMG_4607総勢12人も集まってくれた。

乾杯をしてから、しばらくは

皆さん、ひたすら箸と口を動かして

食べ物を口に入れていた。

全員、お腹が空いていたのだ(笑)

IMG_4611空腹が満たされた後は

楽しい話に花が咲き

私は、至福の時間を過ごす事ができた。

そんな中でも、やはり獣医師。

日頃の馬の診療の質問や意見がまだまだ続き

例えば、瀉血の是非、去勢法、麻酔法、PGの容量、牛馬の違いなど・・・

そして、やはり嬉しいのは、北獣会誌の俳句や漢詩や都々逸の話など・・・

IMG_4613若い獣医師の皆さん方と飲むお酒は

いつも楽しいが

今回の根室の青獣の皆さんとのお酒は

とびきり楽しかった♪

皆さんどうもありがとうございました。


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種馬の疝痛

この日最後の仕事であった@牧場の繁殖検診を終えた直後

胸の携帯電話が鳴った。

「〆さんの種馬(たねうま)が腹痛(はらいた)らしい・・・」

「わかりました。」

早速、T字路を事務所と逆の方向へ曲がって

〆さん宅へ直行し、種馬のパドックの横に車をつけた。

「さっき帰って来たら、馬小屋の中でゴロゴロしてたんだ。」

「あれが、そう?」

IMG_4595「外に出してもまだ痛がって・・・あ、また寝たな。」

「痛がってるね。」

「でもさっき立った時に、たくさん糞したんだ。」

「そうなの?」

IMG_4597「だから、少し楽になったべと思うんだけど。」

「まだ痛がってるね。」

「あー、そうみたいだね。」

「じゃあまず、ちょっと枠場に入れてもらえるかな。」

IMG_2005「はいよ、わかったよー、今つかまえるから。」

〆さんが、馬を捕まえようと

パドックの中に入って行ったが

IMG_2008種馬は、相変わらず

寝転んでは、唸って

ごろんと仰向けになったと思えば

足を中空に蹴り上げて

IMG_2003またごろんと横になる

そんなことを数回繰り返し

なかなか近寄るのが危険そうに見えたが

馬の扱いの上手な〆さんは

IMG_4598種馬が立ち上がった隙に

何なく捕まえて、パドックから連れ出して

そばにある固定の枠場へ誘導し

その中に種馬をスッと入れた。

T 38.5     P 58      R 20

聴診により腸の蠕動は

左側のけん部はほぼ正常、右側は聞こえづらかった。

直腸検査では普通の硬さの宿糞があり

腸管の触診で特に異常な形の物には触れなかった。

種馬は、枠場の中でも

前がきをしたり

後肢をばたつかせたりしていたが

直腸検査の終わる頃には

それも少し治まった。

「とりあえず、痛み止めの注射を打っておくから。」

「はいよー、頼むわ。」

私はフルニキシンを静注した。

頸静脈に注射する時

馬はたいそう嫌がり

私は危うく腕を噛みつかれそうになった。

鼻捻(はなねじ)をなかなかさせないので

耳捻(みみねじ)をして再度挑んで

ようやくフルにキシンの注射が完了。

「これで、様子みてね。」

「はいよ、わかったよー。どーもありがとー。」

その夜

当番の獣医師の携帯電話には

〆さんからの電話はかかってこなかった。

翌日

〆さんからの往診依頼の電話は

かかってこなかった。

以上をもって

この種馬の疝痛を

治癒と判定した。


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十勝当歳馬展示会

先日は朝から外勤だった。

IMG_4541音更町の家畜共進会場へ出向き

十勝当歳馬展示会場での救護当番をした。

この展示会は毎年行われていて、

十勝地区の優秀な当歳馬(重種馬)を一同に集めて

体高、胸囲、管囲、を測尺し

さらに、歩かせて歩様を見るなどして

その中から、さらによい馬を選んで表彰する

IMG_4535共進会方式の催しである。

かつては、当歳馬が50頭以上も集まったというが

今回は、雌雄合わせても20頭に満たなかった。

ちょっと寂しい感じがしたが、それでも

十勝の重種馬の馬産をがんばって続けている生産者の皆さんをはじめ

IMG_4532馬産関係機関の職員や、家畜商、ばんえい調教師、その他

馬の頭数よりずっと多い人たちで盛り上がっていた。

私も、その中の一人として見学させてもらった。

出品された仔馬たちは皆

将来のばんえい競馬を背負って立つ仔馬たちである。

ここで上位に選ばれた馬は、さすがに品があり

IMG_4530見飽きることがない。

その中に1頭だけ

まだ、乳離れ(親離れ)をしていない馬もいた。

その馬は測尺から、歩様審査、比較審査、と続く間中

母馬が、傍を離れずに付き添っていたのだが

それがとても、IMG_4536仔馬の展示会らしくて

