北の(来たの?)獣医師

北海道十勝地方で牛馬を相手に働く獣医師の最近考えていることを、 散文、韻文、漢詩 でつづったものです。

学者と臨床家

立て続けの、仔牛の四肢の骨折 (5)

立て続けに3回の骨折治療を行なった仔牛、

その3例とも、

キャストによる外固定だった。

それぞれ、

左橈骨遠位骨折

左中足骨遠位骨折

右中足骨近位骨折

だったが

の仔牛は

腸炎を発症して死亡してしまった。

そして

,了撞蹐

骨融合はしたものの

キャストの巻き方が悪く

変形が激しく

歩行困難と褥瘡の悪化で

廃用処分になってしまった。

makubetsu20-0010000残るは

△虜乎翅骨遠位骨折だけとなった。

その仔牛のキャストを

先日外し

makubetsu20-0030000X線写真を撮った。

写真を見る限り

骨融合が進み

変形も少なく

IMG_0401今度はなんとか

治癒に向かっているようだ。

しかし

キャストを外した後しばらくは

makubetsu20-0230000患肢を使う筋肉は衰え

負重もままならない。

正常な歩行ができるのは

今後どれくらいの時間がかかるのだろうか。

makubetsu20-0220000それまで体調を崩さずに

育ってくれるのだろうか。

それはもう

この牧場の管理者に

2F4DC9EA-6C14-41FD-BA71-EC15519E35F1お任せするしかない・・・

のだが

心配なことはまだまだ

色々と残っている。

ともあれ

今回は

立て続けの

仔牛の四肢の骨折に

久しぶりに対処して

3例のうち2例が

成功しなかった。

牧場の管理もさることながら

我が診療所にも

色々たくさん

課題が残っていることに

気付かされた

今回の症例だった。

(この記事終わり)


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立て続けの、仔牛の四肢の骨折(4)

2件の酪農家で、

立て続けに合計3例の、

仔牛の四肢の骨折事故が起こり、

立て続けに3回の骨折治療を行なった。

3例とも

キャストによる外固定だった。

それぞれ

左橈骨遠位骨折

左中足骨遠位骨折

右中足骨近位骨折

だった。

そのうちの仔牛は

腸炎を発症して死亡してしまった。

IMG_0414そして

先日

残りの症例の,了撞蹐

X線写真の2回目を撮影したところ

makubetsu20-0120000骨折部位が前後に大きく軸ズレしていたが

そこに骨融合が進んでいた。

キャストを巻いて3週間以上たっていたので

キャストを外して様子を見ていた。

makubetsu20-0180000仔牛は元気がよく

ミルクもたくさん飲んでいたが

左の前肢のキャストの不自由さによって

体の右半身の数カ所に大きな褥瘡ができていた。

makubetsu20-0170000感染は局所で収まっていたが

深く広い褥瘡になっていた。

キャストを外した左前肢は

肘のあたりで大きく変形し

IMG_0550歩行はほぼ3本足で歩き

1週間ほど経過を観察していたが

歩様の改善は見られなかった。

そこで先日

IMG_0548飼主さんと相談の結果

この〆顧骨遠位骨折の仔牛を

廃用にすることにし

NOSAIの連合会に

IMG_05573号廃用を認定してもらい

安楽殺処分とした。

以上が

3例の骨折治療のうちの

2例目の結果である。

(この記事続く)


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立て続けの、仔牛の四肢の骨折(3)

先月、立て続けに遭遇した仔牛の四肢の骨折、

その3例の治療の経過を報告すべき時が来た。

仔牛の四肢の骨折の治療は、

普段の診療の中では頻度が低い、

という事を言い訳にして、

なかなか技術レベルが上がらない。

私のような年代の獣医師は

もう30年以上

牛の診療をやっているのに

仔牛の四肢の骨折の治療の技術は

旧態然としてバラバラである。

そんな状況から

なかなか抜け出せずにもがいているのは

私だけではないようだ。

さて

今回の骨折治療の

3例の経過報告の

makubetsu20-0060000その最初は

3番目に

キャストで外固定した

右の中足骨の粉砕骨折。

3番目に外固定した症例の

makubetsu20-0070000結果報告が

なぜ1番早いのか・・・

それは

この仔牛が

外固定した後

IMG_04031週間後に腸炎を発症し

それが重篤に症状になり

下痢がいつまでも治らずに

懸命な点滴治療を続けたにもかかわらず

死んでしまったからである。

キャストの外固定自体は

3例の中で最も上手くできたと思っていた。

ところが思わぬことでつまずき

治癒に至らなかったばかりか

骨融合の経過の写真さえ

撮影することができなかった。

言い訳がましい書き方になってしまうが

こういう症例に遭遇するたびに

仔牛の四肢の骨折治療の

技術レベルが上がらないのは

我々獣医師の意識ばかりではなく

仔牛の飼育環境にも

その原因があるような

そんな気がしてならないのである。

(この記事続く)


