往診から帰って来たら、
8カ月齢のホルスタインの育成牛がいた。
元気いっぱいなのに、
下胸部に人頭大の大きな腫瘤。
その超音波検査では、
膿瘍ではなく、
固体が充満しているように見えた。
摘出手術に当たったのは
同僚のT獣医師とN獣医師と新人のT獣医師の3人
私が用事を済ませて
再びカメラを向けたとき
大きな腫瘤が
術者のT獣医師の手で
牛の本体から外されるところだった。
外された腫瘤は
手術室の床にぐんにゃりと落ちた。
まるで大きな黒いキノコの笠のように
うつ向けに落ちて
平たく止まった。
摘出した切り口には
太い血管はないようで
出血が意外なほど少なかった。
術者の止血方法が良かったからかもしれない。
この腫瘤物は
牛の体にぶら下がっていたときは球形だったが
床に置かれると
重力のせいで扁平な物体となった。
その長さは直径約30cm弱
厚みは約8cmほどだった。
助手をしていたN獣医師が術創から離れ
このおおきなクラゲのお化けの
解剖を試みた。
腫瘤の中央を
刃物で割ってゆくと
真っ黒い均質の
光沢のある割面だった。
血液が凝固したものではなく
それよりも固い
真っ黒い組織だった。
黒色の色素の細胞の腫瘤
すなわち
黒色腫であろうと思われた。
ふたたび
術創の方へ目を移すと
2人の獣医師が
術創をきれいに縫い上げていた。
縫い終わって手術台を下ろし
牛を起こすと
牛は元気よく
家畜車の荷台に飛び乗った。
めでたしめでたし。
(この記事おわり)


左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
の動画をYouTubeにアップしています。
ここを→クリックして
見ることが出来ます。
8カ月齢のホルスタインの育成牛がいた。
元気いっぱいなのに、下胸部に人頭大の大きな腫瘤。
その超音波検査では、
膿瘍ではなく、
固体が充満しているように見えた。
摘出手術に当たったのは同僚のT獣医師とN獣医師と新人のT獣医師の3人
私が用事を済ませて
再びカメラを向けたとき
大きな腫瘤が
術者のT獣医師の手で
牛の本体から外されるところだった。
外された腫瘤は手術室の床にぐんにゃりと落ちた。
まるで大きな黒いキノコの笠のように
うつ向けに落ちて
平たく止まった。
摘出した切り口には
太い血管はないようで出血が意外なほど少なかった。
術者の止血方法が良かったからかもしれない。
この腫瘤物は
牛の体にぶら下がっていたときは球形だったが
床に置かれると
重力のせいで扁平な物体となった。その長さは直径約30cm弱
厚みは約8cmほどだった。
助手をしていたN獣医師が術創から離れ
このおおきなクラゲのお化けの
解剖を試みた。腫瘤の中央を
刃物で割ってゆくと
真っ黒い均質の
光沢のある割面だった。
血液が凝固したものではなく
それよりも固い真っ黒い組織だった。
黒色の色素の細胞の腫瘤
すなわち
黒色腫であろうと思われた。
ふたたび術創の方へ目を移すと
2人の獣医師が
術創をきれいに縫い上げていた。
縫い終わって手術台を下ろし
牛を起こすと牛は元気よく
家畜車の荷台に飛び乗った。
めでたしめでたし。
(この記事おわり)

左の写真の道具を使う
「牛のニコイチ捻転去勢法」
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しかし、多頭だから捕まえるのが大変だから、誰かしら見てるはずなのに ここまで大きくなるまで放置したのはまだモヤモヤしますけど(笑)