ほほえましかった。

ここでの、私の仕事は

救急の患畜が出たときの診療である。

だが、幸いなことにこの日は

IMG_4540全ての馬たちが健康で出品され

何事もなく、診療も0件。

最後まで、楽しくのんびりと

展示会を楽しむことが出来た。

馬の診療の仕事を十勝管内で30年近くもやっていると

集まって来た多くの人たちが顔見知りで

懐かしい方たちと再会したり

いろんな情報交換などで会話が弾んだ。

「馬の値段も急に、高くなったね。」

「そうだ。もう馬が居ないんだよ。」

今年の秋の十勝市場は、25年ぶりの高い水準だつた。

これで、生産意欲が高まることは間違いないだろうが

皮肉なことに、生産者の減少に歯止めがかからない。

「もう少し早くこうなってくれてたらね。」

「値が高いからっておまぇ、牛みたいにすぐ増産するなんてむりだべ。」

さらに、皮肉なことに

ばんえい競馬の馬券の売り上げも

今年は、過去最高額を記録しているらしい。

「九州が買いに来てるって?」

「円安だしな、肉馬をカナダから買わなくなったらしいな。」

重種馬の大消費地は、じつは

ばんえい競馬のある北海道ではなく

馬刺し王国の九州である。

九州の馬肉屋さんも

重種馬の市場に大きな影響を与えている。

いまや重種馬の供給と需要のバランスは

大きく崩れてしまったようだ。

社会情勢に翻弄されながら

重種馬の生産地は

今後どうなって行くのだろう。

「忙しいか、先生。」

「いや全然ヒマだよ。」

「仕事でなくてよ、しゃべるのがよ、忙しそうだ。」

「(笑)。」

この場に集まってくる人たちは

全員馬好き

という共通点がある。

「先生、久しぶりだなぁ。」

「ほんとそうだね。」

「今夜、青年部で飲み会あるから、よかったらおいで。」

「ほんと?、久しぶりにお邪魔しようかな。」

「つもる話もあるしなぁ・・・」

「・・・うん、じゃあよろしく♪」

馬事振興会の飲み会に誘ってくれたのは

OファームのS々木H文さんだった。

展示会が終わり

診療所に帰った後

残った仕事を片付けて

五時を過ぎたところで

そそくさと帰宅し

着替えてから

帯広行きの汽車に乗り

帯広駅から夜の街へ向かった。

朝から晩まで

一日一杯

馬の生産者の方々と共に

どっぷりと馬の話に浸りきった

幸せな一日だった。


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「牛のニコイチ捻転去勢法」

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サラブレッド種雄馬の夏休み

先日、午前中の往診を終えて事務所に戻ろうとしている途中、

追加往診が入った。

「種馬(たねウマ)がハライタ(腹痛)のようだ・・・」

という稟告。

軽種馬(サラブレッド)の種馬所(種付け場)に飼養されている中の1頭だった。

到着したときは、馬房の中で坐り、頭を上げていた。

体をゴロゴロと回転させるような疝痛症状は見られず

たてがみに寝藁なども付いておらず

普通にうずくまって坐っているだけのようだった。

飼主さんが近づくと、種馬は立ち上がって口をとられまいと、馬房内を動いたが

やがてすぐ頭絡(モクシ)をとられておとなしくなった。

聴診器を当てて、検温をしているあいだ

種馬は前足で何度か軽く前掻きをしたが

それ以上の、痛みを示すしぐさは特に見られなかった。

腸の蠕動は、左右の腹部で普通に聞こえていた。

体温 38.4℃ 、心拍数 42回/分 、食欲不振。

「ウンチ(便)は、しましたか?、まわりに落ちてないようだけど。」

「さっきまで、外にいたからね、今ここのボロ(便)は片付けたけど、朝はしてたよ。」

「どれくらい?」

「この馬はいつも朝来ると、だいたい8箇所くらいしてるんだ。今朝もそのくらいはしてたと思うけど。」

「そうですか。お腹は動いてますね。気になるのは体温・・・種馬にしてはちょっと高い。」

「咳や鼻水は全然無いし風邪じゃないと思うけどな。でも食わないな。」

「前足上げて、前掻きしたいみたいですね。」

「この馬はね、具合悪くなると、すぐこうやって前足挙げるんだよ。」

「何か他に、いつもと変わったこと無いですか?」

「昨日ね、いつもより干草多く食ってた。でもこの馬たまにやるんだよ。あ、またやったなって。」

「じゃあやっぱり食いすぎかなぁ・・・。」

私は過食から来る軽い疝痛と見当をつけて

とりあえず、フルニキシンと補液と抗生物質を投与することにした。

鎖のハミをかけて保定して、馬房内で補液を開始。

治療中、種馬は、前足をしきりに上げていたが、それ以上の症状は見せなかった。

治療を終えて、馬の口を解き