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重種馬の交配の動画

馬の交配(種付け)シーンは、

たびたび当ブログ上にアップしてきた。

今回は、

診療所の新人のT獣医師が撮影した動画。

良く撮れていると思う。

種馬の尻尾の動きに注意して欲しい。

それで射精の有無を判断する。

  ↓↓↓


https://www.youtube.com/watch?v=Rv37I1zfTv0&feature=share





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立て続けの、仔牛の四肢の骨折 (2)

約2週間のうちに、

立て続けに子牛の骨折の治療が、

我が診療所で3例あった。

そのうちの2例が、

同じ酪農家だった。

仔牛の品種は全て和牛で

ETによるホルスタインの親からの出生だった。

酪農家では普通

仔牛は出生直後に親から離され

人工哺乳をするために

カーフハッチへ運ばれる。

ハッチへ移動した後

足に異常が見付かり

往診を依頼された。

今回の3例は

全てそういう稟告だった。


1例目は

左橈骨骨折。

エックス線写真で診ると

makubetsu20-0110000潰されるような外力によって

粉砕しているような所見が得られた。

キャストを巻いた後の撮影だが

左右(内外)方向の軸のズレは

makubetsu20-0120000それほどでもないが

前後方向の軸のズレが

著しい。

この写真は

キャストを巻いてから

約2週間後に撮影したものである。


2例目は

左中足骨骨折。

エックス線写真では

makubetsu20-0010000遠位端近くまで骨折している

斜骨折だった。

撮影したのは

キャストを巻いた翌日。

makubetsu20-0030000軸のズレは

左右(内外)方向に

乗り越えが見られるが

3分の2程度の

接着面があるので

上手くゆけば

癒合してくれるのではないかと思っている。


3例目は

右中足骨骨折。

makubetsu20-00700002例目よりも

近位で骨折している。

これも潰されるような外力が掛かったのか

骨折片が複数に粉砕したように写っている。

makubetsu20-0060000この骨折は出世直後に診断して

その日のうちにキャストを巻き

その直後にエックス線撮影をした。

この3例目は

事故後の処置が一番早かったので

それがプラスに働いて

なんとか癒合してくれることを願っている。


ところで・・・

骨折の治療に関して

私は症例を当ブログに何回もアップしているのだが

そのたびに

骨折治療に詳しい多くの先生方から

いろいろとアドバイスや

時には

きついお叱りを受けてきた。

そのおかげで

私の骨折治療法も少しは進歩していると思うのだが

なにしろ

遭遇する症例が少なく

せっかく指摘してもらったアドバイスを

何か月もすると忘れてしまったりしている。

今回の骨折治療も

1年以上のブランクがあった。

骨折症例を多数経験されている先生方に

また、忌憚のなきアドバイスをお願いしたい

と思っている。


(この記事の、その後の経過は、2週間後にアップする予定)


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立て続けの、仔牛の四肢の骨折(1)

ここのところ約2週間の間に、

生まれて間もない仔牛の、

足がおかしい、

足がつけない、

足が腫れてる、

という稟告が立て続けあった。

飼主さんや従業員さんは

それ以上の事は認識せず

あとは獣医師が診療して

診断を下すのだが

その診断結果が 

IMG_0414皆全て

骨折だった。

写真の3頭の仔牛は

皆似たようなキャストを巻いているが

よく見ると全て

IMG_0401キャストを巻いている足が違う。

上からそれぞれ

左橈骨骨折

左中足骨骨折

右中足骨骨折

IMG_0403という診断だった。

それぞれについて

キャストを巻いた後

X線検査をして

その折れ具合を診たが

その写真は次回にアップしようと思う。 

IMG_0399それにしても

ここ半年以上

仔牛の骨折など診ていなかったのに

なぜか急に

立て続けに

仔牛の骨折の治療が舞い込んで来た。

続く時は続くものだ

我々の仕事というのはそんなものだ

と言えるのだが

ちなみに

2頭目と3頭目は同じ牧場だった。


(この記事続く) 


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Facebookのブックカバーチャレンジ(1)

Facebookの友達から、

「ブックカバーチャレンジ」、

が回ってきたので引き受けてみた。

自分が過去に感銘を受けた本は結構あるので、

紹介できるチャンスが回ってきたと思っている。

ただし、

これをさらに7回続けて7人の友人にバトンを渡す、

ということになると、

リレー相手の承諾もいるし、

迷惑にもなりかねないので、

今回はそんなことも考慮して、

3回程度で済ませようと思っている。

このブックカバーチャレンジは

もう日本全国かなり出回っているようで、

もうバトンを渡す相手がいなくてもいいかなとも思うので、

規定通りにFacebookに直接書き込むのではなくて、

自分のブログの記事として書いて、

それを自分のFacebookにリンクとして貼り付けることにした。

ブックカバーチャレンジ第1回目は 

私が大学生時代に最も感銘を受けた学術専門書

「家畜比較解剖図説・上下巻 加藤嘉太郎著」

IMG_0328






















この本は、 家畜解剖学の教科書で表紙がのっぺらぼうなので

背表紙の写真である(笑)

