パドックにいる3頭の同居馬が、

みな咳をするなどの肺炎症状を示し、

その中の1頭が、

初診から5日目に死亡してしまった。

そんな事実を前にして

飼主のθさんが言った。

「死ななかった2頭の治療と血液検査、してくれないべか。」

それは、私としても

ぜひ診ておきたかったので

二つ返事で採血をして

残りの2頭の体温を測り聴診器をあてた。

残りの2頭の食欲は正常で

咳も収まり

体温はど面も37℃後半

特に異常は見られなかった。

しかし、念のために

栄養剤と抗生物質を投与しておいた。

血液を持ち帰り

しばらく放置しておいたら

血清と血餅とに分離していた。

IMG_69162つの血液のどちらの血清も

透明感があり

死亡した馬のような

乳糜(にゅうび)血清ではなかった。

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翌日

検査の結果を見ると

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AG比の低下とAST(GOT)の上昇が見られるものの

最も心配していた中性脂肪は

それぞれ

63 mg/dl   56 mg/dl

と正常値を示し

その他の肝機能を示す値もほぼ正常値だった。

この結果を

θさんに報告し

さらに

今回の最初に死亡した馬だけは

感染が起こる前に

もともと脂肪肝という基礎疾患があり

病原体の感染に対して

抵抗力がなかったので

最悪の結果になった

ということを説明した。

説明しながら

細菌かあるいはウイルスによる

感染の流行に対して

基礎疾患のある個体だけが

重篤になり死に至る

という構図は

近頃、毎日

テレビのニュースで報じられている事と

そっくりだと思った。

(この記事終わり)


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