夕方4時過ぎに、又様子見に来ることを告げて、帰路についた。

そして、その夕方

再び種馬所へ向かった。

種馬は耳をピンと立てて

馬房内から外を覗いていたかと思うと

私の姿に気づき、振り向いて

いつものように、馬せん捧の上から顔を出した。

眼光は昼よりも生き生きとしていた。

IMG_4084「あれからね。15分くらいしたら、もうエサ食べ始めたよ。」

「そうですか。」

体温 37.6℃ 、心拍数 28回/分、食欲回復。 

「良くなったみたいですね。もう大丈夫。サラブレッドは反応が早いなぁ(笑)」 

「たいしたこと無くてよかったわ。そういえば、この馬ね、昨日ファンが沢山来てたんだ。」

「相変わらず、人気あるんですね。」

「そこの箱の中に、ニンジン入ってるんだけど。」

「食べさせちやった・・・。」

「少しなら、なんとも無いんだが。でも、お客さん一杯来るとね、やりすぎるから、隠すのね、それ忘れてたのよ。」

「あー、なるほど、人気ある馬は大変ですね。」

「夏休みだから(苦笑)。」



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馬の種畜衛生検査

先日は町の職員の方の車に乗って、

IMG_4081半日で町内の種馬の採血をして回った。

馬の種畜衛生検査の中の、伝貧・馬パラの検査のための採血である。

かつて、町内の種馬(種雄馬)の採血をするとなったら、

IMG_4084丸1日かかったものだが

今では10頭程度になってしまったので

半日であっさりと終わる。

馬の種類も、かつては

IMG_4086多くがペルシュロンやブルトンなどの重種馬だったものが

今では小さなミニチュアホースや道産子の頭数が多くなった。

それでも

6件の農家さんで大事に飼養されている彼らの元気な顔を

IMG_4089採血という名目で半日かけて見て回れるのは

楽しく嬉しい仕事である。

種馬が頑張っていられるのは

IMG_4092馬産がまだ健在な証拠だ。

種畜衛生検査を受けるという事は

これからまた1年間、種馬としての仕事があるという事である。 

IMG_4093すなわち、種付けをする繁殖牝馬がいる、ということだ。

種付けをする宛てのない馬の場合は、種畜検査を更新はせず

飼養目的が変わってしまうことになる。

IMG_4096種畜検査を更新しなければ、種馬としてはクビになってしまうことを意味する。

しかし、この日に採血した馬たちは

まだまだこれから少なくとも1年間は現役でバリバリと種付けする予定のある

IMG_4101恵まれた馬たちなのだ。

それはたとえば、プロ野球選手が

シーズン終了後に契約を更新することに似ている。

期待度に左右されて、年俸は変わるものの

また来シーズンの戦力として認められたという証しで

喜ばしいことなのである。

私は、いつもこの採血の日は

そんな喜ばしい種馬たちに挨拶をして回るような気持で

楽しく採血をしている。

そして、その気持ちは

年々、強くなってくるのだった。





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帯広市民の馬

先日の昼からの休日に、

帯広市の中央公園(セントラルパーク?!)を徘徊していたら、

まったく偶然に、馬車が通過していった。

IMG_4025馬は、芦毛のミルキー君。

馬車には、二人の御者が乗っている以外、客の乗っていない空馬車だった。

しかし、人馬も馬車も、気持ちよさそうに

帯広市内の公道を、ゆっくりと駆け抜けていった。

どのようなスケジュールで、馬車が運行されるのか

私には、詳しいことはわからない。

土日にはいつも走っているのか

帯広平原まつりに備えての予行練習なのか

馬の運動のためなのか

馬車の経費は帯広市が持っているのか

いろいろ思い巡らせて

すべて定かでは無いのだが、いずれにせよ

街中を馬車が通って行く光景というのは、いいものである。

帯広の街が、文化の香り高いものになったような

なんだか由緒ある街並みに見えてくる。

何よりも、馬と人が一緒になって街を盛り上げていることが

私にはとても嬉しいのだった。 

IMG_3681約2ヶ月前の5月の始めの、帯広市内のグリーンパークで

花見のイベントが開かれた時、そこで馬車を引いていた馬は

黒鹿毛のリッキー君、だった。

今回の真夏の市内を練り歩く予定の馬は

IMG_4026その同僚の芦毛のミルキー君。

2頭とも、確か

「帯広市民 」のばすである。

人間以外の市民が住んでいる帯広市

素晴らしいと思う♪ 


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馬と和牛の十勝共進会

一昨日の晩は