しかしこれは

名著中の名著だと私は思っている。

獣医畜産関係の学生だけに読ませているのでは勿体無い。

解剖学にとどまらず

生物学にとどまらず

美術にとどまらず

博物学にとどまらず

ある意味これは哲学書であり

地球上の哺乳類の比較解剖学の書なのである。

解剖というと

普通は小・中学生がカエルの解剖をする程度であり

理科の好きな生徒がそれに興味を示す位のものだろう。

また

解剖学といえば

人体の解剖に興味を持つ人も多いだろう。

そのルーツは江戸時代に「解体新書」を読んだ医者になるだろうか。

しかし

お医者さんたちは人体の解剖ばかり勉強しているに過ぎないのである。

人体解剖だけではなく

他の動物との比較をしながら解剖を学ぶと

同じ哺乳類である牛や馬や豚や羊や犬や猫

あるいは鳥類である鶏などと比べて

人間とは一体どういうものなのかが

客観的に見えてくるのである。

結論を言えば

人体というのは

他の家畜の体と比較してみると

全て相似形

なのである。

決して特別なものではなく

人間の構造は他の家畜の構造と

基本的には全く同じの

相似形

に過ぎないのである。

そんなとても大切なことを

この本は教えてくれる。

獣医畜産関係の学生に読ませていてるだけでは

本当に勿体無い本である。


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黒色腫!? (2)

往診から帰って来たら、

8カ月齢のホルスタインの育成牛がいた。

95605563_257557592057684_7161677285395791872_n元気いっぱいなのに、

下胸部に人頭大の大きな腫瘤。

その超音波検査では、

膿瘍ではなく、

固体が充満しているように見えた。

IMG_0261摘出手術に当たったのは

同僚のT獣医師とN獣医師と新人のT獣医師の3人

私が用事を済ませて

再びカメラを向けたとき

大きな腫瘤が

術者のT獣医師の手で

牛の本体から外されるところだった。

IMG_0263外された腫瘤は

手術室の床にぐんにゃりと落ちた。

まるで大きな黒いキノコの笠のように

うつ向けに落ちて

平たく止まった。

摘出した切り口には

IMG_0266太い血管はないようで

出血が意外なほど少なかった。

術者の止血方法が良かったからかもしれない。

この腫瘤物は

牛の体にぶら下がっていたときは球形だったが

床に置かれると

IMG_0268重力のせいで扁平な物体となった。

その長さは直径約30cm弱

厚みは約8cmほどだった。

助手をしていたN獣医師が術創から離れ

このおおきなクラゲのお化けの

IMG_0270解剖を試みた。

腫瘤の中央を

刃物で割ってゆくと

真っ黒い均質の

光沢のある割面だった。

血液が凝固したものではなく

IMG_0272それよりも固い

真っ黒い組織だった。

黒色の色素の細胞の腫瘤

すなわち

黒色腫であろうと思われた。

IMG_0269ふたたび

術創の方へ目を移すと

2人の獣医師が

術創をきれいに縫い上げていた。

縫い終わって手術台を下ろし

IMG_0273牛を起こすと

牛は元気よく

家畜車の荷台に飛び乗った。

めでたしめでたし。

(この記事おわり)


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黒色腫!?(1)

先日、往診から帰ってきたら、

手術室ににホルスタインの育成牛が連れてこられていた。

右の下胸部に大きなぶら下げものがついていた。

94566007_163228045075759_4338030167118053376_nまさしく人の頭のような大きさ、

人頭大の腫瘤物だった。

触ると暖かく

根元は大きくくびれていた。

初診をした同僚のT獣医師が

飼い主さんから何とかならぬかと頼まれて

時間のあるときに切除手術を予定していたものが

今日運び込まれてきたという。

95605563_257557592057684_7161677285395791872_n育成牛で

食欲などの一般症状は正常だった。

根元が大きくくびれているコブのような腫瘤を見ると

どこか滑稽で笑ってしまう。

手術室では超音波検査もして

内容は均一な固体で膿瘍ではなく

血腫か肉芽種のような所見だったという。

摘出手術は

T獣医師とN獣医師と新人のT獣医師の3人が行った。

こういう前例のない手術というのは

過去の経験を思い出しながら

複数の獣医師によってアイデアを出し合いながら

試行錯誤をしながら進めて行くことが

良い結果を生むようだ。

しかも

前例がない症例の手探り手術といっても

今回のように患畜の命には関係のない

外科的な摘出手術なので

気分が楽である。

しかも

ビジュアル的に

インパクトが強く

面白い画像が撮れそうなので

まるで小さな探検をしているような

楽しみのある手術だった。

95309135_278345339840146_3804396981854404608_nしかも

私は術者でも助手でもない

傍観者だったので

不謹慎ではあるが

たのしく覗きながら

カメラのシャッターを切らせていただいた。

(この記事続く)


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「胎児の頭部が来ない」牛のお産(3)

牛の深刻な難産「側頭位」の前触れには、

「胎児の頭部が産道に来ない」、

「胎児の頭部が下の方にある」、

「胎児の頭部の向きがおかしい」、

という状態があり、

最近はこの状態で往診の依頼が来ることが多くなった。

飼主さんも獣医師も

「側頭位」は真っ平御免であるから

その前触れを事前にキャッチして

対処することが重要である。

前回書いた▽牧場では

従業員君たちがそれを覚えて

早めの連絡をしてくれるようになり

「側頭位」で苦労することがなくなってきた。

これは進歩と言って良いだろう。

そのかわり

夜間のお産での往診依頼が増えた。

これは安全なお産のためには

仕方のないことなのかもしれない。

IMG_0212先日の夜間当番の夜は

▽牧場から

ひと晩に2回

「胎児の頭部の向きがおかしい」

という往診依頼があり

IMG_0229それぞれ別の牛のお産介助をした。

その内容はほとんど同じだった。

胎児の頭部が奥にあり

後頭部に手が回らなかったので

鈍鈎を胎児の眼窩にかけて

IMG_0232胎児の頭部を引き寄せ

後頭部に手が回るようになったら

胎児の両耳の後ろへ

ループワイヤーをかけて固定し

頭部が後ろ向きならならぬよう

IMG_0234すなわち側頭位にならぬように固定して

胎児の頭部だけをゆっくりと

産道へ誘導し

胎児の頭部が産道に乗ったら

前肢と頭部を同時に牽引する。

IMG_0240頭部のおでこが外陰部の外へ出たら

前肢だけを牽引して

胎児を娩出させる。

ひと晩で同じ難産を

複数回する事は

IMG_0242最近は珍しくなくなったが

あまりにも同じパターンの難産介助だったので

やっていて

時間が巻き戻されたような感覚に陥ってしまった。

ここ数日で

IMG_0244このパターンの▽牧場の難産介助わ

立て続けに3回やったことになるが

興味深かったのは

その3回とも

全て

IMG_0246胎児は

大きなだった

という事である。

「側頭位」になりやすいのは

頭部が小さい♀の胎児である!?


IMG_0249という

科学的根拠の乏しい

私の仮説を

はからずも

裏付ける結果となった・・・


(この記事終わり)


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「胎児の頭部が来ない」牛のお産(2)

牛の難産「側頭位」の予備軍ともいうべき、

「胎児の頭部が産道に来ない」、

「胎児の頭部が下の方にある」、

「胎児の頭部の向きがおかしい」、

というような稟告で、

緊急の往診を依頼されることが増えた。

お産の番をする飼主さんや従業員さん等が

こういう状態の胎児の足を慌てて引っ張ると

「側頭位」という厄介な状態にしてしまう事を

わかってきた証拠であろう。

前回の記事に書いた1例は

その典型的なもので

IMG_0196獣医師がすべきことは

胎児の頭部にループワイヤーをかけて

側頭位にならぬように

頭部を参道へ導くことである。

それさえやれば

あとは普通のお産と全く変わりがない。

IMG_0199ただ

長い年月このタイプの助産をして

なんとなく感じていることがある。

それは

このタイプの難産は

大きな♀胎児で多いのではないか

IMG_0203という事。

小さい胎児ではこういう難産はなく

つるんと生まれて来る。

大きな♂胎児でも

当然このタイプの難産は起こりうるけれども

♂胎児は頭が大きいので

IMG_0204頭が産道の奥での自由度がなく

側頭位にはなりづらいと私は感じている。

♂胎児に比べて

♀の胎児は頭が小さく蹄も小さいが

頭や蹄が小さい割には

腕や胸や腰が立派である。

IMG_0205♀胎児の頭部は

子宮の中で自由度が高く

あちら行ったりこちらへ行ったり

しやすいのではないか。

つまり

「側頭位」難産は

「♀の過大胎児に起こりやすいのではないか?」

IMG_0208というのが

私の感じている事であり

科学的な根拠に乏しい仮説である。

前回の記事に書いた1例は

その典型的なものだった。

IMG_0210介助したあと

胎児の性別を確認したら

♀だった。

たまたまそうだった

とも言えるのだが・・・


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「胎児の頭部が来ない」牛のお産(1)