音更町の会場で、馬と和牛の全十勝共進会が行われた。 

7月の今頃は、まず馬と和牛。

IMG_4031そして、1ヶ月後の8月末には、同じ会場で

今度はホルスタインの全十勝共進会が

毎年行われる。

私は去年に引き続き、夜勤にぶつからなかったので

十勝NOSAIからの陣中見舞いを持って

IMG_4029前夜祭の焼肉パーティーに参加することができた。

運転手は診療所の後輩N獣医師、ということで

去年と同じように、今年も飲める幸運♪

まずは和牛の幕舎に行ってご相伴に与り

途中から、馬の幕舎の方に顔を出しに行った。

とはいうものの・・・

今年の馬の出品者は、我が町からはなんとゼロ頭・・・

つまり幕別町の馬の幕舎は設営されてはいない・・・

こんなことは十勝共進会が始まって以来、初めてのことで

実はとても寂しいのだった。

かつては十勝の重種馬の、主要な生産地として名を馳せた幕別町も

後継者不足などで、重種馬の生産力はすっかり落ちてしまった。

それでも、前任地の大樹町からは何頭か出品馬があったので

そこへご挨拶がてら立ち寄り

大樹町の懐かしい馬屋さんたちとしばし歓談し

寂しい気持ちを紛らわせてきた。

そして再び、和牛の幕舎へ戻った。

馬の幕舎から戻ると

和牛の幕舎の熱気と盛り上がりに、あらためて驚いた。

和牛景気に湧いている昨今、みんな元気で

IMG_4032後継者もしっかりと育って

馬とは対照的に

和牛の生産力は安泰だ。

幕別町からの和牛の出品は4戸で6頭だったが

そのうちの5頭が見事に1等賞に入選して

4戸全員が、全道共進会出場を決めた♪

今回の熱気と盛り上がりをそのままに

全道でも頑張って来てほしい。


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破傷風から馬を守ろう。

生産地の馬の伝染病予防に打つワクチンで

今現在、最もポピュラーなワクチンは

「3種混合ワクチン」ではないかと思う。

3種とは

IMG_2873インフルエンザ

日本脳炎

破傷風

の3つのことである。 

私のたった30年程度の臨床経験で言うのは

諸先輩方に対してちよっと気がひけるけれども 

IMG_2874この馬の3つの伝染病のうち

私が実際に経験しているのは

破傷風のみである。

しかも

破傷風ばかり

それも、ちゃんと診断したものだけで

IMG_28777例以上経験している。 

とても印象深い症状なので

今こうして記憶を辿っていても

その馬の症状と飼い主さんの顔が

鮮明に浮かび上がってくる。

IMG_2878過去の記事にも何度か書いているように

馬に破傷風の症状が出てしまったものは

治療しても治すことができなかったし

今後もきっと

命を助けることはできないだろう。

そう思うと

この3種混合ワクチンは

競馬場へ入厩する馬のみに打つのではなく

飼っている若い馬すべてに打って欲しい

そんな気持ちが

いつも湧いてくるのである。

重種馬の数がこれだけ減ってしまっった今

その思いは

つのるばかりである。 

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退屈しのぎだったに違いない。

★畜産へ馬の発情鑑定をしに行ったら

★さんはまだ帰って来てなかった。

車を止めて外に出て

しばらく待っていると

目の前のパドックにいた繁殖牝馬が

私の方に近づいて来た。

その馬の鼻を撫でたりしながら

しばらく暇をつぶしていた。

IMG_2808パドックの前の草むらには

タンポポの花と絮がたくさん咲いていた。

退屈しのぎに

花を一本折り取って

IMG_2809目の前の牝馬の前に差し出してみた。

牝馬はその花に興味を示し

匂いを嗅いだと思うやいなや

バクリと食べた。

IMG_2810私は愉快になって

今度は

絮ぼうしを一本折り取って

目の前に差し出してみた。

IMG_2811牝馬はその絮ぼうしにも興味を示し

再び、バクリと食べた。

私は再び愉快になった。

私の退屈ごごろを紛らわせてくれたのだ。

IMG_2804この馬は、なぜ

こんなタンポポなどを食べたのだろう?

それほど腹が減っているわけでもなかろうに。

思うに

IMG_2805きっとこの牝馬も

退屈しのぎだったに違いない。

私と同じように

退屈しのぎで、タンポポなどを食べたのではなかろうか。

IMG_2806食べた理由は、そんなことくらいしか思い当たらない。

松尾芭蕉の有名な句に

 道の辺の木槿は馬に食はれけり

がある。

IMG_2807乗っていた馬が道の辺の木槿(むくげ)を食べたことに

芭蕉は興を感じて

目の前の出来事を、そのまま詠んだ句だが

馬はいったい、なぜ、木槿を食べたのだろうか?