「胎児の頭部が産道に来ない」、

「胎児の頭部が下の方にある」、

「胎児の頭部の向きがおかしい」、

というような稟告は、

よくあるものだ。

この状態で

飼主さんが

胎児の足だけを引っ張ってしまうと

胎児の頭部が産道に乗らず

胎児の鼻先が後方へ向いてしまい

側頭位という失位になって

大変な苦労をしなければならなくなることがある。

これは牛の難産で

最も頻度の高いものの一つである。

最近の飼主さんは

さすがにそのような失敗はなくなってきたが

その代わりに

慎重になっているので

側頭位の予備軍ともいうべき

「鼻先は触れるのだけれども・・・」

「胎児の頭部が産道に来ない」

「胎児の頭部が下の方にある」

「胎児の頭部の向きがおかしい」

というような稟告で

緊急の往診を依頼されることが増えた。

そこで役に立つ道具が

お産の時の強い味方

IMG_0212ループワイヤー



牽引滑車(カウヘルパー)

である。

先ず獣医師のやることは

胎児の頭部に

ループワイヤーを取り付ける。

胎児の後頭部まで触れることが出来るならば

ループワイヤーを

胎児の2つの耳の後ろへ掛けるのは容易である。

胎児にワイヤーのモクシを掛けるような要領である。

これで胎児の頭部がキープできたら

頭部にかけたワイヤーだけを

ゆっくりと引っ張る。

すると

頭部がぐぐっと産道に乗ってくる。

そうすると

胎児の前肢の蹄先もそれに伴って陰部に見えてくる。

ここまでくれば

あとは牽引するだけの普通のお産である。

ただし

ここまで時間がかかっている原因として

「胎児の過大」

「産道の狭小」

「陣痛の微弱」

という特殊事情があった訳だから

IMG_0199ここからの牽引は

人力のみではなく

滑車の力を借りて

強めにスムーズに牽引すべきである。

胎児の2本の前肢に

牽引ローブを付けて

それを滑車につなぐ。

先ずはワイヤーをつけた頭部と

滑車をつけた前肢をゆっくりと引き

胎児の頭部が完全に露出したら

IMG_0196滑車をつけた前肢だけを

強い力に切り替えて

一気に牽引する。

先日の

▽牧場でのお産は

その典型的なものだった。


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重種仔馬の胎便停滞

深夜に飼主の△さんに介助されず、

自力で自然分娩した重種馬。

△さんが朝来て見ると、

母親が疲れてずっと寝たまま、

生まれた仔馬がその周りをよちよちと、

お乳を求めて 歩き回っていたという。

半日がかりで

母馬に治療を施し

母はようやく立ち上がった。

その日の夜

仔馬は母馬の乳首に自力で吸い付いて

お乳を飲めるようになった。

これでめでたしめでたし

と、なるはずだったのだが

その日の夜

当番の携帯電話が鳴った。

「仔馬が腹痛いようだ・・・」

△さんの馬小屋に着いて

子馬の様子をしばらく見ていると

仔馬はお乳を吸ったかと思うと

すぐに口を離して横を向き

IMG_0175背中を丸めて

首を垂れて

ゴロンと寝たかと思うと

後肢をばたつかせて

また起きて

また背中を丸めて

また首を垂れて

そんなしぐさを繰り返していた。

いわゆる疝痛症状である。

「うんち出たの・・・?」

真っ先に疑うのは胎便停滞である。

「・・・ああ、出たよ。浣腸を2回かけたからな。」 

それならば大丈夫だとは思ったが

「ちょっと(仔馬の肛門に)手を入れさせてね・・・」

私は、仔馬の直腸を指で探った。

胎便らしいものには全く触れず

指の届く範囲内では直腸の中は空虚だった。

「・・・ガニグソ(胎便)は、もう出たよ。」

「まだ残ってるのかも・・・」

「・・・乳飲んでるんだが。」

「もう一度浣腸してみようか・・・」

浣腸はすでに2回もしているし

お乳も飲み始めているので

便が通じるのは時間の問題だと思ったが

他にすることもないので

もう一度浣腸をすることにした。

IMG_0176浣腸液を入れて

しばらくすると

仔馬はいよいよ背中を丸めて

尻尾を高く上げて

排便姿勢になった。

仔馬の肛門から浣腸液が溢れ出て

その最後に

茶色い粘稠性の胎便が

片手の手のひらほど出た。

その後しばらく

仔馬は背中を丸めていたが

そのまま敷き藁に倒れ込み

首を投げ出したかと思うと

そのままスヤスヤと眠ってしまった。

IMG_0179さっきまでは

ここでまた足をばたつかせて

起き上がったのだが

今度は

起き上がる気配もなく

そのままスヤスヤと眠ってしまった。

「・・・家に入って、一服するべ。」

私と△さんは

その様子をしばらく見て

家に上がってお茶を飲むことにした。


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ミニチュアホースのお産

我が診療地区の、

繁殖牝馬の飼養頭数が激減したことは、

このブログで繰り返し書いているけれど、

全くゼロになったわけではなく、

毎年どこかの牧場で、

仔馬が生まれている。

馬の品種は

主にばんえい競馬用の 

重種馬が多いが

最近よくあるのが

乗馬用のポニーや

愛玩用のミニチュアホースといった

小型の馬のお産である。

前回の夜当番の時

「破水したのになかなか出てこない・・・」

という電話で呼ばれたのも

ミニチュアホースのお産だった。

牧場に到着して

カッパを着て手袋を用意していると

飼主の父さんがやって来て

「今出たわ、生きてて無事だった・・・」 

とのこと。

馬のお産ではよくあるパターンだった。

このパターンを決して期待してはいけないのだが 

毎回こうなったことに安堵して

こうなる度に

あぁ、春だなぁ・・・

と感じるのは

私に限らず

馬の診療のある地域で働く獣医師ならば

誰でも感じることではなかろうか。

 「仔馬と母馬、見せてね。」

こう言って

馬の母仔共に異常がないことを確かめるのが

この場合唯一の仕事となる。

そこで何か異常を発見することもあるけれども

大概は飼主さんが既に色々気づいているので

IMG_0168それを聞きながら

ただ

母馬と仔馬の仕草を

じっと眺めていれば良い。

今回のミニチュアホースは

IMG_0167たいへん可愛らしい親仔だった。

ミニチュアホースは母仔ともに小さい

というのは当然だが

母馬と仔馬の

大きさの比率を考えると

仔馬の体格に比べて

母馬の体格が小さい傾向にあるようだ。

IMG_0173

それにしても

小型馬の親仔は

可愛らしい。

しばらく見ていたら

仔馬が何度も立とうとしては転がり

そのうちに

ついに立ち上がった。 


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股関節脱臼の牛のお産

「お産なんですけど、足が触れないんです・・・」

枕元のケータイが鳴ったのは午前0時40分。

▲フアームの従業員からだった。

「了解、すぐ行きます。」 

お産の牛は病畜舎(ホスピタル)に寝ていて

陣痛が来るたびに唸っていた。

産道に手を入れると

前肢が一本と頭を確認できたが

もう一本の前肢が不明だった。

「この牛は、立てないの?」

「はい。乾乳にする前に転んで脱臼して、それからずっと立てないです。」

もうすでに1ヶ月以上立てずにいるらしい。

お産の牛なのに病畜舎(ホスピタル)にいたのは

そんな事情があったからだった。

胎児の失位整復は

陣痛の怒責が強いとうまくゆかない。

さらに親牛が寝たままだと

産道への圧迫が強く

余計に失位を戻しづらい。

普通の牛であれば立たせたいところだが

脱臼して1ヶ月も寝たままの牛はそれができないので

仕方なく、寝たままで

胎児の前肢の整復をすることにした。

手を奥に入れると

2本目の前肢の腕節に触れることができた。

前肢の屈折が腕節からならばなんとかなりそうだった。

産科チェーンをできるだけ球節に近い部分に巻き

そのチェーンにロープをつけて従業員に軽く引いてもらい

私は1本目の前肢と胎児の頭部を思い切り押し込む。

何度か押し込んでいるうちに

2本目の前肢の球節が産道に乗ってきたので

その球節に手を添えて

蹄が恥骨に引っかからない様にして

もう一度従業員にロープを引いてもらうと

2本目の前肢の蹄がこちらを向いて

失位の整復が完了した。

IMG_0133「よし。あとは普通のお産だから、足2本を引っ張って!」

「はい!」

従業員3人で胎児を引っ張るのだが

頭が出てこない。

IMG_0134「産道が狭いからかな、頭がなかなか出てこないね。」

「はい。キツいっすね。」

人力では無理そうだったので

滑車を使って牽引することにした。

IMG_0137ショベルを側に寄せて

胎児に結んだロープと滑車をつないだ。

「じゃあ、これを引いて。」

滑車のロープを牽引しはじめると

IMG_0138「あ、頭が出てきました!」

「どんどん引いて!」

引き出された胎児は全く動かず

すでに死んでいるのか

と思った時

まぶたが動いた。

「あ、生きてます!」

IMG_0139仔牛はまばたきをしたあと

鼻と腹が動いて呼吸を始めようとした。

「呼吸器持ってきて。」

もう1人の従業員が

IMG_0140急いで呼吸器を持ってきて

仔牛の口と鼻にそれを当てがった。

仔牛は頭を上げて

普通に呼吸を始めた。

大きめのF1の♂だった。


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牛のイボ取り大成功

和牛生産の◎牧場から、

「尻尾の付け根に変なカタマリが・・・」

という稟告。

尻尾を上げてみると、

それはまるでウンコの塊がこびりついているような、

しかし、取ろうとしてもしっかりくっついている。

乳嘴腫(にゅうししゅ)あるいは、乳頭腫(にゅうとうしゅ)