思うに

きっと、芭蕉を乗せたその馬も

退屈しのぎだったに違いない。


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重種仔馬の屈腱短縮

仔馬の前肢の球節部が

生まれつき曲がっていて伸びきらず

そのために、蹄の底で着地ができず

蹄の前面あるいは球節前面で着地をしてしまうのは

重種馬でも、しばしばある症例である。

俗にナックルなどとも呼ばれる、屈腱短縮。

前肢の屈腱が生まれつき短く、伸びきれないのが原因である。 

IMG_2763軽度の屈腱短縮であれば

簡単な添え木、あるいは特殊な樹脂で出来た板を

曲がっている足の前面にあてがって

その上から粘着テープをまいて、球節の曲がりを矯正する。

IMG_2772この屈腱短縮は

仔馬ばかりではなく

仔牛でもしばしば遭遇する症例である。

仔牛の場合も、理屈は全く同じように

IMG_2776添え木のような硬いものを

曲がっている前面にあてがって矯正する。

当て木の役割をするものは

いろいろ市販もされているようだ。

これらの器具を装着しておけば

軽度の屈腱短縮は、ほとんど治すことができる。

注意しなければならないのは

器具がずれて、効果がなくなってしまうことがある。

治癒した時のイメージをもって

しっかりと装着するべきである。

曲がっている球節がしっかりと伸びた状態で固定しないと意味がない。

それともうひとつ注意しなければならないのは

器具が患肢に強い力で当たる部分の皮膚が

ダメージを受けて破れ

そこが傷になり

炎症が起こり

細菌感染してしまうことである。

IMG_2766仔馬の場合は

皮膚が仔牛よりも薄く

運動量も仔牛より多いなどの理由で

皮膚のダメージが仔牛よりも激しくなる。

先日の仔馬もそうだった。

IMG_2767「足が痛くなってきたんだが・・・」

という禀告。

そうなることは織り込み済みで器具をつけ

3〜4日に1度はその器具を外してまき直ししていたが

それでもやはり痛くなってしまった。

IMG_2768「乳の飲みも悪いんだ・・・」

熱を計ってみると、40℃と熱発していた。

臍の腫れや下痢や咳などの症状もないのにこの熱。

原因は、矯正器具をつけた所にあるのはほぼ間違いがなかった。

器具を外してみると

IMG_2770球節の曲がりのほうは矯正され

蹄底でしっかりと着地するようになっていたが

球節の下の蹄冠前面の器具が強く当たる所の皮がむけて

そこから少し臭いのある液体がにじんでいた。

「熱が高いから、点滴して、抗生物質だね。」

IMG_2764仔馬はかなり元気が良く

治療中も飛び出して逃げて行きそうだった。

それでも、これだけの熱がある時は点滴は打っておいたほうが良いと思い

この日から3日間の点滴と抗生物質を投与し

平熱の38℃台になったところで、治療を終えた。

ちなみに

仔馬(当歳馬)の平熱と発熱の境界線

すなわち、ヒトの場合の37.0℃というラインを

私は、重種馬の仔馬では

39.0℃としている。

さらに育成馬や親馬(繁殖牝馬)のそれは

38.5℃としている。

大方そんなところが

実用的なラインだと思っている。

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深夜の重種馬の帝王切開

「馬の帝王切開したいんだけど、来てくれるかい。」

そんな電話がかかってきたのは一昨日の月曜日の午前1時過ぎだった。

前日の夕方に、ホトトギス俳句大会を終えて帰宅し

寝付いたのは10時半過ぎだったから

2時間程度は眠っていただろうか。

「わかりました。」

重種馬が激減したとはいえやはり馬のシーズンには

こういうことがあることは覚悟している。

未だ醒めやらぬ頭で事務所に着くと

先着の獣医師がすでに麻酔薬の準備に取り掛かっていた。

しばらくすると、隣町から馬が運ばれてきた。

「側頭位なんです。仔馬はもう死んでる、と思います・・・。」

難産に立ち会った隣町のK獣医師ともう一人S獣医師も応援に来てくれた。

IMG_2737手術台に馬をベルトで固定して

導入の鎮静剤を打ち

そのあと馬を倒す麻酔薬を打つと

馬は脚の力が抜け、ベルトに体重をかけて崩れた。

IMG_2740手術台を動かして、馬を右下の横臥姿勢に保定した。

毛刈りをして、術野の消毒をしている間に

トリプルドリップの麻酔へと移行して、状態を維持。

腹壁にメスを入れたのは、午前2時過ぎだった。

IMG_2743術創が腹膜に達し、腹膜を切開し

手を入れてみると、脚のような手応えがなく

助手の腕が掴んできた胎児の部分は、頭だった。

子宮を切開して、出てきた頭の首回りにチェーンを掛けて少し引き

IMG_2745そこでさらに助手のK獣医師に前脚を探り出してもらい

今度は前脚にチェーンを掛け直して強めに引き上げると

大きな胎児全体が現れて体外へ摘出された。

胎児は残念ながらすでに死亡していた。

IMG_2746胎盤は子宮内膜に広範囲に付着していた。

胎盤の付着度合いが、普通の感じよりもかなり強固に付着していた。

私が子宮を支え、K獣医師ともう一人のK獣医師の二人で

強固に付着した胎盤をすべてはがして

IMG_2748ようやく子宮の縫合へと移った。

子宮を縫い終えて、抗生物質入りの生理食塩水で子宮と創口洗い

腹膜の縫合へ移った。

縫い進むに連れて、腹膜の脂肪組織が思ったより厚く

それが崩れて、縫合面が脂肪でぬるぬるになった。
IMG_2750
腹膜を針先で拾うのに普段よりも随分と時間がかかっている気がした。

やっとの思いで腹膜を縫合し終えたところで、縫合をK獣医師にバトンタッチ。

そこから先の筋層と皮下組織と皮膚の縫合は、スムーズに終了した。

時計を見ると、午前3時30分を過ぎていた。

IMG_2751死亡した胎児を、3人がかりでトラックへ運ぼうとしていると

親馬がムクッと頭を起こしたかと思うと

ふらふらと立ち上がった。

まともな姿勢で立つことはできたが

IMG_2752全身の筋肉の震えが止まっていなかった。

無理に歩かせないようにして輸液を数リットル。

それが終わってからようやく、この親馬をトラックの荷台へと誘導した。

足元はおぼつかなく、全身の震えも止まっていなかったが

なんとか荷台まで立って歩いてくれた。

馬は、K獣医師が付き添う形で帰路についた。

仔馬が死んでしまったので

なんとか親馬だけでも助かって

再び繁殖に使えるようになることを祈りつつ

我々は家畜車を見送った。

飼い主の*さんによれば

この馬の年齢は満11歳。

分娩予定日は4月26日だったというから

約3週間分娩が遅れたことになる。

このぐらいの遅れは、よくあることである。

翌日の夕方

報せが来た。

この親馬は、手術した日の午後

死んでしまったそうだ。

・・・非常に残念。

しかし

症例は「一期一会」

こういう辛い症例からこそ

次に繋げられるものを学ばなければ

技術の進歩はない。

この記事をお読みの獣医師の皆さんの中にも

重種馬の帝王切開の経験者は少なくないだろう。

胎児も親馬も助からなかった経験をされた方も

きっとおられるに違いない。

今回の、この症例について

どうか、忌憚なきコメントをお寄せ頂き

次に繋がるものを探し出すことができれば

ありがたいと思う。

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こんなところにポニーが

往診途中に通る離農牛舎跡。

そこは今、トラックや重機などが頻繁に出入りし

産業廃棄物のようなものが

山と積まれる区画にになっている。 

どこかの建設会社が

買い取ったのか、借りているのか

堆肥場だった屋根付きのコンクリートのスペースにも

ダンプカーやクレーン車などが

所狭しと置かれるようになった。