あるいはパピローマなどと呼ばれている

IMG_0030いわゆる「イボ」である。

よく見ると

大きな塊の隣に

尻尾の先へ向かって

数珠状の小さなイボが

鈴なりになって

流れるように付いていた。

「どうにかして、取ってくれないべか・・・」

IMG_0031ということになった。

小さなイボであれば

私は強引にむしりとって終わりというのもある。

しかし

これはむしり取れるほど小さくもない。

イボの根っこが細ければ

ハサミで根元をちょん切って終わりの場合もある。

しかし

この場所をハサミで切断すると

切断面がちょうど

肛門と接触する位置なので

糞便の汚染が続き

感染して最悪化膿する恐れがある。

そこで

一番良い方法を考えた結果

イージーカットというゴムリングを装着し

IMG_0032そのまま放置する事にした。

写真のように

この連続したイボは

うまい具合に

イージーカットの小さなゴム輪で

IMG_0034ひとまとめにできる大きさだった。

全てのイボがまとめられ

根元にゴム輪がかかっていることを確認し

一ヶ月間放置した。

私のした事はそれだけだった。

一ヶ月後に

その牛のことを◎さんに尋ねてみたら

「きれいになくなっているよ。」

という返事だったので

牛を捕まえて

その写真を撮らせてもらった。

IMG_0123その尻尾の根元は

綺麗さっぱりとイボが取れて

白い色の瘢痕が残っているだけだった。

今回のイボ取りは

思惑通りの

大成功だった。



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ミニチュアホースの流行性肺炎?(3)

パドックにいる3頭の同居馬が、

みな咳をするなどの肺炎症状を示し、

その中の1頭が、

初診から5日目に死亡してしまった。

そんな事実を前にして

飼主のθさんが言った。

「死ななかった2頭の治療と血液検査、してくれないべか。」

それは、私としても

ぜひ診ておきたかったので

二つ返事で採血をして

残りの2頭の体温を測り聴診器をあてた。

残りの2頭の食欲は正常で

咳も収まり

体温はど面も37℃後半

特に異常は見られなかった。

しかし、念のために

栄養剤と抗生物質を投与しておいた。

血液を持ち帰り

しばらく放置しておいたら

血清と血餅とに分離していた。

IMG_69162つの血液のどちらの血清も

透明感があり

死亡した馬のような

乳糜(にゅうび)血清ではなかった。

IMG_6903







翌日

検査の結果を見ると

IMG_0061




AG比の低下とAST(GOT)の上昇が見られるものの

最も心配していた中性脂肪は

それぞれ

63 mg/dl   56 mg/dl

と正常値を示し

その他の肝機能を示す値もほぼ正常値だった。

この結果を

θさんに報告し

さらに

今回の最初に死亡した馬だけは

感染が起こる前に

もともと脂肪肝という基礎疾患があり

病原体の感染に対して

抵抗力がなかったので

最悪の結果になった

ということを説明した。

説明しながら

細菌かあるいはウイルスによる

感染の流行に対して

基礎疾患のある個体だけが

重篤になり死に至る

という構図は

近頃、毎日

テレビのニュースで報じられている事と

そっくりだと思った。

(この記事終わり)


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ミニチュアホースの流行性肺炎?(2)

1つのパドックに入っていた3頭の馬が、

一斉に咳をして、

一斉に食欲不振、

手持ちの抗生物質を筋肉注射して、

2頭は快方に向かったものの、

1頭の調子が上がらない、

という事で診療をしたミニチュアホース。

リンゲルなどの輸液と抗生物質を投与し

翌日、血液検査の結果を見たら

驚きの値だった。

BlogPaint特に

 中性脂肪  3104 mg/dl   !

正常値は 50〜150 mg/dl 程度だから

まるで桁が違う。

正常値の数倍になっている個体はよく見かけるが

この馬の血清には約30倍の中性脂肪が含まれていた。

さらに

IMG_6903 AST(GOT)  13711 U/L

 γ-GT                80  U/L

 総ビリルビン 3.0  mg/dl

など

肝機能を診る項目が軒並み異常値を示していた。

これはもう

単なる脂肪肝というよりは

肝臓の崩壊である。

2診目からは

強肝剤などの脂肪肝治療に重点が置かれ

約半日の輸液治療を行なった。

しかし

翌日の3診目にも

症状は全く改善されていなかった。

そして

翌日の4診目の朝

この馬は起立不能になった。

IMG_6910飼主のθさんの希望で

帯広畜産大学へ搬入して

さらなる治療が続けられた。

しかし

その翌朝早く

このミニチュアホースは死亡した。

畜大手の病理解剖の結果は

以下の通り

BlogPaint







〈臨床診断名〉
 高脂血症、流産

〈病理解剖学的診断名〉
 脂肪肝、化膿性壊疽性肺炎、子宮蓄膿症


〈病理解剖学的所見〉
1.肝臓はびまん性に褪色しており、辺縁は鈍であった。表面および割面では、小葉構造が明瞭化しており、黄褐色領域と黄白色領域がモザイク状になっていた。
2.左肺前葉の表面および割面は黒褐色調を呈し、灰白色および黄緑色の変色巣も混在していた。同部は膿臭を放ち、硬結感を増し含気量は著しく乏しかった。割面では、直径0.5-1.0兮腓龍洞が散在していた。左の胸腔内には、フィブリンを混じた膿臭を伴う泥水様漿液性の胸水が少量貯留していた。
3.子宮体部は暗赤色調であり、左右の子宮角および子宮体には黄白色混濁の膿臭を伴う悪露が少量貯留していた。