IMG_3571その一角を、ふと見ると

なにやら動くものが

と思ったら

ポニーだった。

車を止めて、カメラを向けると

物欲しそうにこちらを見て

私に近づこうとしているようだった。

しかしポニーのいる場所は

IMG_3573がれき混じりの土の山。

その土の山の

ふもとから見上げる私のところまでは

それ以上は近づくことのできない場所に

このポニーたちは放たれているのだった。

こんなところにポニーがいるとは思いもよらなかった。

きっと

ここの会社の社長さんの趣味で飼われているに違いない。

愛玩動物として人気のあるポニーは

この辺の我が診療地区では、以前から

こういう形で建設業者さんたちの趣味か税金対策(?)で飼われることがある。

そのおかげかどうかわからないが

ポニーの飼養頭数は

重種馬や軽種馬の飼養頭数ほどには減ることがなく

むしろ増えているくらいの状況が続いている。

ただ、このポニーたちはおそらく

共済保険には加入してはいないだろう。

ポニーを飼ってくれることは大変ありがたい。

私のような獣医師としては

馬の仕事が少しでもできることに感謝したい。

だが

せめて、保険に入り

できるだけ良い環境で

このポニーたちを

健康的に飼って欲しい

と思う。

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重種繁殖牝馬の産褥熱

サラブレッドに代表される軽種の繁殖牝馬と違って

ばんえい競馬の主役の重種の繁殖牝馬は

産褥熱になりやすい体質があると言われている。

その理由の一つとして

両者のお産時の陣痛の強さの違いがある。

きちんと比較したデーターを見た事は無いけれども

私の過去の経験から推測して

軽種馬と重種馬は

陣痛の強さがかなり違うようだ。

実際に両者のお産に立ち会った経験を思い返してみると

軽種馬よりも重種馬の陣痛は弱く

お産も時間がかかるのではないかと思われる。

そう考える根拠の一つに

軽種馬の陣痛による外陰部の裂創に遭遇したことは何度かあるが

重種馬の陣痛による外陰部の裂創に遭遇したことがほとんどない

という事実もある。

さらに

軽種馬の胎盤停滞は軽度で済むが

重種馬の胎盤停滞はなかなか剥がれづらく

放っておくと厄介なことになりやすい。

産後の子宮の収縮が弱いから

胎盤停滞も起こしやすいのではないかと思われる。

さらに、胎盤停滞の結果として

子宮内感染を起こし

熱発して、産褥熱になる。

産褥熱になる確率が

軽種馬に比べて重種馬は高いと言われるゆえんである。

さらに、胎盤停滞を回避できたとしても

子宮の収縮が比較的弱い重種馬は

子宮内に残っている悪露(おろ)も当然停滞しやすくなる。

停滞した悪露がそれだけで起炎物質となって

産褥熱を発症する。

さらにそれが進行すると

産褥性蹄葉炎になってしまうこともある。

こういう一連の産褥性疾患の生じる確率は

軽種馬よりも重種馬の方が高いであろうというのは

我々の先輩獣医師の間でも、よく言われてきたことである。

image昨日も

夜になって

産後三日目の親馬の体温が40℃以上になった

と言う往診依頼があった。

飼い主さんも慣れたもので

抗生物質や補液の治療に加えて

子宮洗浄を依頼してきた。

日は暮れていたが

産後の高熱を発してる重種の牝馬は

できるだけ早く、一度子宮洗浄をしておいたほうが良いと考え

同僚のN獣医師とともに治療を施して来た。

image子宮洗浄をしてみると

子宮の中は熱発で熱く

あづき色で所々に黒い絮片の混ざる悪露が

たっぷりと停滞していた。

生理食塩水の倍ほどの、塩分の濃い洗浄液で

子宮内悪露を排泄・洗浄し

補液をして、抗生物質を投与して

治療を終えた。

重種馬を診る機会が大幅に減っている中

若い獣医師に対して

産褥期の子宮洗浄の技術を伝授する

良い機会でもあった。

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釧路出張、そこで一句

3月5〜6日は釧路へ出張。

IMG_3376釧路馬事振興会の馬産講習会に招かれ

重輓馬の繁殖と病気について、約2時間話しをして来た。

聴いていただいた方々は、釧路管内の生産者の方々約10名と

若い獣医さん方約10名くらいだった。

IMG_3399内容の前半は、6年前に私がこの会に呼ばれたとき話した繁殖の話。

後半は、それに加えて 

日頃からよく診療する病気の写真を見ていただきながら

普段自分がどんな馬の診療をしているかを紹介することにした。

今回のプレゼンには、所々に

IMG_3418「ここで一句。」 

という画面を入れて

しゃべった内容を、簡単に575でまとめる(?!)ようにしてみた。

そんなプレゼンを本番の2日前に

うちの診療所の後輩獣医師たちに見てもらったところ

「句をもっと増やしたほうがいいですよ!」

という意見が出たので 

結局全部で14句も登場させることになった。

さらに、ここで一句の画面の出るときには

馬のいななきの効果音が鳴るという設定をした(笑)

ここでその内容をすべて紹介するのは

盛り沢山でとてもできないが

登場させた「ここで一句」だけでも書いて

その雰囲気を少し味わっていただければと思う。

最初は、道東の馬の飼育状況の説明から


 重輓馬の市場価格とその変遷のグラフを示し

   円高でカナダの肉馬買いあさり


 飼養頭数と飼養戸数の減り続けることを嘆き

   欲しいのはお金じゃなくて後継者


次に、重輓馬の繁殖のプレゼンへ移り

繁殖をよくするには餌をよくすることであることを説明した。


 繁殖のポイントは冬場の粗飼料の確保が重要であり

   一番草手間ひま掛けて損は無し


 十勝の生産牧場ではニンジンを過剰に与えていることを嘆き

   ニンジンで朱色にゆるむ馬糞かな


 収穫した牧草の飼料分析を勧めて

   牛屋みたくエサの分析してみるべ


 再び一番草の適期収穫の大切さに念を押し

   繁殖の良し悪し決める一番草


プレゼンを馬の不妊治療に変え

 そこで、シダープログラムの試験データーを紹介し

   ちかごろはPGよりも羽根を入れ


シダーのことをこの辺の馬屋さんは「羽根」と呼ぶようになった。

後半は

私が今までに遭遇した色々な症例を

写真を交えながら紹介していった。

なんだかんだとブログに載せていた写真がけっこう役に立った。


 まずは身近な伝染病のである媾疹(こうしん)の写真を示し

   種付けに行ってウイルス付けてくる


 若い獣医師に知ってほしい破傷風(はしょうふう)の症状を示し

   恐ろしや忘れたころに破傷風


仔馬の病気の説明の時は

 安易な抗生物質の筋肉注射だけの診療に注意を促して

   筋注で済ませ病気を長引かせ


 トリプルドリップの全身麻酔法で行ってきた手術を何例か紹介し

   難産や失意どん底切って出す


重輓馬の蹄葉炎には

 穀類の過剰給与による食餌性の蹄葉炎が多く

   ゴクヌケと関係あるぞ草の質


食餌性の蹄葉炎をこの辺の生産者は「ゴクヌケ」と呼んでいる。

 さらに

   馬めんこゴクをついつい過食疝


最後に

重輓馬の飼養頭数の減少に伴い

その臨床症例に出会う機会も減ってしまったので

 若い獣医師の方々には

  二度とない今日の症例大切に


是非とも積極的に馬の診療へ

先輩獣医師と一緒に出かけて行って

IMG_3420一例一例しっかりと勉強していただきたい

というようなことを言って

プレゼンを終了した。

そのあと

懇親会を設けていただいた。

そのとき

IMG_3423乾杯の挨拶をした方が

「ここで一句」を褒めてくれた♪

私にとっては

それがなにより嬉しかった。


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