ということだった。

(この記事続く)


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ミニチュアホースの流行性肺炎?(1)

1つのパドックに同居している3頭のミニチュアホースが、

みな一斉に咳をしはじめて、

食欲不振となったという。

そこで

飼主のθさんは数日間、

手持ちの抗生物質(マイシリン)を筋肉注射たところ、

3頭のうち2頭は快方に向かったという。

ところが

残りの1頭の食欲が全く上がらないので、

「診に来てほしい。」

という連絡が入った。

IMG_6901H28年6月生まれ

3才♀のミニチュアホース

初診時の

体温36.0℃ 心拍数40 呼吸数16

食欲廃絶、横臥を好み

聴診すると

腸蠕動ほとんどなし。

呼吸音は若干の粗さは有るものの

それほど異常な肺音は聞くことができなかった。

IMG_69001つのパドックの中の

3頭がそろって

突然元気がなくなったらしく

何か変なものを食べて

「食中毒にでもなったのだろうか?」

というθさんの稟告だった。

しかし

エサの内容は全く変わっておらず

中毒になりそうなエサは思い当たらないという。

IMG_6899とりあえず

何かの感染症を疑い

対症療法として

抗生物質の投与と

リンゲルなどの点滴治療を施すことにした。

同時に採血をして

明日の再診を告げて

事務所に戻り

血液をしばらく放置して

カルテを書いて

その血液を再び見て驚いた。

IMG_6903血清の部分に

全く透明感がなく

乳黄色に濁っていた。

血清中の脂肪が高いのは

ポニーやミニチュアホースでは

よくあることなのだが

今回のこの白濁の程度は

尋常ではない・・・

と、思った。


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日曜日の手術

NOSAIの診療所の大きさは色々ある。

最近は広域合併によって、

1つの診療所に獣医師の机が数十も並ぶ、

大きな規模の診療所が増えているようだ。

そういう大きな診療所では、

対応する家畜(おもに牛)の数は、

数万頭以上に及ぶ。

そこには大きな手術室が備えられ

毎日いろいろな手術(おもに牛の第四胃変位)がなされている。

大きな診療所であれは

毎日数頭の手術があるのは当たり前になり

多いときは1日に10頭以上の手術をこなすことも

それほど珍しくないようである。

私も以前赴任していた診療所はそんな所だった。

EE40FDD6-07A0-47CD-9F72-CB1499ABF79Cそれが

現在の我が町の診療所に戻ってきてからは

獣医師が7人でローテーションしている診療所なので

1日に10頭以上の手術をすることなどはもちろん無いし

手術自体が1週間近くまったく無いという時もある。

そんな小ぢんまりとした診療所の

日曜日には

出勤している獣医師は2人である。

日祭日には

緊急の診療だけに対応しているので

2人態勢で十分カバーできるのだ。

だが、しかし

年に何度かは

日曜や祭日といえども

緊急の往診がやたらと多い日がある。

昨日の日曜日は

どちらかと言うとそんな日だった。

お産のような

本当の緊急というわけではないのだが

BlogPaint何故か

牛の第4胃変位の手術が

立て続けに3頭入った。

日祭日の第四胃変位手術は

お産ほど緊急事態ではないので

翌日の通常勤務体制の日に

予約の手術を入れることも多い。

しかし

昨日は天皇誕生日で

今日は更に振り替え休日なので

連休明けに手術の仕事を溜めてしまうのは良くない。

1145FA11-A44A-4E7D-93D0-20C5930EE91Dということで

昨日は珍しく

日曜日に牛の第四胃変位手術を3頭やった。

我が診療所ではあまり記憶がないことだった。

手術終えてカルテを書き終わったら

永くなりつつある日がとっぷりと暮れていた。

6B2F3FEA-7EAC-4E08-98E1-6D3ED5655DBB晩の弁当を食べて

一服をしていると

緊急往診の電話が鳴った。

ホル子牛が下痢で立てないという。

夜道を走り

子牛の診療を終えたら

眠気が襲ってきた。

さっさと布団に入り

一寝入りか二寝入りしたら

枕もとの緊急電話がなった。

乳牛の子牛が下痢で立てないという。

542BD0E8-03CD-4E89-B71A-8B1AA2D5D690夜明けの道を走り

子牛の診療を終え

コンビニによって朝飯を買い

診療所に戻り

食事をしたら

2410E627-953B-4813-919D-64D20E5ACDADちょうど

通常の出勤時間になっていた。

結局いま振り返ってみると

そこそこ忙しい

休日出勤&夜当番だった。


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